Pro house keeper

アメリカのローカルフードを中心に、世界各国の料理レシピを自宅で気軽につくる料理日誌。

ブラウニー。

2009-02-24 16:49:45 | 料理
パーティ用料理制作最終日。3日目です。
本日はお菓子二作目、ブラウニーを作ることに。
ブラウニーはアメリカではかなり身近なお菓子。日本でも名前は知られていますが、実際に売られていたり、食べることは少ないお菓子ですよね。でもアメリカではよく口にできる機会の多いお菓子でした。
味的にはめちゃくちゃおいしいと思うことに少ないお菓子なのですが、チョコレートホリックなアメリカ人にはウケがいいのか、なぜかよく出てくるお菓子です。
でも私が作ったことはなかったので、一度試してみることにしました。

バナナブレッドと同様作り方はめちゃくちゃ簡単で、アメリカではお菓子版お袋の味のようなもの。やはり、味は簡単な作業手順だけにうまく作るのは難しいようです。私も今までいろいろなところでブラウニーを食べていますが、おいしいと思ったことはないですね。ひどく甘いものが多く、可もなく不可もなくというところがいいところ。

ブラウニーの基本材料は5つのみで、チョコレート、卵、バター、砂糖、小麦粉。日本で見かけるブラウニーはチョコレートケーキもどきのようなふわふわスポンジ系が多いのですが、アメリカンブラウニーは"Fudgy"が重要。"Fudgy"とは、"がっつりチョコレート味+食感"という感じ。チョコレート系レシピにはよく見かける言葉です。

そういう意味では日本のブラウニーは基本的にN.G.。アメリカンブラウニーは"Chewy"で"Fudgy"でなければなりません。レシピも数え切れないほどあるのですが、初めて作るのでまずは御用達洋書の"クラシック・ブラウニー"を参考にすることにしました。クラシック系は超"Fudgy"系ではないですが、

重要なのはやはりチョコレート。オリジナルは無糖チョコレートで作っていますが、日本では簡単に手に入りませんし、たぶん高価。。。

無糖チョコは文字通り"甘くないチョコレート"。チョコリキュール(固形ココア+ココアバター)100%で作られていて砂糖は不使用。そのまま食べてもおいしくはありませんが、チョコレート風味は最強。"Fudgy"さには欠かせない材料のようです。

アメリカではチョコの種別は、基本的に無糖チョコレート、ビター、ビタースイート、セミスイート、ミルク、ホワイトの6種類。基本的には日本と同じく、砂糖とチョコリキュール量の違いで分けられていて後者ほど甘く、チョコ成分が少なくなっています。ビタースイートとセミスイートはほぼ同じで代用してもO.K.とのこと。しかし別種チョコを無糖チョコの変わりに代用するのは基本的にN.G.との指摘が多く、今回の無糖チョコの代用はどうするのか、いきなりの課題でした。

日本ではちまたスーパーで売られているのは、チョコチップ状か板状のスイートかビターチョコ、ミルクチョコまたはホワイトチョコの4種類くらい。バレンタインデーの前くらいだけ商品数は増えますが、無糖チョコというのはないですね。
無糖チョコみたいな商品として"ゼロ"という板チョコが某菓子メーカから発売されているのを見つけたんですが、これは砂糖のかわりにノンカロリー的な人工甘味料で作られているチョコで甘くないチョコレートと言うわけではないようです。

結局、いろいろなレシピをみて、いろいろ考えて、今回のチョコレートも板状のビターチョコレートを使うことに。チョコレートを少し多めに使って、砂糖を減量してかなりアバウトですが、帳尻を合わせてみることにしました。

まずは、チョコレートとバターを湯煎で溶かします。先日作った"フラワーレスチョコケーキ"のように温度を気にしなくてもよく、ただ溶けて、両者が混ざればO.K.。
バターと砂糖を入れるので、クリーミング法で作ったとすると、日本のようなケーキ的ブラウニーになるようです。"Fudgy"にするためにはバターは溶かして入れるのが基本のようです。

