巷でガンダムおじさんがだれも彼も「はやくしろーーーーっ!! まにあわなくなってもしらんぞーーーーーっ!!」とベジータと化しているのでこりゃネタバレ食らう前に見に行かねばということで見に行きました機動戦士ガンダム最新作「機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning」。なげーよタイトルが。タイトル欄に収まんねーよ。
幸いにしてネタバレ食らう前に見に行けましたので無事瀕死です。そんな状態ですが早速初見感想をブチ撒けようと思います。タイトルの通りネタバレ全開で書いていくので初見は帰れなのだ。いや本当に冗談抜きで未見の人は前情報なんにも入れずに見に行って腰を抜かしてください。そして初見の悲鳴を聞かせるがいい。
なおこの感想は初見の魂の叫びを尊重するためにパンフや他の人の感想は一切未読で書いていきます。

初見感想のため脳内が完全にとっちらかっているので、ありのまま思ったことを書いていくぜ。
売り切れを警戒して先にパンフ購入。通常版と豪華版がありましたが迷いなく豪華版を選択。多少値は張るもののこういうのはあとから豪華版買えばよかったと後悔するのが目に見えているので。買わない後悔よりも買って後悔。
日曜でしたが公開日をすでに過ぎているからか人は少なめ。しかしいちばん大きなハコであるシアター1は3分の2くらいは埋まってたかな。
予告と宣伝が終わり、いよいよ本編開始。事前情報ではなんでも本作、ジオン公国が一年戦争に勝ったというパラレルワールドだとかいう話だけは知ってたので、どういう展開になるのかとドキドキしながらスクリーンを見つめていましたが……ガンダムを見に行ったらガンダムが始まったんですけど!!!?!!!?
いやガンダムを見に行ったらガンダムが始まるのは当たり前なんですがこれ完全に初代ガンダムの第1話じゃねーか!!
ガンダム第1話の流れは地球人なら誰もが知るものですが(誇張表現)、本作は前述の通りジオン側が勝利した世界線。じゃあどこから分岐するかという話になるんですが最初からじゃねーか!
誰もが知っている初代ガンダム第1話なのに誰も知らない初代ガンダム第1話だ!
シャアがガンダムに乗ってるんですけど!? ていうか初代ガンダム第1話でのアムロの行動をそのまんまシャアがトレースしてるんですけど!?
なんかもう「面白い」とか「つまらない」とかそんな常識的な感想は出てきません。このbeginnigパートが始まってから終わるまでずーっと「そ……ッッッ そう来たかァ~~~ッッッ」と烈海王になってました。そう来たかぁ……。
今までIF設定でシャア専用ガンダムはありましたが本当にガンダムがシャアに奪われてんじゃねーか! 奪われるガンダムは2号機がお約束なのに。 beginningパートは初代ガンダム第1話を丁寧にトレースしながらも「シャアにガンダムが奪われる」というちゃぶ台返しをぶちかましてくれます。なんかもう狐狸妖怪の類に化かされてる気がしてきた……。これ見終わったらどこともしれない原っぱのど真ん中に放り出されるんじゃなかろうか……。自分が見てるものが信じられない……。
いわゆる型破りはまず型を学ばないとできませんし、どんでん返しにはそれまでの積み重ねが必要です。しかるに本作は「機動戦士ガンダム」という40年の歴史の積み重ね、さらにはその最初の1歩である「初代ガンダムの第1話」という大前提という基礎の基礎部分を一気にちゃぶ台返しするというとんでもない手法で最大レベルの反則技をしかけてきましたよ。こ……こんな暴挙がこの法治国家たる日本で許されていいのか……。
ってホワイトベースも奪われとるやんけーッ!?
ガンダムは奪われがちですがホワイトベースが奪われるとかこれ完全に連邦の勝ち目ないじゃねーか! 連邦はなにやってるの!? 寝てるの!? というかここまでで、ジオン側のキャラクターはシャアをはじめおなじみのデニムとスレンダーなどなど、連邦軍のキャラクターはパオロ艦長などが登場してますが、おなじみのはずのホワイトベースのクルー、そしてアムロは一切登場してないんですよね。前述のとおりアムロがやってたことは全部シャアがやってるという。かと思えばテム・レイだけは登場してる。っていうことはアムロたちはカメラが向いてないだけで存在はしてるってことか? うーむわからん。
とか考えてる間に本当に1年戦争にジオンが勝ってしまった……。まさに「beginning」、本編が始まる前の「この作品はこういう歴史のもとで始まります」というパートなんですがあまりにも衝撃がでかすぎる……。この衝撃を例えるなら……「轢き逃げ」ですかね……。通常の3倍の速度の速度でg轢き逃げされた感じですよハハハ……(満身創痍)。
この世にガンダム作品は公式・非公式問わず無数にあります。中には伝説巨神と戦ったり魔法の少尉だったり忍者だったりシャアのクローンだったりするトンデモがありますが、本作は間違いなくガンダム40年の歴史に名を残すレベルの無法者ですよ。よくこんな企画通ったな……。
って最終的に逆シャアでアムロが行方不明になるところまでトレースしとるがなーッ!? すいませんもう完全に理解が追いつかない! 空が落ちてくる!! あと予告のイケメンヒゲってシャリア・ブルだったの!? もうだめです完全に理解の範疇を越えています。脳が痛えよぉ~~~!!!
