電脳筆写『 心超臨界 』

一般に外交では紛争は解決しない
戦争が終るのは平和のプロセスとしてではなく
一方が降伏するからである
D・パイプス

不都合な真実 《 弄ばれる「平和」という武器――西尾幹二 》

2024-08-08 | 05-真相・背景・経緯
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第二次大戦では、第一次大戦を何倍も上回る災い、戦火、争いが起きたにもかかわらず、当事国は反省のそぶりを見せませんでした。新たな国際法的措置も、宣言も、大知識人による国際会議も、第一次大戦直後のようには起こりませんでした。そして戦勝国は自らを省みることなく、ナチスへの糾弾、ホロコーストばかりを言いつのり、日本もナチス同様に悪いに違いないという前提と思い込みで裁かれてきました。その結果生まれたのが、平和という名の思いがけない武器による支配だったのです。


◆弄ばれる「平和」という武器

『日本の希望』
( 西尾幹二、徳間書店 (2021/11/19)、p333 )

日本を取り巻く世界で今、何が起こり、私たち日本人は特に何を感情の中に影響されているかということを、見つめ直さなければなりません。戦争時代の話ではなく、今の話です。過去のイデオロギーが強いと現在目の前で起こっている事象への直観力(リアリズム)も失われるのが常です。素直に現実的(リアル)に今の世界が見えている人でないと、これから申し上げる以下のことは簡単にわからないかもしれません。

世界は今、日本を含めて、ある種の目に見えない恐怖に覆われています。核を持たない国は何事であれ我慢せざるを得ない。自国の平和が欲しいがため、核保有国の意のままに操られる。大国は平和の中の戦意を弄(もてあそ)び、操(あやつ)る。言い換えれば、平和という概念が武器にされています。第一次大戦後に結ばれた不戦条約が、第二次大戦後に武器にされたと敢て言っていいかもしれません。

例えば、北朝鮮が今までやりたい放題できたのは、中国とロシアの支援があったからと人は思うかもしれません。実は無言のうちにアメリカが影で演出していた可能性も、最近はっきり見えるようになってきました。つまり、日本を押さえるためにこんな便利な手段はないと、危険な手段を弄んでいたようにも見えます。

少し前までの時代、第二次大戦より前の時代、世界はつまらぬ事由で戦争を始め、どこでも手軽に軍事挑発を起こしました。現在では中東やアフリカなど戦争する地域は限られ、他の地域の文明国、安定した地域の中小国は、大戦争は起こらないという無言の秩序――それは核保有国に押さえられた平和の状態――を受け入れざるを得なくなっています。

単に平和が守られるということだけなら、それはそれでいいのです。しかし、武力の影で演出するアメリカと、それ以外の大国の欺瞞によって、われわれの歴史や道徳までもが操作(マニュピレート)されている。そこに問題がある。私はそんな気がして仕方ありません。

第二次大戦では、第一次大戦を何倍も上回る災い、戦火、争いが起きたにもかかわらず、当事国は反省のそぶりを見せませんでした。新たな国際法的措置も、宣言も、大知識人による国際会議も、第一次大戦直後のようには起こりませんでした。そして戦勝国は自らを省みることなく、ナチスへの糾弾、ホロコーストばかりを言いつのり、日本もナチス同様に悪いに違いないという前提と思い込みで裁かれてきました。

その結果生まれたのが、平和という名の思いがけない武器による支配だったのです。

大国間の戦争が不可能になった代わりに代理戦争が行われ、しかも大国だけが処罰されない。このような平和、いわゆる不戦条約に根を持つような平和は、知性もなければ道理も持たない平和で、精神の秩序を成立させない平和であり、つまりは新しい野蛮が始まったと言えなくもありません。
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