電脳筆写『 心超臨界 』

嘘と作り話の上に自己を築くことほど
この世で恥ずべきものはない
( ゲーテ )

人生を創る言葉 《 天下を持つ身になんの愉快があろう――徳川吉宗 》

2024-08-11 | 03-自己・信念・努力
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
そのノートから少しずつ反芻学習することを日課にしています。
生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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◆天下を持つ身になんの愉快があろう


『人生を創る言葉』
( 渡部昇一、致知出版社 (2005/2/3)、p134 )
第3章 勇気と覚悟――運命を開くもの

[ 徳川吉宗 ]
徳川八代将軍。在職30年の間に、貨幣改鋳(かいちゅう)。学問
の奨励、新田開発などを行う。その結果、風俗改まり、民は富み、
「享保の治」と称された。(1684~1751)

ある夏の夕べ、大奥にいた年を取った尼さんがまかり出たのを見て、吉宗は声を掛けた。

「おお、湯浴みしたと見えて、さっぱりとしていかにも快さそうだのお」

するとこの老尼は根が滑稽者らしく、

「はい、天下を取ったような心持ちでございます」

と答えた。それを聞いて吉宗はカラカラと大笑いしていった。

「冗談を申すな。天下を持つ身になんの愉快があろう。これを愉快に思って、我ままを働くと、その身を滅ぼし、天下を失うものぞ。さすれば、天下は預かり物と心得て、上は至尊に対し奉り、下は万民一切のことを日夜暫(しばら)くも忘れることなく、天道を尊び、神祇(じんぎ)を敬い、瑣々(ささ)たることにまで気を遣い、暫くの間も心を休める折はないのだ。いやもう途方もない苦しいことだよ。どうして湯浴みして暑さを忘れるような、さっぱりした気持ちになろうぞ」

吉宗は名君だといわれるが、この言葉が彼が名君と呼ばれたわけを見事に表わしている。政治家たるもの、常にこういう気持ちで政治に望む必要がある。

先に出てきたが、伊藤博文が「不断にあらず、容易に断ぜざるなり」といい、山縣有朋が「失敗したら、死んでも天にも地にも入るところがないのだ」といったような心持ちが、政治の中枢に就く人には求められるのである。大臣になったからといって権力を振り回すようでは困るのである。
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