シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

魔法にかけられて

2010-12-15 | シネマ ま行

先日テレビでやっていましたね。公開のときもちょっと見たかった作品だったので楽しみにしていました。

公開のころはまだエイミーアダムズって誰やっけ?って感じだったと思うのですが、もうすでに彼女はハリウッドの実力派若手女優として名を馳せていますね。今回はテレビだったので吹き替えだったのですが、それでもおとぎ話の世界から飛び出してきたジゼルを演じている彼女の仕草だけでも、彼女の演技力を目にすることができたと思います。

それにしても、これってディズニーが自ら、自分たちがいままで作り上げてきた世界を全部否定するという設定なのがすごいんだよなー。こういうところにディズニーの懐の深さを感じる。それでいて、やっぱりそのおとぎ話の世界のパワーでこのパラレルワールドの住人までハッピーにしちゃおうっていうんだからね。

おとぎ話にはつきものの邪悪な継母スーザンサランドンに違う世界に送られてしまうジゼル。その「違う世界」っていうのがまたまさにおとぎ話の世界とは正反対のニューヨーク!ジゼルが暮らしてきた世界の当たり前がまるで通用しない。ジゼルは一人ぼっちでこの世界に放り込まれてもただ親切に誰かに微笑んでもらえるだけで良いと考えているだけなのに、ニューヨークでそれを得ることのなんと難しいことか!結局、ロバートパトリックデンプシーとモーガンレイチェルカヴィの父娘に助けられることになるのだけど、それまでどんなにひどい目に遭ったかをジゼルがロバートに説明し、ロバートが皮肉で「ニューヨークへようこそ」と言うと、ジゼルはそれすら字ずら通りに受け取って「ありがとう」なんて言っちゃう。

そこへ婚約者ジゼルを追いかけてエドワード王子ジェームズマースデンやら、継母の執事ティモシースポールやら、ジゼルの友達のリスまでこっちの世界に来ちゃうからもうぐっちゃぐちゃ。今回、エドワード王子を演じたジェームズマースデンはちょっと損な役回りだったなぁ。だって、おとぎ話の世界から来たお姫様はこっちの世界でちょっと頭がおかしいのかな?って感じはしても、そこはやっぱり女の子だから「可愛い」で許されちゃうところがあると思うけど、エドワード王子に関しては、ただただ滑稽なだけでしたからねー。こんな男の人イヤだーーーっみたいな。ジェームズマースデン、カッコいいのになぁ。ちょっとかわいそう。ティモシースポールはアニメのときからキャストを知らなくても完全に、あーこれ実写になったらティモシースポールやなと分かる絵で笑っちゃいました。

他のキャストは、パトリックデンプシーは今回「白馬の王子様」的役割なわりにはちょっとくたびれた感ありありで、この作品より3年後の公開の「バレンタインデー」のときのほうがずっとイイ男だった。子役のレイチェルカヴィちゃんは子役独特のこましゃくれ感がなくてすごく可愛かったな。スーザンサランドンのハマリっぷりはもう言うことなし。

ジゼルはニューヨークに来てもおとぎ話の世界のまんまのノリで、動物たちを呼び寄せちゃったり(でもニューヨークだからドブネズミとハトとゴキブリしかいない!)公園でいきなり歌いだしちゃったりするんだけど、それでもそれで周りを巻き込んでハッピーパワーをまき散らしてしまうんですよねー。このありえなさがまさにディズニーパワー。

結局都合の良いことにジゼルはロバートとくっついちゃって、余ったカップルのエドワード王子とロバートの婚約者ナンシーイディナメンゼルとくっついちゃうなんていうスワッピングシステムで大丈夫?って感じなんだけど、なんだかエドワード王子とナンシーもお似合いだったし、ちょっと納得しちゃいました。アニメになったナンシーもイイ感じだったしね。ジゼルは最後におとぎ話の無力なヒロインとは違って勇気を持って魔女と戦ったしね。この男女逆バージョンのクライマックスもなかなか良かったな。



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