3歳ダート三冠の最終戦「第26回ジャパンダートクラシック」(GⅠ・2000m 15頭立て)が2日、東京・大井競馬場で行われました。昨年までは「ジャパンダートダービー」というタイトルでしたが、今年から「ジャパンダートクラシック」に名称変更、さらには秋開催に変更されました。リニューアル1回目となる今年は、JRA勢からはケンタッキーダービー3着以来のレースに挑む①フォーエバーヤング、東京ダービーを制した④ラムジェット、不来方賞を勝った⑫サンライズジパング、レパードステークス優勝⑩ミッキーファイト、東京ダービー2着⑨サトノエピック、⑮ポッドロゴ、③カシマエスパーダの7頭が参戦。地方勢は京浜盃で中央勢撃破⑥サントノーレ(大井)、東京Dで4着⑦シンメデージー(高知)、無敗で東北優駿を制した②フジユージーン(岩手)、⑪ブラックバトラー(北海道)などが出走しました。
単勝の人気は、1番人気がフォーエバーヤング(1.7倍)、2番人気ラムジェット(3.6倍)、3番人気ミッキーファイト(6.5倍)、4番人気のサンライズジパング(7.0倍)までが10倍以下でした。
スタートでフォーエバーヤングとサトノエピックが少し躓き気味、ブラックバトラーも少し出遅れ。正面スタンド前の先行争いで、カシマエスパーダがスッと前に出る。サンライズジパング2番手、フォーエバーヤングも3番手につける。4番手グループにサトノエピックとサントノーレ、フジユージーンがいる。シンメデージーとラムジェットとミッキーファイトは中団の位置でゴール板を過ぎて行った。
1,2コーナーを通過し、向正面に入るところで、カシマエスパーダが単独先頭、フォーエバーヤングが2番手、サンライズジパング3番手、内側4番手フジユージーン。5番手サトノエピック、6番手サントノーレ、7番手からラムジェットが早くも動いて先頭争いに加わる勢い。ミッキーファイトは8番手。9番手ポッドロゴ、10番手シンメデージー、11,12番手の位置に⑬ケンタッキースカイ(浦和)と⑧ポンドボーイ(大井)、後方勢はブラックバトラー、⑭クルーミーズクライ(大井)、⑤クニノトキメキ(船橋)と続く。
外回り3コーナーを回り、先頭争いはエスパーダ・フォーエバー・サンジパ・ラムの4頭が横並びになるが、3,4コーナー中間で再びエスパーダが先頭、フォーエバー2番手、サンジパ3番手、ラム4番手。サント5番手、エピック6番手、ファイトは外に持ち出した。
4コーナーからラストの直線に入った直後、フォーエバーヤングが先行するカシマエスパーダを抜いて先頭に浮上!大外からミッキーファイトが脚を伸ばして2番手に上がってくる。サンライズジパングとサントノーレは4,5番手で競り合い、ラムジェットは6番手。残り200mを切って、フォーエバー先頭、2番手のファイトが差を詰めにかかるが、フォーエバーヤングがそのまま先頭でゴールイン!ここでは負けないフォーエバーヤング、3歳ダート界の頂点に立ちました!
【ジャパンダートクラシック 全着順】
1着①フォーエバーヤング
2着⑩ミッキーファイト
3着⑫サンライズジパング
4着④ラムジェット
5着⑦シンメデージー
6着③カシマエスパーダ
7着⑥サントノーレ
8着⑧ポンドボーイ
9着⑮ポッドロゴ
10着②フジユージーン
11着⑪ブラックバトラー
12着⑬ケンタッキースカイ
13着⑨サトノエピック
14着⑭クルーミーズクライ
15着⑤クニノトキメキ
【払戻金】
単勝 ① 170円
複勝 ①110円 ⑩ 150円 ⑫ 160円
枠複 1⃣-6⃣ 640円
枠単 1⃣-6⃣ 1,010円
馬複 ①-⑩ 600円
馬単 1⃣-6⃣ 860円
ワイド 1⃣-6⃣ 250円 ①-⑫ 230円 ⑩-⑫ 430円
三連複 ①-⑩-⑫ 990円
三連単 ①-⑩-⑫ 3,150円
3歳ダートの頂上決戦・ジャパンダートクラシックは、圧倒的1番人気だったフォーエバーヤングが完勝し、3歳ダート日本一の座に輝きました。2着には外から追い込んだミッキーファイト、3着にはサンライズジパングが入りました。東京ダービー馬のラムジェットは、向正面で早仕掛けを見せるも直線伸びず4着。高知所属のシンメデージーが5着と好走。東京ダービーに続き、地方勢最先着&掲示板を確保しました。スタートからレースを引っ張った5番人気のカシマエスパーダが6着、サントノーレは6着でした。
「ジャパンダートクラシック初代王者」のフォーエバーヤングは、昨年12月の全日本2歳優駿以来となるGⅠ2勝目をマーク。重賞も国内外合わせて通算5勝目です。鞍上の坂井瑠星騎手は前身のJDD時代を含めて同レース2勝目。矢作芳人調教師は3勝目、馬主の藤田晋氏(サイバーエージェント社長)は初勝利です。
今年に入ってからはサウジダービーとUAEダービーに勝利。中東遠征2連勝の勢いに乗ってケンタッキーダービーに参戦し、ゴール前叩き合いの末に3着。日本馬初のケンタッキーダービー制覇まであと一歩及びませんでした。この日は前走から約5か月の休み明けで臨み、スタートで危なっかしい場面もありましたが、ラストの直線に入ってすぐに抜け出し、ミッキーファイトの猛追を抑えました。久しぶりの日本国内のレースでしたけど、格の違いを見せましたね。
JDCの後は、11月2日(現地時間)にデルマー競馬場で行われる「ブリーダーズカップクラシック」に参戦するため再びアメリカに渡ります。古馬と初めて対戦するので、これまで以上に厳しい戦いが強いられますが、好走を願うばかりです。昨年は日本馬のデルマソトガケが2着に入り、BCクラシック制覇に近づきつつあります。もしフォーエバーがBCクラシックを勝ったら、「最優秀ダートホース」&「最優秀3歳牡馬」の同時受賞もあり得るぞ。
矢作厩舎と藤田社長、坂井騎手の海外ビッグレース挑戦はこれだけに留まらず、シンエンペラーが凱旋門賞(10月6日@パリロンシャン競馬場)に挑戦します。兄のソットサスは2020年の凱旋門賞を勝っており、兄弟制覇の期待もかかっておりますが・・・。レース当日は雨の可能性が高いみたいです。とにかくGood luck。