シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

メイジーの瞳

2017-01-13 | シネマ ま行

お母さんスザンナジュリアンムーアとお父さんビールスティーヴクーガンは離婚することになって6歳の娘メイジーオナタアプリールの親権を争う。お母さんはロックスターだからなのか?裁判所はお父さんに親権を与えるのだけど、結婚していたときからメイジーのベビーシッターをしていたマーゴジョアンナヴァンダーハムに実質的には面倒を見させていた。どうやらお父さんはベビーシッターのマーゴとできていたらしい。ジョアンナヴァンダーハムという役者さんは初めて見ました。とても可愛らしくて他にも見たいと思ったのですが、あまり映画の出演作がありません。イギリスのドラマに出演しているようなのであまり見られる機会がなくて残念。

そんなお父さんへの腹いせかお母さんも歳の若いリンカーンアレキサンダースカルスガルドと結婚した。こっちでもお母さんがツアーに出ている間メイジーの面倒を見ているのはリンカーンだ。アレキサンダースカルスゲルドって顔はお父さん(ステラン)に似ていて男前ってわけじゃないけど、佇まいがとても素敵な役者さんですね。

メイジーはお父さんとお母さんに翻弄されて、2人の間を行ったり来たりさせられる。ただでさえ、ベビーシッターと旦那がデキてしまってイラついているお母さんなのに、メイジーが優しいリンカーンと仲良くなったことで、お母さんは2人の関係にも嫉妬し始めてしまう。メイジーは両親のケンカもお母さんとリンカーンの言い合いも全部見ている。たった6歳だから、すべてを理解していたわけではないんだろうけど、でも全部見ていた。

お母さんもお父さんもねー、悪い人ではない。無責任には違いないけどね。メイジーのことはとても愛している。でも、決定的に子育てに向かない人たちだったのかも。お母さんは口は悪いし、お父さんは仕事優先だし。でも、メイジーにはマーゴとリンカーンがいた。とても優しい2人。メイジーとは血のつながりはないけれど、精神的には実の両親よりずっと深くつながっていくのかもしれない。

メイジーの面倒を見ながら、マーゴとリンカーンが惹かれていくのは当然の成り行きに思えました。いやもう、さっさとくっついちゃいなよ、って思いました。見た目にも美しい2人で、キスシーンも自然で良かったな。まさにメイジーがつないだ縁でした。

マーゴとリンカーンに育ててもらえればメイジーにとっては幸せなんじゃないの?と思ってしまうのですが、そう簡単にいかないのが人間の心理と言いますか。実の両親に愛されてはいるけど、育ててはもらえないって、やっぱり単純に辛いことだろうと思うから。いくら両親ほどの愛を注いでくれるカップルがいたとしてもそれで万事OKという話ではないよね。それでも、やっぱりメイジーにはマーゴとリンカーンがいて良かった。最後のシーンでお母さんがマーゴとリンカーンの2人と一緒にいたがっているメイジーにキレるのかと思ってドキドキしていたら、ちゃんとメイジーの気持ちを尊重して一歩引いたのにはほっとした。まぁ、お母さんもメイジーの面倒を見てくれる人がいて、渡りに船だったのかもしれないけど、面倒を見られないのに愛情という名の鎖で縛ってくるほどひどい親でもなかったので最低限ほっとした。

メイジーを演じるオナタアプリールちゃんがめちゃくちゃ可愛いです。



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