11月1日(日)、一通の速達が届きました。開封すると丁寧なご挨拶文と共に「記念祭」(学園祭)への招待状が同封されていました。2年前家庭教師をしていたときの生徒さんの母上からのお手紙でした。
その時の小学6年生の受験生が中学2年生となり、進学した中学校での学園祭が11月2日~3日に行われるとの事。元生徒さんが研究発表する内容にも興味を引かれ、丁度、11月3日(火)の文化の日は予定が入っていませんでしたので、妻と出かけて来ました。
都立高校に長く在籍したものから見ると、私立中学・高校の文化祭は華やかで賑やかに感じられます。この学校の学園祭もその期待に反しません。まず立ち寄ろうとしたバザーは午後1時の入場開始を前に既に長蛇の列。こちらは後回しにして、”学食”を訪れるとここも超満員。数クラスの、PTAのお母さん達が家庭科室で調理をしたものが、ここの食堂で販売されていました。私達は焼きそばとお好み焼き、唐揚げとポテトフライを頂ましたが、どれもお安く、”素人さん”が作ったとは思えないほどのお味。
元生徒さんの発表の教室へ向かう途中では「糸魚川物産展」が開かれていて名産品やお米などが販売されています。「ここに何故、糸魚川市が」と疑問を感じたマーちゃんは早速尋ねました。「毎年3年生が糸魚川で農作業体験学習をするのです。そのご縁でこの学校との繋がりが出来、お伺いしています」とのお話。良く見ると稲刈時の写真が展示されていました。ここでは豆製品を少々購買。かって農作業体験を取り入れた修学旅行を島根県で実施したことがありましたが、物産展までは思いつきませんでした。
元生徒さん発表の部屋を訪ねると、生憎、彼は不在でしたが、室内には研究の成果が展示されていました。この学校では毎年中学2年生が「蝶ヶ岳」登山を実施しているとの事ですが、この行事の変遷と「何故蝶ヶ岳なのか」が調べられ、その結果が張り出されていました。「蝶ヶ岳」への登山は9年ほど前から実施され、この山への道のりが最も安全なコースと先生方が判断されているからと書かれてました。かって30年ほど前この山に登った体験からしても、なるほどと頷ける内容。それに加えてその尾根から眺める、槍ヶ岳から穂高連峰へと続く稜線の広大な展望は、日本では有数の山岳風景。この風景を生徒さん達に眺めさせたいとの想いが学校や先生方にあればこそ続けている学校行事と感じました。
帰宅の後掛かってきた電話で、元生徒さんから直接話を聞くと、この稜線上にある山小屋近辺でテント生活をしたとの事。2年生ではテント生活の体験、3年生では農作業体験、と素晴らしい経験をさせる学校だなとの印象を持ちました。バザー会場は満員で入れず、後で購入しようとした「糸魚川」のお米も完売で購入できませんでしたが、帰る間際には1年ぶりに、ご両親には再会出来、嬉しい思いで、学園を後にしました。
(30年前に登山した、蝶ヶ岳・常念岳登山は失敗の連続。次回ブログに続きます)