グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

エルピーダ経営破綻に思う

2012年02月29日 | 日記
半導体大手のエルピーダが会社更生法適用を申請、再建の道を歩むことになった。
例によって(スマホ、テレビなどと同様に)韓国勢に遅れをとったとのことだが気になるのは2009年に公的資金(300億円だったか?)を投入し経営危機の突破を図ったはずだったのが結果的に何も生かされなかったことだ、延命以外に。
同社の社長も、経産相もありきたりの謝罪と言い訳ばかりで全くしょうがない。
さらに驚くべきことに経営陣は引き続き役職に留まり再建の任にあたるという。
半導体事業の経営はさほど専門的で再建を担う人材は限定されるのだろうか。
そもそも特定分野の事業経営を専門的と考えること自体が再建できない元凶ではないのか。
米国IBMがメインフレーム偏重のとがめで経営危機に陥ったとき再建を果たしたのは大手ビスケットメーカー・ナビスコの経営者だった。
エルピーダ現社長は約10年間今の地位にあるのだが09年の公的資金投入後も結局同社の経営を軌道に乗せることは叶わなかった。
再建を託す人材は思い切って業界外に求め経営の原点から再出発したらどうかと思うのである。


大阪市営バス運転手の給与4割削減案に思う

2012年02月28日 | 日記
大阪交通局が市長の命を受け市営バス運転手の年収(平均約740万円)の4割削減に踏み出すことになった。
いくら民間に比べ相当の高水準とはいえこの4月からいきなり4割減は当事者にとってまさに驚天動地だが市長は一向臆するところがない。
労働組合の必死の抵抗がいかほど押し戻すのか全く予断を許さないがコトの推移を日本中が注視しているのではないかと思う。
それにしても大阪市はなぜ今までこれほどまでに民間と遊離した給与水準を放置・容認してきたのだろうか。
その昔話題になった鹿児島県阿久根市の職員高給問題も意外と同根かもしれない。
我々の行動も常に世間の常識に照らして客観視することが重要だ。




東京マラソン結果に思う

2012年02月27日 | 日記
昨日行われた東京マラソンは戦前最も注目されていた公務員アスリート川内選手がまさかの惨敗、一発勝負の難しさを痛感させた。
本人の弁によればスペシャルドリンクの取り損ねが敗因だという。
大勢の参加者という特殊要因が影響したのだろうか。
我々素人は給水などは「どんな水でも同じではないか」と思いがちだがどうもそうではないらしい。
またドリンク水の中味の違い以外に精神的な動揺も大きかったという。
あれだけの長丁場でも立て直せなかったのだ。
本当に高いレベルでの戦いは凡人の思い及ばないことが多いものである。
そして日本人最高位はまたも非実業団アスリートの藤原選手である。
2時間7分台という記録もさることながらたとえ収入がなくとも夢に向かってひた走る一途な姿勢が素晴らしい。
川内選手と同様についつい応援してしまいたくなる選手ではある。

堺屋太一「平成三十年」を読む

2012年02月26日 | 日記
かって「油断」「団塊の世代」などで社会の未来像を提示してきた堺屋太一氏による「平成三十年」を紐解いてみた。
本作品は今から15年ほど前にタイトルにあるように平成30年前後を舞台にして書かれた近未来小説であるがその時点が近づいてきて氏の予測能力をあらためて確認したくなったからだ。
今大騒ぎになっている消費税は本作の中ではすでに12%になっておりさらに20%案が検討されている。
これを読むと未だに消費税率が5%に留まっていること自体不思議なくらいである。(笑)
少子高齢化の進行や生涯未婚率の上昇は予測通りなのだが・・・。
驚いたのが物価水準だ。
本作の中でインフレは着実に進行、主人公である43歳の若手官僚の年収は2000万円だが昔の相場だと800万円ほど・・・との説明がある。
パートでも年収300万までは免税というからまさに現世とは別世界だ。
一体どうしてこんなデフレ社会になってしまったのか。
嗚呼、・・・。

投資顧問会社の運用資産消失問題に思う

2012年02月25日 | 日記
多くの企業年金基金から資産運用の受託をしていた投資顧問会社で預り資産の大半が消滅していたことが発覚した。
同社に委託していた各基金の困惑ぶりは察するに余りあるが金融庁、証券取引等監視委員会は実態を具に解明し被害者の救済と類似事案の再発防止に全力を上げなければならない。
投資会社の代表者は「運用資産の状況について説明できない」と当局に語っているようだがもし虚偽説明など犯罪性があるとすれば厳罰が必要だ。
まさか本日出した業務停止命令だけで終わることはないだろうが隠匿資産のあぶり出しも含め世間が納得する実態解明と制裁措置が望まれる。
実態解明については預り資産の推移とそれを顧客にどう報告していたかがポイントだ。
もし巷間噂されるように虚偽報告があったとすれば委託側の自己責任論は通用しないと思う。

