ジャケ買いしてしまった作品です。正確にはポスターの印象だけで見に行くことを決めました。なので内容は何も知らず。ジェームズマカヴォイが追い詰められた表情で「ワーッ」と叫んでいるようなポスターで「Filth」という題名だったので何かしらインパクトの強い作品なんだろうなぁと漠然と感じただけで見に行きました。ジェームズマカヴォイが好きなんですが、彼の作品は今年「ビトレイヤー」「トランス」共に見逃してしまったので、これは絶対見に行こうと思いました。
まぁいつものことなんですが、原作が「トレインスポッティング」のアービンシェルシュだとはつゆ知らず。R18だったから覚悟はしていたんですけどねー。
スコットランド警察の刑事ブルースロバートソン(マカヴォイ)は同僚たちを蹴落として昇進することばかり考えていた。そんな時日本人留学生の殺人事件が起こり、昇進の良い機会と張り切ってはみたものの、実は彼はアルコール、ドラッグに溺れ、売春、不倫となんでもござれの生活をしていた。
主人公がドラッグに溺れてそのせいか周りの人間が動物に見えたり、おかしな言動を取るのは「トレスポ」を彷彿とさせた。見終わったあと「トレスポ」みたいだったなぁと思っていたら原作者が同じだった。
主人公がそんなだから、品性もくそもない内容なんだけど、ところどころは笑えたりするシーンもある。笑えるというかなんか悲哀って感じもしたけど。拡大コピーのシーンとか、面白いと言えば面白いけどなぁ。ほんとラリってないとキツイなって感じです。他のシーンもまぁ全部が下衆いね。面白くなくはないけど、好きかと言われればそうでもないかなぁ。
子どものとき弟を目の前で死なせてしまったり、最近奥さんに逃げられたりしたブルースには同情もしたけど、なんか自業自得な部分もかなりある気がしたし・・・
もしかしたらこれからいい関係になれたかもしれない女性が訪ねてきた影が見えたところで、ブルースが自殺するイスを蹴ってしまう。というラストは秀逸だと思ったけどね。彼のあの状態ならもう自殺したほうが身のためだったのかもしれないな。あらゆる中毒から立ち直る気なんてなかっただろうし。例の女性と一緒になって明るい未来が待っていたかどうかは未知数だけど、堕ちるとこまで堕ちたって感じだったもんね。バックで流れる「Creep」がたまらん。
ストーリー的にはワタクシはそんなに素晴らしい作品だとは思わないけど、ジェームズマカヴォイの演技は凄かったなー。スコットランド訛り丸出しで汚い言葉吐きまくってほとんど一人で画面を引っ張って、ヒゲ面の女装まで見せちゃう。彼には優等生的なイメージがあったんだけど、それを見事に打ち破ってくれて全然違和感がなかった。これからがますます楽しみな役者さんだ。
オマケジェームズマカヴォイが全裸で歩き回るシーンがあるんだけど、脚が短くてビックリしたなぁ。あれ、本人だよねぇ?
最新の画像[もっと見る]
- 否定と肯定 7年前
- オリエント急行殺人事件 7年前
- 奇蹟がくれた数式 7年前
- 怒り 7年前
- ドリーム 7年前
- ヘイトフルエイト 7年前
- AMY エイミー 7年前
- ジャングルブック 7年前
- 帝銀事件 死刑囚 7年前
- THE FORGER~天才贋作画家 最後のミッション 7年前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます