巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

2004年10月中の、記事更新をお休みいたします

2004-10-17 22:02:04 | インポート
当「巣窟日誌」を定期的に訪れてくださる皆様、およびサーチエンジンなどから偶然にここに来ていただいた皆様、どうもありがとうございます。

このたび、家事の都合により、2004年10月中の当ブログの更新を休止いたします。11月には更新を再開する所存ですので、見捨てずにまた当ブログを訪れていただけると嬉しいです。

それではでは、また11月にお会いしましょう。

ふくしまゆみ


ピルカッター

2004-10-17 19:48:14 | ガジェット/モノ
pill_cutter写真は愛用のピルカッター (pill cutter)。タブレットカッター (tablet cutter) ともいい、錠剤を切るためのものである。

アメリカの錠剤やサプリメントは大きめのものが多い。成人が1回1錠の服用ですむように作ったものもあり、また2錠が成人1回分の服用量に作られていても、この1回の量が日本人の成人向けの量よりも多かったりする。

「アメリカ人は体が大きいから、薬の量も多いんだ」とは、よく言われることだが、アメリカ人もいろいろだ。多民族国家だから、総じて小柄なアジア系も多いし、それに大柄の民族のなかにも個体差がある。「この量では多すぎる」と感じる人間が、アメリカ国内でも確実に存在する。

アメリカの錠剤は「1回分の量が使用者の体には多すぎる場合には、使用者が自分で錠剤を半分に切ってくれ」という考え方になっているらしい。そこでドラッグストアへ行けば、錠剤を分割するための、このようなピルカッターが手に入る。原理としてはいたって簡単で、小さなふたつき容器のふたの部分にカッターの歯がついており、ここに錠剤をいれて容器を閉じると、ふたの歯がカッターを切るしくみだ。「容器の中で切る」というのがミソで、切った錠剤が飛び散るのを防いでいる。

写真のものは、かなり大きな錠剤でも切ることができ、中身が見えやすいようにふたが凸レンズになっている。また、錠剤をセットする部分が、滑りにくくなっていたり、切った後の錠剤を、このカッター内にとりあえず保存しておくことができるなど、こまかい工夫が凝らされている。毎度おなじみの456.comで、500円で購入。けっこう重宝している。

さて、日本国内では、店頭ではピルカッターはなかなか見つけられない。日本の製薬会社は、使用者に錠剤を半分に割らせるなどという手間をかけさせては、失礼なことだと考えているらしい。そのため、成人の1回分を2錠や3錠にして、1回の服用量が使用者に多いと感じられる場合には、服用時の錠剤の数を減らすことで、対応できるようにしている。ゆえにピルカッターの需要はあまりないのだ。

が、そのような日本向けの錠剤でも、ときには半分に割る必要が出てくることがある。

薬剤師に、「鎮痛剤が、規定量の2錠では効かないことがある」と相談したときのこと。薬剤師は「売薬の鎮痛剤は1回の量が比較的少なめなので、効かなかったら、あと半錠余計に飲んでも大丈夫」といいながら、薬の割り方をこう説明してくれた。

薬剤師「(歯で錠剤を噛むジェスチャーをしながら)こうやって根性で、歯で錠剤をガガガッと割ってください。」
わたし「(薬剤師の動作をまねて)こう、ガガガッとですか?」
薬剤師「そう、ガガガッと。」
わたし「根性で?」
薬剤師「そう、根性で。」

家で指示されたとおりに、歯でガガガっと鎮痛剤を割ろうとしたが、歯並びに難がある上に根性不足だったためか、錠剤が口の中で粉々にくだけた。そのときピルカッターがあれば、歯や根性などまったくなくても、きれいに2分割できたのだが…