KBOも5日に開幕し、先に開幕していたCPBLは8日から観客を入れることを決定したようで、アジアではNPBだけが取り残されました。
インバウンドや習近平の訪日、オリンピック開催にこだわったことで初動が遅れ、また諸事情はあるにせよPCR検査が遅々として広がらずに全体像の把握も遅れているのですからこの差は仕方がなく、そういった政府の不手際がありつつパチンコ店に行列をし、河原でバーベキューで騒ぐ輩もいるのですから国を挙げて長引かせている感もあります。
そんな日本では緊急事態宣言の延長の際に「新しい生活様式」なるものが感染症対策専門家会議から示されて、そして開幕に向けての足枷が一つ増えました。
人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)空ける
感染対策からすれば必要なのは分かりますが、スタンドは無観客にすればよいですがプレーをする選手もこれを前提にすれば野球という競技は成立しません。
野球だけではなく直接には相手を必要としないアーチェリーなどを除いて全てのスポーツが否定されたも同然で、学校教育での体育もできなくなります。
他にも「対面ではなく横並びで座ろう」では飲食店が、「料理に集中、おしゃべりは控えめに」では居酒屋などが悲鳴を上げて、これが感染拡大が下火になるまでであったとしても出口戦略が定量的にされていないのですから未来永劫続きそうな、絶望的な雰囲気に悲鳴が反発に、反発が無視に繋がっていきそうな気がします。
これを定めるのであれば何を以て感染が落ち着き、緊急事態宣言を解除できるかの、誰が見ても分かる数値目標を併せて提示しなければあまりに無責任でしょう。
自ら定めたものでありながらも「新規制基準に適合しているかを審査しているだけで、適合したから絶対安全としているわけではない」と開き直って再稼働を認めている原子力規制員会もどうかとは思いますが、 基準も定めずに「あれしろ、これしろ」とは保身に走っているようにも見える感染症対策専門家会議の面々にもがっかりです。
もっとも座長はどこへ行ってしまったのか、矢面に立っている尾身副座長を含めて教授やら弁護士やら、要は学者さんたちなのですから未知のウイルスに対するものということもあり慎重を期すのは当然のことではあり、そこは政治が経済などをひっくるめて判断をしなければならないわけで、しかし現状は丸投げでそこから逃げているかのようです。
あるいは「これらを守れないから解除できない」と国民のせいにするつもりなのか、このままでは政治に野球が殺された、日本が殺された、そう振り返る日が来るかもしれません。