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電脳筆写『 心超臨界 』

強みは物理的な能力がもたらすものではない
それは不屈の信念がもたらすものである
( マハトマ・ガンディー )

じゃあ僕が治ったら第一号ですね――佐藤拓也くん

2025-05-04 | 03-自己・信念・努力
20年に及ぶブログ活動の集大成 → <a href=https://blog.goo.ne.jp/chorinkai/e/3d8eb22fad45ce7b19d6a60e8a70b7e7" target="_blank">★仏様の指
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僕がいる病院の院長に「あなたのようなガン(骨膜肉腫)患者は、日本に十人もいませんよ」とはっきりいわれたとき、ショックはなかったです。逆に、僕は「じゃあ、僕が治ったら第一号ですね」といったのです。それからですね。精神的に浮いていた自分が、今のように地面を見つけ、前に歩きだせるようになったのは。


◆じゃあ僕が治ったら第一号ですね

『種まく子供たち――小児ガンを体験した7人の物語』
( 佐藤律子編、ポプラ社 (2001/4/1) )

〈p155〉
『空いろの種――佐藤拓也くんのこと』
私の息子・佐藤拓也は15歳の7月、骨膜肉腫と診断され、それから1年2か月の闘病期間を経て旅立ちました。

〈p173〉
1月から2月の後半まで病状は足ぶみ状態をくり返し、肺のガンもレントゲン検査で一部が薄くなったと思うと、ほかの部分が濃くなるという調子がつづいた。けれどそうした状況のなかで、ようやくやってきた院長の一言がきっかけとなった。

それまでも、時間を見つけてはなにかと拓也に話しかけていた院長は、その日、期するところがあったのか、天気の話でもするような自然な態度で、拓也のガンが極めて治りにくいと告げたのだった。

それを聞くと、拓也が目をあげた。
「じゃあ、僕が治ったら第一号ですね」

――僕がいる病院の院長に「あなたのようなガン(骨膜肉腫)患者は、日本に十人もいませんよ」とはっきりいわれたとき、ショックはなかったです。逆に、僕は「じゃあ、僕が治ったら第一号ですね」といったのです。それからですね。精神的に浮いていた自分が、今のように地面を見つけ、前に歩きだせるようになったのは。今はガンになった自分が好きです。だってガンは僕の家族を強く結びつけたし、自分の性格もかわってきました。内にこもる性格から外に出す性格へとね。もしかしたら僕は暗闇に身をひそめてふるえながら死んでいったかもしれない。でも僕には僕のことを思ってくれる親友がいました。そして好きな子も……。フラれたけどね。そしてなにより両親がいたのです。――拓也の手紙より

〈p158〉
拓也の葬儀からどのくらいたったころだったろう。主(あるじ)のいなくなった部屋を整理していたら、通院のたびに持ち歩いていた黒いカバンのポケットから、一通の封筒が出てきた。

見おぼえのないかわいい封筒には、一目で女の子の筆跡だとわる、肩の丸い文字が並んでいた。残念ながらガールフレンドはいなかったから、たぶん新聞で拓也のことを知った女子高生の方から届いた、はげましの手紙だろうと思った。私は封筒から便せんをとりだして、ぼんやりと眺めた。

――お返事ありがとう。拓也くんからの手紙が机の上にあったとき、すごくうれしかったです。そして手紙を見て、病気に前向きになって闘っている拓也くんにすごく感動しました。アンド手紙に書いていた「今はガンになった自分が好きです。だってガンは僕の家族を強く結びつけたし、内にこもる性格から、外へ出す性格へと、自分の性格もかわってきたからです」というところを見て、うらやましく思いました。ちょっと暗くなりますが、私にはお母さんがいません。二歳のときに……。たからすごくうらやましかったです――。
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