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かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

今度の万博で、かつて死因第1位だった心臓病がついに克服される日を垣間見ることができるやもしれません。

2023-04-22 21:17:35 | Weblog

 奈良市の今朝の最低気温は9.1℃、昼の最高気温は20.1℃、五條市の今朝の最低気温は6.1℃、昼の最高気温は19.2℃でした。今日は一日よく晴れました。また、昨日までと違い空気も澄んでいたようで、花のむずがゆさや眼のゴロゴロ感などが無く快適な1日でした。ただ昨日までの異様な暑さがあったせいか、4月としては十分な気温だったはずなのに、屋外では少しばかり肌寒さを覚えました。まあそれも日陰の話で、日射の下ではやはり暑い位ではありました。

 さて、大阪警察病院病院長で、大阪大学心臓血管外科教授の澤芳樹氏が開発している「心筋細胞シート」が、来る大阪・関西万博で披露されるのだそうな。心筋細胞シートというのは、iPS細胞を用いて作成される心筋細胞の塊で、専用に調整された培養液中で、これも綿密に設計された撹拌方法などを通じてiPS細胞を心臓の心筋細胞に分化させて培養、数百万単位に増殖した細胞で出来上がったシートを心臓に貼り付けると同化して心筋そのものとして拍動して動き出すというものです。「いのち輝く未来社会のデザイン」という万博のテーマに相応しい展示物になると期待されます。現在までに8つの実施例があり、いずれも心臓病が回復、元気になっているとのこと。2年以内の実用化を目指して、研究が進められているといいます。心臓は心筋梗塞などで一旦細胞が壊死してしまうと回復するのが難しい臓器になります。現在は心臓そのものを移植する手術以外に治療方法はありませんが、手術は大変大規模になり負担がかかりますし、移植後の免疫反応など予後も困難を極めます。第一移植用の心臓が我が国ではほとんど無く、時折、海外に移植手術を受けに行くヒトの話が話題になるくらいです。それに、1回数千万ー億単位の費用もかかります。それに対して、元の心臓は維持しつつその機能をこのように外部から心筋を補ってやる方法で回復させることが実用化できれば、移植用心臓の出てくるのを待つ人達にとってはかなりな福音になりうるでしょう。費用も2千万円くらいになる見込みなのだそうで、移植術に比べれば手の届く範囲に落ち着きそうです。いずれは心臓そのものを作り出せるようにしたいという話ですから、今世紀中にはiPS細胞由来の移植可能な心臓1式が生み出される可能性は高そうです。
 それにしても、サイボーグ化の方が現実的にありうる未来かと思っていましたが、iPS細胞などの研究の進展により、生体移植の方がより未来にあり得る技術として実現されそうです。アンチエイジング研究もずいぶんと進展していますし、本当に今世紀中には「エルフ」と称してもおかしくないような長寿命の新人類が生まれてきそうな勢いです。今度の万博は、そんな未来を垣間見るのに良い機会になるかもしれませんね。

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