日々草

「つれづれなるままに・・」日々の事を記す。

不昧公御好み

2021-01-06 | ホーム
不昧公
松江藩のお殿様
松平治郷 大名茶人

歴史を見れば典雅で優美なご趣味で後世に名を残すお方もおられるのです。
本業より副業(趣味)も極めれば何かが動く。
歴史であり、文化であり。

正月らしからぬ正月が明け、世の中が平常運転になる頃ではあるけど、まだまだ正月気分が抜けてくれない。
ああ、好きなものだけに囲まれたこの時間がなんと貴重なことか。
優雅にぬくぬくと昼酒、音楽はRita Ora 、器は工房あめつち。
正月ボケも極めれば何かが動くか。

いつかは欲しいと思っていた工房あめつちの器が手元にある。
2020年は使い切っていない幸運が沢山あったようで年末調整のような幸運に恵まれた。
おかげ様で新年からこうやって優雅を貪ることができている。
年末まで苦労続きだった自分を褒めてあげたい。
手に入れた工房あめつちの杯の典雅で粋なことよ。

  

お皿の麗しきよ。


生粋の趣味人である不昧公もお気に召すにちがいないと、杯をあけ、皿へ箸をのばす昼呑み。
社会復帰ができる気がしない。
窓の外の雲を見ながら、正月の残り香に酔っぱらったままでいる訳にはいかないから、すこしでも高尚なことを考えようとこうやって不昧公のことを考えている。

今なお親しみを込めて号である不昧公の名で呼ばれている大名茶人、松平治郷。
類稀なる審美眼を持ち、そのお眼鏡にかなったものは現代においてでも「不昧好み」として珍重されるほど。
厳しかった藩の財政を建て直したのち、趣味に散財。
仕事にも厳しく、趣味にも厳しくと・・・・・・。
数寄者。
人間はこうでなくっちゃと思わせてくれるお殿様である。
だから現代においても敬意と親しみを一心にあつめているのであろう。
手の中の杯を見れば

  

九三九三二
六四七九四八八
三六四六二
一九四三二四三
一万千八千


数字が並んでるだけだとおもったら不昧公の詩なんだそうだ。
九三九三二  草々に 
六四七九四八八  虫鳴く夜半は 
三六四六二  寒筵に
一九四三二四三  幾夜身に凍み 
一万千八千  人待ちやせん

  

そして耳をすます不昧公とおぼしき人物と秋の草花。
こうやって現実逃避ができることの有り難き。
とてもよい私好みの正月が明けていく。

皆さま、今年も一年よろしくお願い致します。
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