シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

ロビンフッド

2010-12-16 | シネマ ら行

「ロビンフッド」ってやっぱ西洋の人にとっては、かなり魅力のある冒険譚なんでしょうね。何年に一度かは必ずと言っていいほど映画化されています。ワタクシの世代で言うと「ロビンフッド」はケビンコスナーが演じたイメージある人が多いでしょうか。でもなんか、どうもね、「ロビンフッド」と言えば“緑のタイツ”っていうイメージがあって、なんだかちょっとマヌケな感じですが、今回はリドリースコット監督にラッセルクロウの名コンビということで、間違いはないだろうなと思い、大好きな女優ケイトブランシェットがマリアンを演じるということもあって見に行くことにしました。

今回の「ロビンフッド」はいままでのとはちょっと違っていて、シャーウッドの森を拠点にする前の話で、どうして彼がシャーウッドの森に住むアウトローになったかというお話でした。というわけで、あんまり「ロビンフッド」を見ているって感じはしなかったけど、それでもお馴染みのマリアン、リトルジョンケヴィンデュランド、タック修道士マークアディ、ウィルスコットグライムズなどが登場します。このチームの結束力が魅力的に描かれていました。

全体的な印象としては、もう完全にうまくまとまってソツのない演出。さすが、リドリースコット監督といった感じで、見ていて超安心感があるんですよね。それでいて、ちゃんと飽きないようにできている。戦いのシーンは、今回ロビンフッドということで子供たちも対象にしたかったのか映倫さんから「G」をもらうために血しぶきとかは見えないように抑えてある感じなので、「グラディエイター」とかの血なまぐささが苦手な人でも大丈夫だと思います。やっぱロビンフッドと言えば弓矢の名手なわけですが、銃ではなくて弓矢で射るっていうのはカッコいいですね。崖の上からフランス軍に矢の雨を降らせるシーンがありますが、あーいう昔の戦って味方にもばんばん当たったりしなかったのかなーなんて考えちゃいました。最初はフランス軍しかいなかったけど、ロビンたちが突っ込んで行ってからも上から射っていたような…

しかし、マークストロングは悪役でしか見てないような気がします。確かに悪人顔やと思いますけどねぇ。ちょっとタイプキャストになり過ぎているんじゃないかな。彼の違う演技を見てみたいです。

ロビンフッドそのものが伝説上の人物だからある程度の設定は踏襲したとしても、あとは結構自由にできるという幅があるところが作り手としては魅力なのかもしれないですね。今回は結構リアリティのあるものだったと思います。マリアンの設定がバツイチ女性になっていたけど、これも最初の結婚は1週間だけで独り身になってから10年経っているということだったので、ロビンへの心変わりも抵抗なく見られました。ロビンが出兵するときにいきなり「愛してる」と言ったのには「えっ?もう?」ってちょっと驚いたけど、彼にとってマリアンは永遠の運命の女性だから良しとしようっかと思うことにしました。マリアンはいつも強い女性のイメージがあるので、ケイトブランシェットはピッタリでしたね。最後には出兵までしちゃうし。さすがって感じです。

リドリースコットの超優等生的な演出に、もう少し外し目の部分もあってもいいかなーと思いつつ、泥臭いヒーローのカッコ良さにやっぱしびれました。



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