雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

野ブタ。をプロデュース

2012-07-16 20:09:39 | 

白岩玄著"野ブタ。をプロデュース"を読みました。
テレビドラマになって題名だけはよく聞きました。
でもドラマは見ていません。
女の子をプロデュースする話だったと聞いたのに本では
男の子をプロデュースする話だったのでよく似た別の
本なのかなと思いました。
ドラマでは設定が変えてあったのですね。

修二は家でも学校でも本来の自分とは違う誰にも
気に入られる人物を装って過ごしています。
小谷信太という男の子が転校してきます。
太った外見の悪い子です。
前の学校でいじめられて転校してきたと思われます。
誰も話しかけません。
信夫はこの学校でも暴力を振るわれいじめられ始めました。
修二は野ブタと呼ぶ信太を人気者とするためプロデュース
するはめになりました。
まず信太の頭を坊主にして話しのきっかけを作ります。
徐々に仲間の環に引き入れていきます。
徐々に信太は変っていきます。

修二はコンビニに行った時に外で騒動が起こっているのに
気づきました。
でも関わりにならないように無視していました。
学校へ行って級友が怪我をしていて彼がコンビニで
殴られていたのだと知らされました。
修二はなぜ助けにこなかったのかとなじられます。
このことを知ったクラスメートからつまはじきに
されることになってしまいました。
修二が意識して自分を作っていたことをクラスメートは
知っていました。

結局修二はリセットして新しく始める道を選びます。

淡々として描かれています。
数時間でさっと読めてしまいます。
うーん、なんか辛い生活ですね。
ちょっと変っているとか自分たちと違うということで
簡単にいじめるのかとため息がでます。
自分を気に入られるよう装うのもきついですね。
ずっと装い続けてそれが本物になってしまえば
それはそれでいいのですが、違うとはっきり意識して
装うのは生まれてきた甲斐がないというものでは
ありませんか。
本来の自分が人に受け入れてもらえないものだと
思っているわけなのでしょう。
自分に自信がないということでしょうか。