などとゴステロになってる間にシャアは1年戦争の終盤、毎度おなじみ謎の光とともに行方不明に。その光の中でシャアは「向こう側」に行ってしまったっぽいですが向こう側ってなんだよ……。あと謎の光の中で聞こえた声って明らかにアレだろ……。
以前「機動戦士ガンダムNT」を見たときの初見感想が「これ機動戦士ガンダムイデオンじゃねーか!!」でしたが、本作はもしかしてこれ「機動戦士ガンダムバイストン・ウェル」なんじゃないか……?
……といった感じで「begininng」パートは終了。まだ脳がゆらゆらしてますが脳が正常に戻るまもなく「機動戦士ガンダム GQuuuuuuX」第1話スタート!
わたし、アマテ・ユズリハ17歳! どこにでもいるフツーの女子高生! サイド6でお母さんと二人暮らしをしてるの。
そんなある日、駅ですれ違った女の子・ニャアンが持ってた非合法デバイスを押し付けられちゃったからさあ大変! なんやかんやあってわたしはエントリーネーム「マチュ」としてモビルスーツ「ジークアクス」に乗って、謎の少年シュウジが駆る赤いガンダムとペアを組んで非合法のモビルスーツ競技「クランバトル」に参加することになっちゃった! これからわたし、どうなっちゃうの~!?
俺の脳もどうなっちゃうの~!?
今さらですが本作はエヴァの子どもたちに一生残る呪縛をかけた「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の株式会社カラー制作。そしてキャラデザはパンフによれば「彼氏彼女の事情」や「フリクリ」に感銘を受けたというファン世代の「竹」氏。というわけでジークアクス本編は、「ガンダムなのに見た目がフリクリ」という右脳と左脳が泣き別れしそうな絵面でさっきから自分が何を見せられてるのか全くわかりません。俺は刻の涙を見る。
キャラクターのデザインもまた今までのガンダムとは一線を画す、「フリクリ」の方向性のポップでビビッドでコミカルな感じ。それでいてロボットバトルはしっかりガンダムなので余計混乱してきます。このキャラデだとうっかり宇宙海賊アトムスクが出てきたりマチュが思春期心因性皮膚硬化症・通称フリクトニク・クリップルウェーバー症が発症したりしてしまいそうで怖い。
世界観としてはジオン側が勝利してもスペースノイドの差別は変わらず発生しており、豊かな暮らしをしている上層市民とスラム街での生活を強いられている下層市民が分かれているというけっこうハードなもの。しかしこのキャラデザのお陰で過度にダークに深刻にならずに済んでる感じですね。あと愛媛みかん。
キャラデザは素直に可愛いです、というかマチュがやたらと丸い。TLを「マチュ 丸い」で検索するとほっこりできるほどかわいい。あとジト目かわいい。そして例の5倍のエネルギーゲインもよし。しかしこれは二次で盛られるのかそれとも。
ヒロインであるニャアンはなんか……名前のインパクトが強すぎて不憫なこと言う認識しかない。
謎の少年シュウジには謎の少年なのでどうしてもカヲルくんみを感じてしまいますがどういう立ち位置なんでしょうかね。「向こう側」とつながってそうな気も足ます。
さてロボット作品の主人公にはなんらかの特殊性があるのがお約束ですが、マチュは戦闘中に行方不明になったシャアが見たのと同じ謎の光を垣間見、それを「キラキラ」と呼びその光を求めるように戦いに身を投じていきます。
みなさん御存知の通りガンダム世界において「なんか知らんが謎の光が見える、発生する」は激ヤバイベントの前兆なので今後どんな事が起こるかわかったもんじゃないので注意が必要だ。
あとガンダムハンマーが出るんですが、そのたびにフリクリの「それがナオタくんのガンダムハンマーってワケだね?」「はあ?」「いやだからガンダムなんだけど所詮ロボットアニメなんですよっていうこう……トミノ的なアレなんだろ?」を否応なく思い出してしまいます。ソラで思い出せるからなこのセリフ。
というわけでなんかもういろいろなキャパシティを超えて脳がゴステロ状態から戻ってきませんが、本作を一言で表現するなら「すごく丁寧なちゃぶ台返し」でしょうか。というかガンダムでこんなちゃぶ台返しできるんだ……。とボーゼンとなってしまいました。すげー……。
早々に2回目行きます。
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