そのうちトヨタ本体からも、品質不正問題が発覚しないとも限らないのだ。
トヨタとしては、なんと言っても好調が続いており、世界一の販売台数を達成しており、利益も毎期最高益を更新していいる状況から、知らず知らずのうちに慢心状態に陥ってしまっている状態ではないのかな。
ダイハツに日野自動車……事大主義の蔓延が不正の始まり!? トヨタグループで不祥事が相次ぐワケと改善への道
2023年7月31日 / コラム コメントする
子会社、関連会社で不祥事が相次いでいるトヨタ。信頼性の高さでは世界最高峰の自動車メーカーであり、それこそが世界中で支持されている理由のはずなのに、いったいトヨタグループに何が起きているのか?
※本稿は2023年5月のものです
文/福田俊之、ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部、Toyota Motor Thailand、ダイハツ
初出:『ベストカー』2023年6月26日号
■ダイハツで不正が発覚
トヨタ ヤリス エイティブ。新興国向けの流麗なデザインの小型セダン。インドネシアではヴィオスの車名で販売している
2023年4月28日、トヨタの完全子会社であるダイハツの不祥事が内部通報で発覚した。タイ、マレーシア、インドネシアで生産され、東南アジア、南米、中東で販売される小型車の、側面衝突時における安全性の確認試験で不正があったというものだ。
対象は多くがトヨタブランドで販売されているクルマで、ヤリス エイティブ、プロデュア アジア、アギアと現在開発中のモデルの4車種。
アギアは発売前の新型車だが、ヤリス エイティブとプロデュア アジアは2023年4月までの累計販売台数が10万1717台というクルマで、一時は両車とも出荷中止となった(一部地域で再開)。
不正があったのはフロントドアの内張り部品で、試験の時だけ切り込みを入れて壊れやすくし、側面衝突時の乗員への攻撃性を低減していたというもの。この切れ込みがなくても安全性に問題はなかったとのことだが、法的に正しい手順、方法に違反していた。
トヨタの関連会社では、2022年3月に日野自動車でエンジンの排出ガス、燃費性能での偽装、2023年2月に豊田自動織機でフォークリフト用エンジンの耐久試験で不正が発覚。さらに5月12日にはトヨタコネクティッドを使用する215万件の顧客情報が流出するという事案も発生している。
信頼性の高さゆえに世界中で支持されているはずのトヨタの子会社、関連会社で相次ぐ不祥事。グループ全体に何が起きているのか気になり、心配になるのは当然のことだろう。
5月16日現在、ダイハツの案件に対してトヨタが行っている調査の最終結果は出ていない。そのためあくまで“現時点での”ということになるが、経済ジャーナリスト福田俊之氏の見解を掲載する。
(文/ベストカー編集部)
(続く)