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インドのお金持ちの家っぽい家庭の主婦シャシシュリデヴィは英語が話せないことで思春期の娘にはいつも馬鹿にされ、夫サティシュアディルフセインはシャシはお菓子焼いて料理するために生まれてきたんだと言われ落ち込んでいた。そんな彼女がニューヨークに住む姪が結婚することになり、姉一家の結婚式の準備を手伝うために単身ニューヨークに行くことになる。
シャシはニューヨークのカフェで不親切な店員にバカにされ、「4週間で英語が話せる」というバスの広告を見て、こっそり英会話学校に通うことにする。このカフェの店員がすんげームカつくんだけど、ニューヨークってあんな感じかも。いや、もちろん親切な人もいるだろうけど、みんな結構時間に追われてるから自分たちのペースを乱す人には厳しいかもしれない。
シャシの通う英会話学校には魅力的なフランス男ローランメーディネブーの他に中南米、アジア、アフリカと色んな国から生徒が集まっていた。みんな英語のレベルはシャシと似たり寄ったりで、そんな中でも一所懸命にコミュニケーションを取ろうとする姿や、ついつい自国の言語を話してしまうところなど、昔カナダに語学留学していたワタクシはとても懐かしい気持ちで見ていた。シャシたちの先生がゲイでちょっとクネクネした感じですごく可愛らしかった。それだけじゃなくて、彼は英語の教師として優秀だったからシャシたちも楽しく学びながら上達していく。
だいたい英語のネイティヴじゃない人たちが登場する作品って、いやいやいやそんな短期間でそこまで喋れるようにはならんやろうと突っ込みたくなるほど、すぐにベラベラになっちゃったりするもんですが、この作品ではシャシやクラスメイトたちが不自然に急成長するわけじゃないところがリアルで好感が持てました。
物語の本質としては、シャシの英語力がどうのこうのということではなく、自尊心を失っていたインドの主婦がそれを取り戻していくということ。英語を話せるようになったことで娘を見返してやるということもあったけど、同じインド人でもニューヨークで生まれ育った姪っ子ラーダプリヤアーナンドのアメリカナイズされた自由な思想がシャシにも影響していった。
フランス男ローランに告白されちゃったりなんかもしてねぇ。もうそっち行っちゃえ!とか思ったけど、もちろんそんなことはなく…
でも夫サティシュに不満をぶちまけるとかそういうことではなく、一緒に出席した姪の結婚式でのスピーチで「夫婦とは対等に尊重し合える仲であること」と言ってさりげなくサティシュに気付かせるというのが、欧米のストレートなやり方とは違ってまた良かったですね。
ワタクシはインド映画の歌って踊ってというのが苦手で普段はインド映画は見ないのですが、これは全然毛色の違う作品でした。また主役のシュリデヴィがめちゃくちゃキレイなんですよー。彼女が着るサリーもとっても美しいし。ハートウォーミングでチャーミングなお話でした。
いつも思い出させてくれたり、教えてくれたり
有難うございます。
ぜひ見てみてください~。