電脳筆写『 心超臨界 』

何もかもが逆境に思えるとき思い出すがいい
飛行機は順風ではなく逆風に向かって離陸することを
ヘンリー・フォード

21世紀は人間が「自分の影響を知る」時代 ――足立則夫

2024-03-31 | 04-歴史・文化・社会
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米国の歴史学者、ジェイムズ・C・デイヴィスは著書『人間ものがたり』で述べる。16世紀から17世紀にかけて人間は「自分の居場所を知り」、19世紀に「自分を知る」と。


◆21世紀は人間が「自分の影響を知る」時代 ――足立則夫

髪の毛は生えてきたか――特別編集委員・足立則夫
【「遠みち 近みち」07.11.18日経新聞(朝刊)】

東京大学大学院教授で同大の地球観測データ統融合連携研究機構の機構長である小池俊雄さん(50)は、土木を専攻した大学3年の夏、帰省先の福岡市で疑問にとらわれた。郷里の人々が未曾有の渇水に襲われていた。「なぜ、渇水が予測できないのか」。その思いが土木では異色の「水循環研究」へと向かわせた。

温暖化が、水蒸気―雲―地下水の循環にどんな影響を与え、地球上のどの地点に干ばつや集中豪雨をもたらすか。目下、観測対象はアジアから地球全体へと広がっている。

アル・ゴア氏とともに、今年のノーベル平和賞に選ばれた「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」は、小池さんのような科学者や政府関係者が地球温暖化の研究成果を持ち寄り、政策の判断材料を提供する国際的な組織だ。

2月に発表した第四次報告書は、人間の活動が温暖化の原因であることを科学的データで裏付け、反響を呼んだ。報告書の作成には450人の代表執筆者、内容を精査するレビュワー役として2千5百人を超える科学者らがかかわった。

小池さんがかかわったのは同報告書の「雪と水」の章で、レビュワーのまとめ役を担当した。今回の報告書の意義を「世界の研究者が力を合わせ、人間自らの行動が地球にどのように影響をもたらしているかをデータで照明した、画期的なもの」とみる。

米国の歴史学者、ジェイムズ・C・デイヴィスは著書『人間ものがたり』で述べる。16世紀から17世紀にかけて人間は「自分の居場所を知り」、19世紀に「自分を知る」と。

つまり科学者であるコペルニクスやガリレオらの研究が天動説から地動説への転機をもたらし、人々に「自分の居場所」を知らせた。ダーウィンは『種の起源』で、人間は神が創造したのではなく、サルから進化した生物の一種にすぎない、と論じ、人々に「自分とは何か」を認知させた。

デイヴィス流の見方に倣(なら)うなら、21世紀は人間が「自分の影響を知る」時代。20世紀、地球に向かった人間の欲望は、温暖化というやっかいな問題を引き起こす。次の世紀に入り、自らの行動が温暖化の原因であることをようやく科学的に認識できるようになった。

この問題が難しいのは「影響力を知る」だけでは済まされない点。「人間自らの行動の転換」へと道が開かれないことには、小池さんら世界の科学者の研究は水疱に帰すことにある。その意味では、今世紀は「温暖化を食い止める生き方を知る」時代ともいえる。
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