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A Day in The Life

主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

ひとつブラボー!

2010-03-15 21:05:22 | ゲームな話
R・U・R・U・R」クリア!
SFというよりはおとぎ話って感じだったな。星新一的というか。
ちなみにラストのシナリオはR-ベニバナのシナリオでした。
なんかいきなりぶった切られた感じだったのが残念だったなあ、もすこし掘り下げられるキャラだと思うんだが……。
でも寂鬱感の残るEDは良かった。
総合的な感想としては、上記の通りガチガチのSFよりも童話的なそれに比重を置いた感じだったせいか、SF設定をもっと表に出してほしかったなーと思いました。
あと、各キャラのEDがオーソドックスに過ぎるというか、せっかく全員間キャラというとても美味しい設定があるんだからもうすこし突っ込んで欲しかった気もします。
あと全員分のシナリオクリア後の真ED、ああいう風にまとめるなら、それこそ2001年宇宙の旅みたいにもういっそ哲学の領域にまで踏み込んだイミフEDにしてしまってもいいかも、とも思いました。
……なんか不満ばっかですが、それも良ゲーだったから。
SF色の強く、それがはっきりと機能している作品はそれだけで貴重だし。
あと、ベニバナシナリオは、こころ(レム)を持ってしまったが故の苦しみという非常に魅力的なテーマに踏み込みかけてただけにすごく惜しかった。
不満ばっかじゃアレなので、良かったところも。

・「今日の雲は真っ白で、まるで『かんごふさんのふく』みたい」というセリフがあるのに、登場人物たちは『かんごふさん』が何のことか知らないといったような知識の欠損がうまくSFな空気を醸造してた。
・R-シロツメグサの後半のキレっぷりがいい。あれも紛れもなくこころであり人間性のひとつ。
・R-ミズバショウの狂気一歩手前のイチヒコに対する愛情がいい。シロツメグサのそれとも共通する部分を感じる。かたやどうしても自分に振り向いて欲しい、かたや、自分はどうなってもいいから愛してあげたい、でも両者とも根本的な部分じゃ似たもの同志なんじゃないかな。
・R-ヒナギクの戦闘シーンは非常に良かった。補助知能とのやりとりとか、アーミー・スラングとか。あと主題歌に絡めたEDは非常によかった。語るべきを語ってすっきり終わったシナリオだった。
・R-タンポポ、うーん……いかんせんシナリオの尺が短くて語るべきを十分語れてない印象が。ただ、永続する夕焼けの中のトウモロコシ畑と童謡というシチュエーションが全シナリオ中最も「クる」場面だった。あと量産機なので同じ姿のタンポポがたくさん居るという設定はもっと活かして欲しかったな。
・R-ベニバナは上記の通り。実は全キャラ中最も好きなキャラだったり。こういう「迷いを抱えてて、でもまったく解決できないで迷い続けてる」キャラって大好き。シロツメグサのように自分の感情に突っ走ることもヒナギクみたいにそばにいることできない、人間を崇拝しているけどイチヒコに愛情を覚えることを許すことができない……という全身これジレンマの塊っぷりが非常に良かった。

こんな感じ。
稀有なガチSFゲーなので、自宅にハヤカワSF文庫が10冊ありますとかいう人は絶対プレイすべし。
コメント
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