マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

『菜々穂』の香り届く

2011年12月29日 | 身辺雑記

 有機農業の生産者団体「菜々穂農場」はかっては片平潤一さんご夫妻が主宰していましたが、お二人ともで癌で亡くなられ、その後を引き継いだのが鈴木久二郎さん。御歳68歳にして頑張っておられます。私の属する消費者団体「文京鍬の会」は「菜々穂農場」との契約を結んでいて、そこへの注文をKさんが取りまとめて、春先、久二郎さんに連絡をします。
 この秋、注文しておいた数々の農産物が、山形県高畠町に暮らす久二郎さん作成の「菜々穂だより」と共に届きました。ラ・フランス・玄米・リンゴと続きました。例年と大きく違うのは玄米梱包の箱の中に農民連食品分析センターの「分析成績書」なるものが挿入されていました。そこには分析依頼者「鈴木久二郎」の分析依頼試料「玄米コシヒカリ23年有機米」は測定の結果、「放射性ヨウ素 Iー 131」・「放射性セシウムCs-137」・「放射性セシウムCs-134」のいずれもN.Dと書かれ、N.Dとは検出限界以上の検出が認められなかった事を示すとの注釈が付いていました。
 この玄米は”放射能汚染”を免れていたのです。「菜々穂だより」でもその事を一番心配し、気に掛けている様子が伝わって来ていました。久二郎さんのほっとした気持ちを思い、私もほっとしました。久二郎さんに限りませんが、生産者が苦労して作り上げた農産物が無事消費者の元に届く。その当たり前にも思える事が、今年は至るところで寸断されていましたから。この玄米20kg、少量ずつ精米し、鍋で炊きます。更なる玄米20Kgもいずれ届く事でしょう。
 12月に入りお餅・小豆・黄粉が届きました。お餅は、一昨日鍋料理に加えて2片ほど食しました。実に美味で、後は元旦の御雑煮に回します。
 その時同封のたよりには”松戸、有機の会34回の総会に出席”との一文が書かれていました。「放射能をくいとめる土の力」と題しての講演の様子が紹介されていていました。新たなる困難に正面から向き合おうとする姿勢にただ頭が下がります。
 「たより」はこのところ、末尾にお孫さんの文章が載ります。現在は高校生で、おじいちゃんの農作業を手伝う様子も書かれていて、久二郎さんの後継者だろうかと、消費者に過ぎない私は勝手な想像を巡らしています。来年になれば大豆と麹が届き、味噌作りです。毎年繰り返される年中行事ですが、同じ事が無事繰り返される尊さを今年は特に感じています。