湯煎から外して、砂糖を加えてさらに混ぜ合わせます。砂糖は白砂糖系がよく、ブラウン系は風味がよくなりそうだが、N.G.らしい。オリジナルより3割ほどへらしてみましたが、甘さはどの程度になるのか。。。

卵を1個ずつ加えてぐるぐる全体を均一に混ぜておきます。

次にボウルに小麦粉、塩、ベーキングパウダーを加えて混ぜ合わせます。

卵を入れたチョコ液と粉類を合わせて大きく混ぜて生地完成。

ブラウニーは基本的に角形なので、今回は四角形のステンレスバットにオーブンペーパーを敷いて型にしました。この準備したバットへ生地を流し込み、ヘラで表面を平らにして165度に予熱したオーブンで10分間焼きました。

ブラウニーの手順の最大のポイントは焼き加減。焼きが足らないと、グミっぽい、詰まった生地になり、焼きすぎるとパサついてケーキ的になってしまうらしい。たいてい焼きすぎてケーキ的なものを食べているような気がしますが。。。

ブラウニーはケーキのようにあまり分厚いクラムではないので、火の通りは比較的早く、オリジナルの時間の焼く半分程度で焼き上がってしまいました。高温短時間焼成がブラウニーの基本らしく、長く焼くほどパサつきのリスクがあるとか。
今回もかなり早めにチェックして正解です。目安は爪楊枝を生地中央部に刺して、少し生生地がつく程度が理想。何もついてこなくなるまで焼けば、明らかに焼きすぎ。冷める頃にはぱさぱさになっていることでしょう。

焼いて荒熱を取った段階で型から外し、完全に冷ましてからラップに包み、室温保存。焼きたてはやや柔らかいので、取り出しは注意が必要です。本来は当日食べるのがいいらしいのですが、日持ちもするお菓子。翌日のケータリング梱包時に切り分けました。ブラウニーは切ってしまうとさらに乾燥が激しいので、食べる直前に切るのが良い方法らしい。

それでもちょっと焼きすぎ感がありましたが、パサつかずには済みました。
甘さはちょうどいいし、、"Chewy"感も悪くはないですが、"Fudgy"とはやや言い難いですね。フラワーレスチョコケーキぐらいのチョコ感があってもいいかも。よって倍量くらいはビターチョコを投入するべきでしょうね。やはり無糖チョコの完全代用は難しい。厚みももう少しある方が食べ応えもあり、"Chewy"感がでていいかも。大きめに薄く焼くのもN.G.ですね。全体的に型は同じでチョコ倍量、砂糖半量、同型2倍量制作でちょうどいい感じという結論に。
バナナブレッドのように他のレシピでも試してみて、もう少し研究してもいいですね。

翌日、朝4時から梱包作業。作った3種類のうち、チーズツイストをもう一度オーブンで温めて湿気を飛ばしてから、再密閉。バナナブレッドも切り分けて箱に詰めました。

ブラウニーも端を切って四角く成形してから一口大に切って箱詰め。ちょっと小さめに切りすぎたかも。今回のブラウニーは、クラシック系なので、超"Fudgy"系ではないですが、かみごたえと食べ応えのあるブラウニーにすべきなので、ある程度大きい方がいいですね。まあ、数を作らねばならないのでしかたないですが。。。やはり倍量は必要だったと思います。

それでも梱包すると紙袋には入らないので、風呂敷に包んで持っていてもらうことに。何とか作ることはできたので、あとはウケてくれるかどうか。。。腹の足しにでもなればいいでしょう。

初めて作ったものもあり、今回もたくさん勉強になりました。大量制作は大変ですが、普段作れないものを作れる機会でもあり、よい修行になりますね。
再来週にはまた渡米の予定なので、無糖チョコを仕入れてこようと画策中です。

このブラウニーを作ってみたい方はこちらを参考にしてください。↓
Cpicon クラシック・ブラウニー。 by PCWP



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