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柳家さん喬 独演会

2019年09月06日 | Live Theater
9月6日、我が高校の大先輩・さん喬師匠の『柳家さん喬 独演会』に、文京シビックホールへ。
人間国宝となった5代目柳家小さんの門下で、一昨年春の紫綬褒章を受章された柳家さん喬師匠。滑らかで、そして力強い、まさに至高と呼ぶべき高座に酔いしれ、明るく笑顔になれる独演会。開口一番、小はださん。文盲(無筆)のご隠居の可愛らしさが楽しいお噺の『手紙見無筆』。続いて、待ってましたのさん喬師匠。人権はもちろん、女性の社会進出、セクハラ、パワハラが声高に語られる時代に、吉原遊郭の廓噺を二席。まずは『徳ちゃん』を。女郎屋の客引き"牛太郎"の謂れを学びつつ、いつの時代も鼻の下長き男性諸氏の姿は笑えます。続いては『お直し』。お茶をひく(暇になる)ようになった花魁とねんごろになった牛太郎。見世(店)の主人に証文を巻いてもらい(前借金を棒引きに)夫婦となります。時は流れて、夫婦で蹴転(けころ)を始めることに。蹴転とは今でいえばボッタクリの風俗店でしょうか。元は花魁の女房、客のあしらいは昔取った杵柄。これに嫉妬した夫と喧嘩になります。線香の燃え切る時間を延長するの意の"お直し"の台詞が、夫婦喧嘩の仲直りに使われる落ち。さん喬さんの艶っぽい花魁が秀逸でした。仲入り後は、柳家やなぎさんの『自由が丘由来』。川崎市中原区等々力在住ながら東横線・田園調布駅を最寄駅とする一家は、川崎フロンターレへのをディすりかと・・・。坊主頭のやなぎさん演じる今どきのJKが滑稽さを増します。〆はさん喬さんの『唐茄子屋政談』。ダメダメな若旦那が、唐茄子屋にチャレンジし、人に助けられ、自ら人助けをし、正義に燃え大立ち回り、結果、勘当が解ける人情噺。「情けは人のためならず」情をかけておけば、それが巡り廻ってまた自分にもよい報いが来る『唐茄子屋政談』の一席。ほのぼのとした気持ちにさせてくれ、元気をもらうことができました。

    柳家さん喬 独演会  於)文京シビック小ホール

     手紙見無筆             柳家小はだ

     徳ちゃん               柳家さん喬

     お直し                柳家さん喬
                仲入り
     自由ヶ丘由来            柳家やなぎ

     唐茄子屋政談            柳家さん喬





     柳家 小はだ              柳家 やなぎ






柳家 さん喬 (本名 稲葉 稔)
1948(昭和23)年 8月4日生まれ 東京都墨田区本所出身
1967(昭和42)年 中央大学付属高校卒業
1967(昭和42)年 柳家小さんに入門 前座名「小稲」
1972(昭和47)年 二ツ目昇進 「柳家さん喬」と改名
1981(昭和56)年 真打昇進
2006(平成18)年 落語協会常任理事に就任
2013(平成25)年 第63回件p選奨 文部科学大臣賞受賞
2016(平成28)年 平成28年度文化庁文化交流使
2017(平成29)年 紫綬褒章受賞













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