夏競馬は今週から新潟と小倉開催が開幕。そんななか、8月最初の日曜日の3日は、今夏リニューアルオープンした札幌競馬場で牝馬による重賞競走・クイーンステークス、新潟競馬場では日本唯一の直線1000m重賞・アイビスサマーダッシュが行われました。
札幌メイン・第62回北海道新聞杯クイーンステークス(GⅢ・芝1800m 14頭立て)は、重賞2着3回②キャトルフィーユ、マーメイドステークスを勝った⑫ディアデラマドレ、阪神牝馬ステークス覇者⑥スマートレイアー、巴賞からの連勝を狙う⑧アロマティコ、3歳牝馬⑤マーブルカテドラル、3連勝中の⑭オツウ、①ケイアイエレガント、③アイスフォーリスなどが出走しました。
正面スタンド前からのスタートで、アロマティコがやや遅れる。⑦フィロパトールと④サンシャインが好スタートを切ったが、大外枠のオツウが一気に先手を奪ってゴール板を通過。ケイアイエレガントは2番手集団、キャトルフィーユは5,6番手、スマートレイアーは後方で1コーナーを回った。
1・2コーナーから向正面に入り、先頭のオツウは2番手以降を引き離しにかかる。2番手の位置にエレガントとサンシャインが並び、4番手に⑬コスモバルバラ、内側の5番手にキャトルがつけている。中団グループには、6番手フィロパトール、7番手アイスフォーリス、8番手⑩トーセンベニザクラ、9番手⑪マコトブリジャール。10番手集団にはマーブルカテドラル、ディアデラマドレ、⑨アンアヴェンジドの3頭が並走。後方はアロマティコ13番手、レイアーが最後方を追走。
3コーナーを回り、大逃げを打っているオツウは前半1000mを57.8秒で通過。ケイアイエレガントが単独2番手に浮上。キャトルフィーユも4番手に上がってきた。アロマとスマートレイアー、デラマドレはまだ後方。4コーナーのところで先頭のオツウと2番手以降の差が徐々に無くなり、最後の直線に入ってキャトルがオツウをかわして先頭に立つ。残り200mでスマートレイアーが大外から追い込み、アロマティコが馬群を割って内を突いてきた!そしてゴール前でキャトル、レイアー、アロマの3頭が並んだが、わずかに真ん中のキャトルフィーユが粘って先着!
真夏の女王決定戦・クイーンステークスは、オツウが積極的な大逃げを見せ、最後の直線でアロマティコ、キャトルフィーユ、スマートレイアーの3頭が並ぶ大接戦となりましたが、直線で早めに抜け出したキャトルフィーユが2頭の追い上げを抑えて優勝しました。勝ちタイム1分45秒7は札幌芝1800mのコースレコードタイム。オツウの逃亡がレコードを生んだと思います。1番人気だったスマートレイアーはハナ差の2着、3着にはアロマティコでした。3番人気のディアデラマドレは5着、オツウは最後バテて11着でした。
勝ったキャトルフィーユは、10度目の重賞挑戦で悲願の重賞初制覇。愛知杯、中山牝馬S、福島牝馬Sと3戦連続で2着惜敗、ヴィクトリアマイルで5着でした。掲示板に載せながらも、勝てないレースが続いていましたが、今回のクイーンSで惜敗続きに終止符が打たれました。自身の勝利も昨年7月のかもめ島特別以来1年ぶりで、通算4勝目となりました。ようやく掴んだ初タイトルの次は、秋のエリザベス女王杯でGⅠ獲りですね。
開幕週の新潟メイン・第14回アイビスサマーダッシュ(GⅢ・芝1000m)は13頭立ての予定でしたが、⑬シャイニーホークが本馬場入場後にケガしたため競走除外となり、12頭立てとなりました。「韋駄天ステークス組」から②セイコーライコウ、③フォーエバーマーク、⑩アースソニックの3頭が参戦、他にも⑤バーバラ、⑫アンバルブライベン、⑪フクノドリーム、⑨リトルゲルダ、「直千巧者」⑧アンゲネーム、2012年覇者⑦パドトロワも出走しました。
揃ったスタートで始まったこのレース、まずアンバルブライベンが大外から思い切って飛び出し、後続を突き放す。2番手に⑪フクノドリーム、パドトロワとフォーエバーマークが3,4番手、5番手にバーバラ、リトルゲルダ6番手。7番手にアースソニック、セイコーライコウ8番手、9番手に④ローブドヴルール。後方は⑧アンゲネーム、①ブルーデジャヴ、⑥デュアルスウォードと続く。
残り400mを通過し、ブライベンがまだ先頭、フクドリが2番手から迫り、真ん中からフォエマーとライコウも来ている。残り200~100mでセイコーライコウがわずかに先頭に立ち、ゴール前抜け出して先頭ゴールイン!遅咲きのスプリンターが新潟で重賞初制覇!
新潟名物・直線1000mで行われた「アイビスサマーダッシュ」は、単勝1番人気だったセイコーライコウが、2着に1/2馬身差の快勝を見せ、人気にしっかりと応えました。2着にはフクノドリーム、3着にはアースソニックが入りました。2番人気だったフォーエバーマークは7着に敗れました。ちなみに、今回の優勝タイムは54秒3でした。
セイコーライコウは4度目の重賞挑戦で初勝利。今年は船橋ステークスと韋駄天ステークスで連勝、前走の函館SSでは4着。今回のアイビスSDを勝って、5戦4勝。7歳にしてようやく本格化を迎えましたね。新潟直線1000mは2戦2勝、新潟で開催されるスプリンターズステークスにも弾みがついたと思います。サマースプリントシリーズでも2戦合計13ポイント(函館3点、アイビス10点)を獲得して単独首位に立っています。
来週・10日は、新潟競馬場で3歳ダート重賞・レパードステークス、小倉競馬場ではサマー2000シリーズ第3戦・小倉記念が行われます。レパードステークスには、ユニコーンステークスを快勝したレッドアルヴィス、巻き返しを狙うアジアエクスプレス、「ジャパンダートダービー組」のランウェイワルツとノースショアビーチ、濃尾特別で古馬を破ったアスカノロマン、デビュー2連勝中のクライスマイル、スピナッチなどが登録しています。
小倉記念のほうは、日経新春杯を勝ったサトノノブレス、重賞連勝を狙うメイショウナルト、ラストインパクト、ダコール、タガノグーフォ、マーティンボロなどが出走を予定しております。