司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

テレビ会議システムが故障したら。。。

2011年04月15日 | いろいろ

つい先日、「取締役会に遅刻したらどうする?」というような記事を書きましたが、またしても、面白い。。。じゃなく、興味深いネタ。。。じゃなくって話題^^; を提供していただきました。

実務の現場っていうのは、「ホントにそんなことが起こるモノなの!?」 というような出来事がありますよね。
ワタシも、本で勉強しているだけだったら、考えもしなかっただろうことを次々に相談されますが、そんなことが書かれている書籍というのは皆無またはごくわずか。。。毎度毎度、なかなか大変です。

だけど、これが実務の醍醐味ってヤツなんでしょうね~。
なかなか面白い。。。じゃなくて興味深い。。。ワケです。

さて、ご相談いただいたのはこういうこと。

「先日テレビ会議システムを使って取締役会を開いたのですが、途中でシステムが故障してしまって、あっちのヒトたちが参加できなくなってしまいました。 システムは途中で復旧したのですが、その間は仕方がないので、テレビの向こうの取締役は欠席として議事進行しました。そこで、コトの経緯を議事録に記載してみたので、確認をお願いします。」 

テレビ会議や電話会議を利用して取締役会を開催する会社は非常に多いので(でも、テレビ会議システムは少ないです。結構な費用がかかるらしいので、専用のシステムをお持ちの会社はマレみたい。。)、特に珍しくもないのでありますが、「会議の途中で故障しちゃったよ~っ!!」 なんていうのは、初めてのことでした。

考えてみれば、遅刻のこともそうですが、システム障害だって、そりゃあるでしょう。
だけど、表立って話題になりにくいのはナンデかな~??? 不思議ですね♪

ワタシは、まず、「これって、欠席扱いにしちゃって良かったのかしら?」 「取締役会が不成立になったりしないのかなぁ~?」 と思いました。そもそも、そういう事実が問題になるのなら、議事録ウンヌン。。。ってことじゃなくなりますから^^;

。。。で、そこいら辺の本をあれこれ探してみましたけど、それらしいことに触れているものは見当たらず、仕方がないので、ググってみました(←得意)。

そしたら、昔の文献ですけど、あったあった!
こういうことを予想できるヒトって凄いですよね~。。。尊敬しちゃうわぁ。

結論としては、やっぱり、仕方がないので欠席扱いになるとされていました。。
ただし、その方たちは故障の時間帯に行われた決議に関しては定足数からも排除されるのですって。
特別利害関係人がいる場合の議案みたいなモンですよね♪

自分なりにも考えてみました。
会議に出席している取締役の議決権行使を強制的に奪うことになるので、好ましくないのは確かです。 だけど、そのために取締役会をボツにしてしまうほどのことかどうか。。。ってことは、コトの重大さによって適宜判断すべきだろうなと思います。

この会社に関しては、テレビ会議で参加している人数は僅かで、定足数も問題ありませんでしたから、特に問題なくホッ。
議事録は、出席取締役のところに「ただし○○氏はテレビ会議システムのシステム障害により第●号議案は欠席」というような記載をして、各議案にも経緯を記載いたしました(これは会社の方が丁寧に記載してくださっていたこと)。

そうかそうか。。。ということは。。。システムが故障した場合に取締役の過半数が欠席扱いになったら、その時点で取締役会は終わっちゃうのですよねぇ。 そうなると、復旧するのを待つか、継続会にするか。。。ってことでしょうね。

考えたことなかったけど、深刻な事態に発展することもあり得るな(~_~;)。。。と思いました。

コメント
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