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まったく内容を知らないで、主人公を演じるジェフリーラッシュが好きなので見ました。好きっていうかねぇ…ちょっと気持ち悪い雰囲気がある人なんだけど、演技がすごいし、彼の選ぶ作品には常に興味があります。
今回もなんだか気持ちの悪い役でしたねー。ヴァージルオールドマンは一流の美術鑑定士なんだけど、女性を知らないようで世界中の女性の有名な肖像画を集めては秘密の部屋に飾ってそれを眺めて楽しんでいる。フェティズムとでもいうのかな。そんな彼が資産家の両親が遺した美術品を査定してほしいという依頼を受け大きなお屋敷に行くんですけど、肝心の依頼人クレアシルヴィアフークスは姿を見せない。どうやらパニック症候群とか広所恐怖症的な症状らしく壁の向こうの隠し部屋で生活しているらしい。
何度も鑑定のためにクレアの屋敷を訪れるうち少しずつは打ち解けていく2人。クレアの姿を見てみたくなったヴァージルはある日出て行った音だけをさせて屋敷の中にそっと隠れて、隠し部屋から出てくるクレアを目にし恋に落ちる。いや、クレアの姿を見る前から恋には落ちていたのかも。
少しずつ接近する2人。家の中でならヴァージルと食事をできるようになるクレア。仕事関係の知り合いであるロバートジムスタージェスから恋のアドバイスをもらいながら、ヴァージルはクレアとの仲を進展させていく。
正直言ってヴァージルみたいな気持ちの悪い初老の親父とくっつくクレアの気持ちがさっぱり分からなかった。精神的に問題があり、一般社会から切り離されて育ってきたクレアにとってはこんなちょいキモの親父でも優しくしてもらえれば素敵に思えるのか???と、思っていたら思わぬ落とし穴が…
なんだかミステリアスな展開で、不思議な雰囲気を持ったお話だったので、固唾を飲んで見守っていたら、うわーそういうオチか。と。考えてみたらそんなに意外なオチでもなんでもないんですよね。でも、それが意外なオチに思えるほどうまい作りになっていると思いました。て、ワタクシが騙されやすいだけかもしれませんが。
実は一部始終を目撃していたサバン症(だと思う)の女性の存在があとから生きてくるようにできていて、種明かしの部分が上手だなと思いました。ヴァージルにとっては絵画を眺めるだけで満足していたころのほうが幸せだったのか、ひとときでも実際に幸せな気持ちを味わうことができて良かったと考えるべきか。
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