電脳筆写『 心超臨界 』

知識の泉の水を飲む者もいれば
ただうがいする者もいる
( ロバート・アンソニー )

人生を創る言葉 《 処世の大本は礼節を守るにあり――ザワドーフスキー 》

2024-06-07 | 03-自己・信念・努力
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◆処世の大本は礼節を守るにあり


『人生を創る言葉』
( 渡部昇一、致知出版社 (2005/2/3)、p41 )
第1章 偉人たちの人間学――よりよき人間のあり方

[ ザワドーフスキー ]
ロシアの政治家。文部大臣になり、多くの小・中学校やカザン、ハ
リコフ、デルプトの諸大学を創設した。(1739~1812)

ロシアの有名な俳優のマクシーモフが演劇学校を卒業して間もなくのころの話である。ある日、帝室劇場アレクサンドリンスキー座の食堂に立ち寄って、喫煙室の長椅子に座ってパイプを取り出した。ところがあいにくマッチがなかった。どうしようかと思っていたところ、ちょうど喫煙室のドアが開いて40歳あまりの粗末な身なりの男が入ってきた。マクシーモフはこの男を食堂の使用人だと思って、いきなり彼に向かってこういった。

「おい、火をくれ」

その男は「はい、ただ今」と答えて喫煙室を出ると、すぐにマッチの箱を持ってきた。それから丁寧に一本のマッチを擦って火をつけ、マクシーモフが煙草を吸いつける間、火のついたマッチを持ったまま立っていた。

やがて火をつけ終わると、その男は同じ長椅子にマクシーモフと並んで腰を下ろして、平然としてマクシーモフにいった。

「おい、水を一杯くれ」

そこでマクシーモフは、すぐに自分が間違ったと気づき、跳ね上がって食堂にかけつけて、一杯の水を盆の上に載せて持ってきた。その男は水を飲んで「有難(ありがと)う」と礼をいい、ちょっとの間黙っていたが、やがてこういった。

「君は世間に出たばかりで、まだ人々との交際に慣れないようだから、一つ君に忠告しておこう。それは、世に処する大本(たいほん)は礼節を守るにあるということだ。君も人から尊敬されようと思ったら、まず他人を尊敬しなければならない。服装のいかんによらず、その人の人格を尊敬しなければならない。それを守らないと、往々にして取り返しのつかない間違いを犯す。学校がこのことを君に教えなかったのは残念なことだ。僕は君を知っているよ、有名な俳優のマクシーモフ君でしょう。ついでに僕にも名乗らせてくれたまえ。私は文部大臣のザワドーフスキーです」

服装を見て偉そうではないと判断すると、途端に乱暴な口をきいたり、乱暴な態度をとったりする人を見かけることがある。しかし、案外、相手は偉い人かもしれない。外見だけで、その人の本質がわかるものではない。だから、いかなる人に対するときも、礼儀・礼節を守るほうがいい。見かけにかかわりなく、そうする習慣をつける、という教えである。これを守っていれば、取り返しのつかない過ちを多く避けることができる、というわけである。

特に日本ではこれが重要である。バスの運転手さんが書道では偉い人だったりする。外観と中味が日本ではそう簡単に結びつかない。公園を散歩していたら、失業者みたいなおじさんに会った。その人は非常に有名な小説家で近くの豪邸に住んでいた。私は顔を知っていたが、知らない人なら無礼なことを謂いかねない。
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