雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

続・森崎書店の日々

2012-07-18 20:55:13 | 

八木沢里志著"続・森崎書店の日々"を読みました。
"森崎書店の日々"の続編です。
前のは中篇が2編でしたが今回は長編です。

貴子の叔父は東京の古本屋街の神保街で近代文学を扱う
古書店「森崎書店」を経営しています。
貴子は二年前に失恋して気力を失くしていた時に叔父に
誘われて書店の二階で暮らしていたことがあります。
叔父や書店に出入りする人達と交流することで元気に
なりました。
今は書店を出てデザイン会社に勤めています。
休みには叔父の書店に遊びに行きます。
叔父は店の前で貴子ちゃーんと大声で呼びかけてくる
人です。
叔母の桃子は一時家を出ていました。
戻ってきましたが病気です。手術してから店を手伝ったり
近所の小料理屋を手伝ったりしています。

貴子には恋人がいます。
書店の近所の喫茶店のすぼうるで出会った和田です。
休日が一致しないのですぼうるで会っています。

貴子は叔父のサトルと叔母の桃子に旅行をプレゼント
します。
しかし帰ってきてから叔父の様子が変になりました。
桃子の病気が再発し末期だと知らされたためです。
後半は桃子を失う叔父の苦しみ、悲しみにあふれた
話になります。
桃子が死後のサトルのために準備しておいた貴子に
依頼したことや手紙などによって書店を再開する
までが描かれます。

叔父が神保町ではありませんが東京で古書店をしていました。
ですので古書店の雰囲気は読んでいてああそうだなぁと
わかります。
街の雰囲気や人々との交流、なんかいいですね。
ほっとした気分になります。
神保町は電車で通り過ぎるだけで一度も歩いたことが
ありません。
一度行ってみたいです。