電脳筆写『 心超臨界 』

影は光があるおかげで生まれる
( ジョン・ゲイ )

かけがえのない家族 《 物的な貧しさは恥ずべきことではない――五百旗頭真 》

2024-08-02 | 06-愛・家族・幸福
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
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生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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  世の中でいちばん大切なものは家族と愛
  ( ジョン・ウッドン )
  The most important thing in the world is family and love.
  ( John Wooden )


◆物的な貧しさは恥ずべきことではない

ノーパンじゃない――防衛大学校長・五百旗頭真
(「あすへの話題」08.04.04日経新聞(夕刊))

幼少の頃(ころ)の話で恐縮である。父は神戸大学の経済学部の教授で、私は西宮の夙川・苦楽園口あたり、美しい田園地帯に生まれ育った。八人兄弟の六番目、長女のあと、男五人続いたしんがりが私だった。四人の兄はみな大きく、私だけがチビ、家庭内では大国に囲まれた小国の感があった。

戦後、公務員の給料はひどかった。わが家は貧乏人の子だくさん、赤貧洗うが如しだった。ご飯は盛り切り、おかわりなし、靴は一足のみで予備がなく、愛犬のクロが夜床下へくわえ去れば、翌朝私は夙川小学校へはだしで通うほかなかった。下着はすべて兄たちからのお下がりであった。お下がりがなければ、パンツなしで通学していたらしい。

普通ならそんなことを覚えていまいが、ある「事件」ゆえに忘れずにいる。小学校低学年の頃と思うが、悪ガキ同級生が「おまえ今日もノーパンやろ」と私をいじめたのである。が、何たる幸運、その日私は憤然として「ノーパンじゃない。何なら見せたろか」とチャレンジした。求めに応じて、私は半ズボンの下から白いパンツの端を引き出して見せた。その瞬間、ギャーと一層の大騒ぎになった。「こいつ、女のパンツはいてる!」

私にとってパンツの有無が問題であって、パンツに男女の別があろうなど想像しなかった。お下がりパンツがないのを不憫(ふびん)に思った母が妹のために買っていたのを私にお上がり流用してくれたのである。

格別に貧乏なわが家であったが、物的な貧しさは恥ずべきことではないとの思想が、家族内で妙に明確だった。それに支えられてしのげたように思う。
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