元本郷での休憩を終えて、先へ進むことになった。今日は「人里(へんぼり)の枝垂桜」を見ることが大きな目的の一つであった。そこまで走ることになった。
8台のロードバイクは隊列を形成して走り始めた。少し行くと檜原村役場が右手に見えてくる。その前を通過すると「橘橋」のT字路交差点である。
その交差点を左折した。交差点には「都民の森 21km」と記された表示板がかかっている。ここから上り基調の道が21km続く。
トレインのスピードは快速ペースであった。道が上りになると負荷がぐっと上がった。今日は出がけにスマホを忘れ、取りに戻るという「おまけ」がついたので脚がなかった。その心許ない脚の残量は、快速ペースで上っていくうちにみるみる減っていった。
コースは上り一辺倒というわけではない。平坦部分や短い下りも挟みながら標高を獲得していく。その道をどんどんと進んで「上川乗」のÝ字路交差点にさしかかった。
その交差点を右斜めに進んだ。人里まではもう少しである。上りを幾つか越えていくとその枝垂桜が見えてきた。
その周囲では多くのローディーやハイカーが記念撮影をしていた。しばし待ってからその桜の前で記念撮影をした。
陽光に照らされた枝垂桜は眩しく輝いていた。人里のバス停の背後に広がる枝垂桜は今が盛りであった。その色合いは生命感に溢れていた。
目の保養をした後は「数馬」まで走った。そこまでは隊列を維持して走る。上りの比率は徐々に増えていった。脚の充電量はもうすぐ底を尽きそうであった。
今日は新しいデュラエースでの実走初日であった。ここまで走ってきて「やはり、確実に進化している・・・」と感じ入っていた。剛性感や変速スピードなど、前のモデルでも特に不満はなかったが、さらに良くなっていた。
その新しいデュラエースの力も借りながら数馬まで走っていった。ここにはバス停があり公衆トイレも併設されている。
数馬で一息入れた。脚の残量はここで尽きた感じであった。数馬から都民の森まで残り4kmほどである。しっかりとした上りが途切れなく続く。ここから先はフリー走行エリアになる。「今日はもう脚が売り切れたから、流して走るしかない・・・」と早々に白旗を上げざる得ない状況であった。