物事には順序がある

2012年02月24日 | 日記
野田政権が最大政治課題として掲げる消費増税関連法案が難航している。
以前にも首相の前のめり姿勢が気になると指摘したのだが今回の「社会保障と税の一体改革大綱」での定数削減盛り込みもその一例だ。
野党が反発するのも無理はない。
大きなゴールのためにいくつかのステップを一つづつこなしていく必要がある。
消費税増税についてはもう一つ大きな障害がある。
いうまでもなく「反消費増税」を標榜する小沢元代表およびそのグループの存在である。
水面下で何か進んでいれば別だが正面からの強行策で突破できるほど相手はヤワではない。
恐らく消費増税は何らかの政界再編を経て初めて実現するのではないか。
野田内閣はまず来年度予算(震災復興を含む)の成立に全力を上げその後じっくり腰を据え消費増税に取り組むべきだ。

日銀のインフレ・ターゲット導入に思う

2012年02月23日 | 日記
日銀が中長期的な物価安定のメドとして消費者物価の前年比上昇率で2%以下、当面1%を中心に設定することを決めた。
中央銀行がインフレターゲットを設定することについては賛否あるようだが現下のデフレ退治に有効な施策ではないかと思う。
昨今の日経平均株価の続伸や超円高の是正は日銀のこの動きと無縁ではないだろう。
この傾向が続けば輸出産業の多くは数十億、数百億の増益で元気づき株主諸兄の財布のひもは緩むはずである。
筆者は以前よりプチバブルの創出を提唱してきた。
1%程度の物価上昇は許容範囲内である。
年金生活者にとって年率1%のインフレは大きいとの声もあるが今までのデフレ経済下でも年金切り下げはなかったのでその分恩恵にあずかってきた。
もちろんインフレが確認されれば連動させていったらいいと思う。
要は機動的な運用であろう。

オリンパス新社長人事に思う

2012年02月22日 | 日記
不祥事で現経営陣の多くが逮捕に至ったオリンパスで再生を担う新社長が内定した。
新社長が現取締役からの選定ではなく執行役員からの登用であったことを一先ず評価したい。
現取締役はたとえ逮捕を免れたとしてもあれほどのヒドイ経理処理を見抜けなかった、あるいは容認した罪は大きいと思うからだ。
幸いオリンパスは事業そのものは健全でかつ競争力を有しているため一旦ウミを出しつくせば遠からず優良企業の座に返り咲くものと考えられる。
未だ同社の株価は不祥事発覚以前の半分程度に留まるがこれが元の水準に戻ってこそ初めて「再生なった」ということだろう。
是非とも新社長の誠実な舵取りで一日も早い再生を果たして欲しいと思う。
それにしても疑惑解明のキッカケを作ったあの外国人元社長の復帰はなかった。
何でも大株主だか、金融機関が賛意を示さなかったということらしい。
理由はさっぱり分からない・・・。

二大政党制の終焉?

2012年02月21日 | 日記
与党・民主党の支持率低下がどうにも止まらない。
野田政権が最大の政治課題として掲げる「税と社会保障の一体改革」の柱となる消費税増税に対し同党オーナーを自認する2人が体を張って阻止しようとする構えに有権者はウンザリだ。
通常であれば振り子は前・政権政党である自民党に大きく振れるハズなのだがこちらはこちらでやれ「執行部にリーダーシップがない」「進むべき方向が分からない」、挙句の果てに「(ポスターの)総裁の表情が暗い」では来るべき総選挙に勝てる道理がない。
一方でみんなの党・大阪維新の会連合軍の大躍進が囁かれている。
早くも二大政党制に黄信号だ。
やはり55年体制からスムーズに二大政党制移行とはいかなかった。
わが国の場合は第三極の台頭やガラガラポンを経て初めて成熟した二大政党政治が実現するのではないか。
一日も早くそんな日が来ることを願っているが同時にカネのかからない政治を目指して欲しいものだ。

月島もんじゃ街で思う

2012年02月20日 | 日記
昨日ある集まりがあって月島のもんじゃ店に行った。
「もんじゃ」については以前食した経験からやや塩辛いイメージを持っていたのだが昨日行った店はそんなこともなくタラコやカレー、餅など何種類もの「もんじゃ」を次々と(抵抗なく)味わうことができた。
デザートの供されたアイスクリームのクレープ巻もなかなかの手際よさだがこれも経営努力の一つかもしれない。
食後ぶらっとメインストリートを歩いたのだがあらためてもんじゃ店の集積に驚いた。
何時の間にこんなに増えたのか・・・。
もう一つ驚いたのが客の入りに大きな差が見られたことだった。
日曜日とはいえ昼下がり時に満席の店があるかと思えば客一人いない店も数多い。
一体この差は何なのか。
店の外観や立地条件などでとても説明がつかないのである。
それでふと先日の口コミサイトやらせ投稿騒ぎを思い起こした。
なるほど、・・・さもありなん。
考えてみればやらせ投稿も宣伝広告の一つかもしれない。
そう思えば多少気も収まるし警戒心も備わるだろう。