マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

房総半島は「仏像半島」

2013年06月26日 | 映画・美術・芝居・落語

 千葉市立美術館が、房総半島を指して「仏像半島 ー房総の美しき仏たちー」と名付けた特別展を開催している。その意気込みやよし。世に知られない事実を知ってもらおうとの狙いを、十二分に果たせている展覧会だ。奈良時代から房総半島に仏像が伝えられ、以来数多くの仏像が造られてきたことを、私は全く知らなかった。何度もここを旅しながら・・・。

 今回もFさんからチケットを2枚頂いていた。市立千葉美術間は年会費2000円で友の会の会員となれ、当然全ての特別展も自由に観られるのだが、特別展の度ごと入場券が2枚送られてくるそうで、何んとも安価なお値段の美術館である。その恩恵に何時も浴しているのが私達。


 さて6月11日(火)、例によって私は都営新宿線本八幡を経由して千葉着。途中JR線内で家人と落ち合った。
以前のブログにも書いたが、ここの美術館は、かっての川崎銀行千葉支店の建物を包み込む様にして建築された11階建物の7・8階にある。9階にあるのがレストラン「かぼちゃわいん」。1000円で結構なランチが食されるので人気が高い。この日も12時ちょっと前に、暫く待たされての入店。私達の入店後は列が出来始めていた。

 昼食後の入館。展示室に集うは、房総半島各地から選りすぐられた仏像たち。正面入口直ぐに配置されていたのが、龍閣寺(印旛郡)の御本尊で重要文化財の[薬師如来坐像]。飛鳥時代後期、7世紀後半~8世紀前半に造られたと考えられている銅造の仏様。”関東の白鷗仏”と言われるそうで、飛鳥時代に、房総半島に白鷗様式の仏像が伝えられていたことに驚かされる。船便で奈良から安房の国に運ばれたのか?(写真:薬師如来坐像)


 続いて、目に飛び込んできたのが十二神将。東明寺(冨津市)の御本尊[薬師如来像]を守るかの様にぐるりとその回りを囲む。仏様は平安時代後期の作。
 長らく非公開であった秘仏や、新出の仏像が多数展示されていた「仏像半島」。その中でも、常灯寺(銚子市)の[薬師如来像:重文]、勝覚寺(山武市)の[四天王立像:千葉県指定文化財]や、小網寺(館山市)の[聖観音立像:館山市指定文化財]、などが強く印象に残った。今まで観て来た仏像に比較して、素朴で、やや荒削りな感じを私は抱いた。

 
  (常灯寺薬師如来坐像)      (東明寺:薬師如来像と十二神将像)

        
 (聖観音立像)          (二十八部衆立像及び風神・雷神像)