台風11号の影響で10日の開催が危ぶまれていた小倉競馬場と新潟競馬場ですが、どちらも通常通りの開催となりました。この日のメインは、小倉競馬場で「サマー2000シリーズ」の第3戦・小倉記念、新潟では3歳馬のダート重賞・レパードステークスが行われました。
小倉メイン・第50回農林水産省賞典 小倉記念(GⅢ・芝2000m 14頭立て)は、前走の七夕賞で逃げ切り勝ちを収め、今回は小倉記念連覇を目指す①メイショウナルト、2月の小倉大賞典を制した⑭ラストインパクト、菊花賞2着・日経新春杯を勝った⑨サトノノブレス、七夕賞2着⑩ニューダイナスティ、⑫ダコール、⑦タガノグーフォ、⑤ミキノバンジョー、⑬マーティンボロなどが参戦しました。
正面スタンド前からのスタートで、タガノグーフォがややダッシュつかず。先行争いで、メイショウナルトが最内から上がって先頭に立つ。ミキノバンジョー、オートドラゴン、タムロスカイの3頭が2番手集団を形成。サトノノブレスとラストインパクトは5,6番手でゴール板を通過。
1・2コーナーから向正面に入り、メイショウナルトが単独先頭、タムロスカイが単独2番手。3番手オートドラゴン、バンジョーとラスインが4,5番手で並ぶ。6番手にサトノノブレス、7番手⑥カネトシディオス、8番手にニューダイナスティ。9番手にマーティンボロ、マデイラがインコースの10番手。11番手に⑧ボレアス、12番手⑪ローゼンケーニッヒ、ダコール13番手、最後方にタガノグーフォが追走している。
3コーナーを回り、ナルトが快調に逃げ、ラスインとノブレスが残り600mあたりから動き出す。4コーナー手前で2番手集団までポジション上昇。さらにはマーティンも上がってきた。最後の直線に差し掛かり、メイショウナルトが内側で逃げ粘るが、大外からサトノノブレスとマーティンボロが伸びてきて、間からラストインパクトとニューダイナスティも追い上げるが厳しいか。残り100mあたりでノブレスがナルトをかわし、そのまま突き抜けてゴールイン!サトノノブレスが横殴りの雨を切り裂いて、重賞2勝目を飾りました!
雨の中で行われたハンデ重賞・小倉記念は、単勝2番人気のサトノノブレスが、ゴール前で逃げるメイショウナルトを差し切って優勝しました。2着にはマーティンボロが入り、ディープインパクト産駒のワンツー決着。連覇を狙ったメイショウナルトは、残り100mあたりまで逃げたものの、最後まで押し切れず3着。1番人気のラストインパクトは、直線で伸びずに6着という結果に終わりました。
2度目の重賞勝ちを収めたサトノノブレスは、3歳秋以降は2400~3000mの長距離戦を使い続け、今回は春の天皇賞以来の実戦に臨みましたが、距離短縮が功を奏したし、道悪をモノともしませんでした。菊花賞のときも不良馬場で2着と健闘しましたからね。ここでの勝利はあくまでも通過点、この秋はGI初制覇を目指します。
新潟のメイン競走・第6回レパードステークス(GⅢ・ダート1800m)は、3歳馬15頭が集結。「ダート王への登竜門」とも言われているこのレース、今年はユニコーンステークスで明暗を分けた③レッドアルヴィスと⑬アジアエクスプレスの2頭が出走。アルヴィスが連勝か、アジエクが12着からの雪辱なるか?他にもジャパンダートダービー4着の⑩ノースショアビーチ、同レース5着④ランウェイワルツ、デビュー2連勝中の⑨クライスマイル、⑦アスカノロマン、ダート4戦3勝⑭スピナッチなどが出走しました。
スタートは15頭ほぼ揃い、好スタートを切った③レッドアルヴィス、⑨クライスマイル、ノースショアビーチ、アジアエクスプレスの4頭による先攻争いから、クライスマイルが先頭で1コーナーを回る。1コーナーを過ぎて、クラスマが先頭でレースを引っ張り、ノースショアが2番手、アジエクは3番手、アルヴィスはその後ろの4番手追走。5番手にアスカ、6番手⑥ナンヨーマーク、7番手①メイショウイチオシ。中団の8番手⑫カラダレジェンド、9番手⑤ジャッカスバーク、ランウェイ10番手、スピナッチが11番手から徐々に上がる。後方は⑪リサプシュケ、⑮タガノエッヴィーバ、②ファドーグ、⑧アムールスキーと続く。
15頭がひと塊の状態で3コーナーに入り、先頭集団はクライスマイル、アスカノロマン、ノースショアビーチ、アジアエクスプレスの4頭が横並び。レッドアルヴィスはその後ろの5番手を追走。4コーナーから最後の直線に入り、クラスマが内で粘るが、アジエクがあっさりとかわしにかかる。アルヴィスはまだ3番手争い。先頭に立ったアジアエクスプレスは、後続を引き離して悠々と先頭ゴールイン!これがGIウィナーの実力だ!アジアエクスプレスが新潟で復活勝利!
3歳ダート重賞・レパードステークスは、アジアエクスプレスが1番人気の期待に応えて優勝。スタートから早めの先行策を取ると、3,4コーナーで先頭集団に加わり、直線では逃げるクライスマイルを捉え、最後は3馬身半差の圧勝でした。2着にはクライスマイル、ランウェイワルツが3着。重賞2連勝を狙ったレッドアルヴィスは4着に終わりました。
昨年の朝日杯FS以来の勝利を挙げたアジアエクスプレス、前走のユニコーンステークスでは、内枠を引き当て、馬群で砂を被ってしまい、本来の力を出せず12着と惨敗。背水の陣で臨んだ今回は、ブリンカーを着用。調教でも好時計をマークし、本番でも効果を発揮しました。左回り1800mのレースを素晴らしい快勝、12月に中京で開催される「チャンピオンズカップ」でも期待できますね。
次戦以降はホッコータルマエ&コパノリッキーなどの古馬勢との対戦もあるし、3歳ダート王・カゼノコ、ハッピースプリントとの対決もあるかもしれません。新潟で再出発を果たした「アジアの超特急」が、ダート界の主役獲りへと突き進みます。