ハブ ア ナイス doi!

いつまで続くのかコロナとの戦い。
全て解放されて、もっと、もっと
心から楽しまないとねえ。

究極のズルネバ丼

2015年03月31日 21時21分03秒 | 生活

ミセスが福祉関係のボランティアで出かけた日、
久しぶりに料理当番をつとめた。
この日の料理のテーマは、
究極のズルネバ料理である。

最近ミセスは福祉の関係でストレスも多く、
また動き回っているため
身体的にも疲労がたまっているように
見受けられるので、
滋養たっぷりそうなこの料理にしてみたのだ。

それと最近ジムで読んでいる椎名誠の本の中でも、
彼が朝食に納豆を食べるくだりがあったので、
それを発展させてみることにも興味がわいた。

目指すは究極のズルネバ納豆丼である。

先ず「ネバ」部門は納豆に任せることにして、
「ズル」部門の食材をできるだけ用意することにした。

思いついたのが、
山芋、オクラ、ナメコ、メカブ、
そしてイカ
(どっちかといえば“ヌル”だけど、
好物だから許してやろう)
の面々だ。

これらをすべてスーパーで買いそろえてきた。

あ、山芋は先日doironの
お絵かき用のモデルとして、
レンコンと共に買ってあったものだ。

ちなみにその時描いたレンコンはこれ。



山芋はまだ描けていない。

おっと、今日は料理の話だった。

先ずはオクラをゆで、
そのゆで汁でナメコもゆでた。



うん、うん、いい具合にズルってるぞ。



次は山芋のすりおろしである。



7、8cmの長さに切って
かつらむきにして、おろしでズリズリ。



おお~、これは「ズル」だけでなく
「ネバ」の要素も兼ね備えているではあ~りませんか。

そして、イカとメカブはおあつらえ向きに
こんな商品があったので買ってきた。



よーしこれで役者はすべてそろった。

主役の納豆はdoiron家の冷蔵庫には
常にスタンバイをしているので、
まずこれらをひとつの器に入れたものを
doironとミセスの分の2セットを作った。



さて、いよいよ撹拌である。

まず最初は慎重に混ぜながらなじませていき、
ある程度すべての食材がなじんで
絡み合ってひとかたまりになった頃から
飛び散る心配も少なくなったので、
徐々にスピードを上げていった。
この時は、何か腹の立つことを考えよう。

腹の立つこと・・・

う~ん、最近ないなあ
あ、そうだ先日散歩をしているときに
知り合いと会い、
話に気をとられて犬のウンチを踏んでしまった。

クソー

とまあ、そんな調子でかきまぜよう。

椎名さんは最初は時計回りで、
途中で納豆の意表をついて
突然反時計周りに反転させ、
さらにもう一度反転させて
時計回りの高速回転にする
と書いてあったので、ウンチへの怒りを込めつつ
同様にしてみた。



すると、もう究極にネバるかと思っていたのに
あの納豆独特の糸を引く粘りが
弱くなってきたではないか。

山芋が納豆の糸さえ包み込んできたような感じだ。

そうか
いろんな食材が入っているので、
もしかしたら「ズル」と「ネバ」の成分が
化学反応を起こしているのかもしれない。

あるいは「ズル」の分子と
「ネバ」の分子が微妙に絡み合い、
レイノルズ数や摩擦係数など
物理的特性の変化もおこしているとも考えられる。

いや、もっと言えば、
あまりの高速怒り回転で各食材の遺伝子が絡み合い、
生物学的進化をとげているのかもしれないのである。

一体なにが生まれてくるんだろう
とか思いながらさらに撹拌すること5分。

オハイオ州に竜巻が通過したごとく、
嵐の撹拌が終わったテーブルの上には、
得体のしれないズルネバの物体が
器の中で産声を上げていたのだった。

これ。



これはもうもはや、誰もハシではつかめないだろう。

全日本箸使いコンクールてのがあるとすると、
そこで塗りのハシでこの中のイカを
すべてつまみ出せという課題を与えたら、
さぞや長期戦となるだろうて。

この新生物に、
納豆に入っていた「タレ」と「カラシ」をかけて、
「回れ回れ~」と赤ん坊をあやすように
今度は優しくかき混ぜたものを、
ご飯に乗っけて

「究極のズルネバ丼」

の完成である。



多分こんなバカなことをする人はいないので、
もしかしたら世界一ズルネバな料理
ということでギネスに申請できまへんやろかね。

で、肝心の味の方はどうだったかと言うと、
そう皆さんの予想通りだろう。

ズルいほど「めちゃうま!でした。