30年後の自分を通して絶望を知る。
意外だったのは、観た後にすっきりしないこと。結構好き嫌いがはっきり分かれるのではないかと思った。
予告等で予想していたのは、始末するはずの未来の自分と共闘して巨大な悪を倒す展開だった。結構同じように観ていた人は多いと思うのだが、巨悪の正体が薄々分かってくるにつれて「これ、ちがうね」と感じはじめる。
現代と未来、2人の主人公・ジョーは一向に歩み寄る気配がない。それは2人の主張が対立しているから。
対立とは何か。それは2人のエゴである。
現代のジョーは、とにかく自分の周りで起こる厄介ごとがうざったい。冒頭で、命の危険を感じて頼ってきた親友をあっさり差し出したように、未来の自分に対しても現代の自分を守るために銃口を向ける。
その守ろうとする自分の生活は何かといえば、ほぼ薬漬けの合間にLOOPER稼業という社会的価値の薄い自堕落さでまったく救い難い。
未来からやって来たジョーは、世界を暗黒に陥れる脅威の犯罪王を消すのが目的と言う。30年で積み重ねた裏世界のキャリアで出会った中国人の妻が自分を救ってくれたとも告げる。
しかしそんな一見高尚に思える心構えも、何も知らない幼児に手をかけるようなやり方を見ると、何も大差がないことが分かる。
彼がいみじくも言っていたが、はっきりと分かるのは今の自分だけ。過去の記憶でさえも可能性でしかない。技量の違いこそあれ、近視眼的な物の見方は変わっていない。
そんな主人公がたどり着く巨悪がまた評価の分かれる設定となっている。何やら「TK」と呼ばれる超能力が出てくるのだが、この飛び道具的はどこかシャマラン作品を思い起こさせ、正直少し脱力する。
最後の最後で現代のジョーが広い視野で捉える構図は、取り返しのつかない忌わしい自分の存在であり、唯一無二の選択をするが、その先に必ずしも希望が見えてこないところも、またどうにもすっきりしない。
(65点)
意外だったのは、観た後にすっきりしないこと。結構好き嫌いがはっきり分かれるのではないかと思った。
予告等で予想していたのは、始末するはずの未来の自分と共闘して巨大な悪を倒す展開だった。結構同じように観ていた人は多いと思うのだが、巨悪の正体が薄々分かってくるにつれて「これ、ちがうね」と感じはじめる。
現代と未来、2人の主人公・ジョーは一向に歩み寄る気配がない。それは2人の主張が対立しているから。
対立とは何か。それは2人のエゴである。
現代のジョーは、とにかく自分の周りで起こる厄介ごとがうざったい。冒頭で、命の危険を感じて頼ってきた親友をあっさり差し出したように、未来の自分に対しても現代の自分を守るために銃口を向ける。
その守ろうとする自分の生活は何かといえば、ほぼ薬漬けの合間にLOOPER稼業という社会的価値の薄い自堕落さでまったく救い難い。
未来からやって来たジョーは、世界を暗黒に陥れる脅威の犯罪王を消すのが目的と言う。30年で積み重ねた裏世界のキャリアで出会った中国人の妻が自分を救ってくれたとも告げる。
しかしそんな一見高尚に思える心構えも、何も知らない幼児に手をかけるようなやり方を見ると、何も大差がないことが分かる。
彼がいみじくも言っていたが、はっきりと分かるのは今の自分だけ。過去の記憶でさえも可能性でしかない。技量の違いこそあれ、近視眼的な物の見方は変わっていない。
そんな主人公がたどり着く巨悪がまた評価の分かれる設定となっている。何やら「TK」と呼ばれる超能力が出てくるのだが、この飛び道具的はどこかシャマラン作品を思い起こさせ、正直少し脱力する。
最後の最後で現代のジョーが広い視野で捉える構図は、取り返しのつかない忌わしい自分の存在であり、唯一無二の選択をするが、その先に必ずしも希望が見えてこないところも、またどうにもすっきりしない。
(65点)
確かに評価割れてますね。
わたし的には、ジョセフがブルースに似せてるのがずっとみてて楽しかったのと、
ブルースが久々にカッコ良く、脚本もけっこう楽しめたので高得点です♪
こんにちは。すっきりしなかったですね。
何でだろう?
ジョセフ君ではちょいと無理があったようね気がしました。
どうみても30年後のブルースとは似ても似つかないような
感じがしました。
突然レインメーカーなる人物の存在が登場。見逃したのか?この人物を消すという30年後のブルースの目的が
いつどこから出て来たのかも分からずかなり困惑してしまいました。とにかく良く分かりません。
何か合わなかった、ということに尽きます。
これは毎度言うのですが、
期待が高かったのも点数が低いのにつながっています。
好きなジャンル+好きな役者ということで、自然にハードルが高くなっていたようです。
すっきりしなかった理由、分かるような分からないような。
基本的には感情移入できなかったことが大きいかと思っています。
若いジョーも未来のジョーも、レインメーカー母子も。
J.ゴードン・レヴィットは、似る似ないもそうですが、
見慣れた顔と印象が違っていたことが
悪い方向に働いたのかなとも感じました。
分からないことを楽しむ映画もあるのですが、
本作はちょっとそこまでいきませんでした。