機関紙の意地でもあるのか、スポニチはせっせとロッテの記事を提供してくれます。
球団が意図的に流しているのか、はたまた記者の単なる妄想に過ぎないのかは分かりませんが、情報が少ないロッテですからニュースは多いに越したことはありません。
ダブルで出戻り?薮田&小林ロッテ復帰へ (6/24 スポーツニッポン)
ロッテが今オフの補強に向け、ロイヤルズ傘下3Aオマハ・薮田安彦投手(36)とインディアンス傘下3Aコロンバス・小林雅英投手(35)の調査を開始した。
ロッテ在籍時に救援陣の柱として活躍した2人は、07年オフにFAでメジャー移籍。
現在はともにマイナー落ちも、球団は力の衰えはないと判断。
そろって“出戻り”となる可能性が出てきた。
球団関係者は薮田について「米国の硬いマウンドが合っていないように思う。日本ならまだやれる。今オフ?条件と彼の状態次第で可能性はある」としており、既に水面下で復帰への準備が進められているとの情報もある。
小林雅についても別の関係者が「将来はロッテに戻ってきてもいいのでは」と話している。
ロッテ在籍時は薮田がセットアッパー、小林雅は守護神として05年の日本一に貢献したが2人が流出した昨季は救援陣が崩れて4位。
今季も守護神が固定されず5位と低迷している。
今季限りで退団が決まっているバレンタイン監督の後任は未定だが、来季に向けて救援陣の充実は必要不可欠。
両投手とも契約は今季限りで日本球界復帰も選択肢の1つとしていることから、球団が2人をリストアップした。
ネックは年俸面だが今季の成績、年齢を考慮すると1億円前後に抑えられる可能性は高い。
国内の他球団も獲得に興味を示している中、古巣ロッテが本腰を入れる。
とは言っても、恥ずかしくもなく、よくこういった記事を書けるなと呆れてしまいます。
藪田と小林雅を獲得する理由としてチーム低迷の原因を救援陣に求めた時点で、結論ありきの記事であることがよく分かります。
昨年は序盤に苦しみながらも荻野が30セーブをマークし、川崎がホールドのタイトルを獲ったことを忘れてしまったのでしょうか。
今年にしても低迷の最大の原因はベンチ、というのは置いておくとしても、少なくとも救援陣ではありません。
荻野や伊藤らは、きっとこの記事を読んで怒り心頭でしょう。
ただ昨年の井口の獲得の成功に気をよくして、フロントが二匹目と三匹目のドジョウを狙っている可能性が否定をできないのが辛いところです。
形的には「メジャー帰り」とアピールもできますし、世間の反応を測るために観測衛星を打ち上げたという見方もできます。
反応が悪くなければ実現へ、というシナリオを描いている「関係者」がいるかもしれません。
事の真偽はさておき、私は藪田と小林雅のロッテへの復帰には反対です。
当然のことながら思い入れはある両人ですが、既に今のロッテにとっては過去の人です。
チームにとっては戦力にはなるかもしれませんが、その年齢からして短期間のカンフル剤に過ぎず、長い目で見れば出番を失った若手への影響がじわりじわりとボディーブローのように効いてくることになると思います。
何より背番号を奪われる伊藤と服部を見たくはありませんし、別の番号を背負う藪田と小林雅も見たくはありません。
そもそも私が井口の獲得に反対をしていた理由の1つは、メジャーに挑戦をしたのであればそこで骨を埋める覚悟で最後までプレーをするべきだと考えたからです。
これは藪田と小林雅も同じで、しかも井口とは違って結果を残してはいないだけに、どの面を下げて日本に戻ってくるんだ、という思いがあります。
渡米の経緯を考えれば伊良部と同様に気に入らない野茂ではありますが、3Aに落ちながらも最後までメジャーにこだわった姿は尊敬に値します。
藪田と小林雅には悔いが残るような終わり方をして欲しくはありませんので、最後まで歯を食いしばってもメジャーでユニフォームを脱ぐ気概で頑張ってもらいたいと思います。