司法書士のオシゴト

会社にかかわる登記を中心に素朴なギモンにお答えします♪ 

会社の印鑑

2009年06月12日 | いろいろ

今日は会社の印鑑について考えてみましょう。 会社の印鑑というのは、ホントのところ、どんなものでなければならないかご存知ですか? たまに、「個性的な印鑑を作りたいんですけど~」 という方がいらっしゃいますので、そういう方は参考になさってくださいね。

【実印】
まず、会社の実印です。実印というのは、会社の管轄法務局に届け出る印鑑のことです。念のため。 で、会社の実印は、辺の長さが1cmの正方形より大きく、3cmの正方形より小さいものでなければなりません(商業登記規則第9条第3項)。
そして、照合に適するものでなければなりません(同条第4項)。照合に適するものというのは、想像ですけど、あまりにもぐちゃぐちゃなのはダメよ、ということだと思います。
イモ版とかは縮んじゃうからダメでしょうね。

それ以外の決まりはないので、ご自由にどうぞ。 
例えば、印鑑の文字ですが、一番多いのは、二重の枠にして外枠は会社の商号、内枠は 「代表取締役の印」 とか「社長の印」としているモノです。
銀行さんなんかは、単に「頭取の印」だけのものが多いです。どこの銀行のものかは、印影だけでは分からないのですが、業界の慣習なんでしょうかね?

個人の認印や実印みたいな印を使用される会社さんも、タマにいらっしゃいます。商号を入れてしまうと、商号変更のときにさすがに新商号の印鑑を作りなおさないとヘンですが、商号のない印鑑だと、そういう意味ではベンリかも知れません。
ただし、いわゆる「三文判」だと、ちょっと小さいものは大きさ的にダメかもしれません。

形は、ほとんど「○」ですね。「□」もマレにはありますが、いかがでしょう?

材質は、柘植(つげ)が多いかも知れません。お値段が安いため。ただ、木ですと耐久性のモンダイがあって、枠が欠けやすいですから、あまり雑に扱わないようおねがいします(笑)。
「うちの会社は使用頻度がすごく高いんだよね~」という会社さんの場合は、黒水牛など丈夫な材質をおススメいたします。

ちょっと変わった印鑑にしたいなら、普通と違う字体にするのもいいと思いますよ。

【銀行印】
実印と兼用でも良いのですが、経理部門で持っていたいこともあるでしょうから、別の印鑑を作る会社さんも多いです。 一緒に管理する場合は、一見して違う印鑑だと分かるようにしておくことをおススメしています(大きさを変えるとか、字体を変えるとか、素材を変えるとか)。

【角印】
実は、角印の存在意義があまり良く分かりませんが、契約書とか株券などに実印の他に押したりするみたいです。個人的には「立派に見えるからかな?」と思ってます。
ちなみにワタシ共のような士業の職印はなぜか角印です。ワタシのもそうです。慣習なのだと思いますが、素朴なギモンです。

【認印】
個人が認印というものを持つように、会社も「実印」でも「銀行印」でもないタダの印鑑を作ることがあります。見た目は認印とは分かりませんが、届け出ているような印鑑でなければ、やっぱり「認印」と呼ぶしかないでしょうね。

今はハンコ屋さんもリーズナブルになりましたが、こだわりの印鑑を作ると、それなりのお値段になってしまいます。お財布の中身を相談しながら素敵な印鑑を作ってくださいね~
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする