原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

インドの人口が中国を抜いて世界一になったらしい

2023年07月19日 | 時事論評
 (冒頭写真は、原左都子が過去にインド現地にて撮影したインドの世界遺産「タージ・マハル」にて入場順番を待つインド女性達。)


 私は、今から15年程前にインドを訪れている。

 知人美術家女性が美術分野に於いて国際賞を受賞し その表彰式典がインドの工業都市・ボパールにて開催されたのだが、それへの出席にこの私をお誘い頂いたお陰だ。

 その出国前に、日本のインド大使館へ“インド入国ビザ申請のためにインド大使館を訪れた。
 その際の様子を我がエッセイ集バックナンバーにて公開しているので、それを以下に再掲載しよう。

 インド入国のビザ発給に当たっての審査は厳しいという情報をあらかじめ得てはいたのだか、確かに厳しい。 私の方は単なるお供のため、旅行目的がTourismの申請で何ら問題なかったのだが、美術家C氏の方は旅行目的が美術賞受賞式典への招待ということで審査が手間取った。 決して業務活動はしないという趣旨の誓約書のようなものを自作の英文で書き提出することを命じられた。 このいきなりの難題を突破してC氏にもビザは発給されることとなった。
 
 2023年現在に至って尚、このビザ発給のインド大使館での様子を鮮明に記憶しているのだが。
 まず申請用紙が「英語」オンリーだった。 一応英語はさほど苦手ではない私だが、やはり“最初からこの関門か!?!”と多少焦った記憶はある。
 しかも、B4申請用紙裏表にやたらと個人の詳細情報まで記載せねばならず、例えば郷里の両親の氏名・年齢・住所までをもすべて英語にて書かされたのには驚いた。

 2008.10のバックナンバーに戻ろう。

 さて出発に先立ちこのブログの場を利用して、インドという国について予習し、私なりに予備知識を得て出発に備えよう。(インド政府観光局作成のパンフレットを参照)
 本日は、まず総論からスタートしよう。
 インドは世界最古のインダス文明に続く5千年の歴史を持つ広大な国だ。
 国土は日本の約10倍で、327万平方キロメートル。
 人口は約10億2千万人で世界第2位。
 公用語はヒンズー語で、英語が準公用語。  
 北には世界の最高峰ヒマラヤ山脈がそびえ、南にはインド洋、ベンガル湾、アラビア海の3つの海に囲まれた悠久の大地である。西にはタール砂漠、東にはスンダルバンの森、そして中央のデカン高原に広がる肥沃な土地は、野生動物の宝庫としても知られている。 
 さまざまな地形と文化が混在するこの国にはいくつもの宗教と伝統が生まれた。インドの歴史はヒンズー教が確立された紀元前3200年にまで遡る。そして、現在では仏教、ジャイナ教、シーク教、キリスト教、イスラム教等の多宗教がこの国に混在している。
 昔ながらの生活様式を守る少数部族と都会で洗練された暮らしを営む上流階級、寺院の象と集積回路、古代遺跡と原子力産業、このように古いインドと若いインドが共存する国、これが近代インドの姿である。

 フランスの作家、ロマン・ローランはこう言った。
 
    人類が生活するという夢を
    見始めた大昔の頃から、
    全ての人間がこの地上に
    一つの憩いの場を見つけたとすれば、
    それはインドである。 

 (以上、2008.10.18付「原左都子エッセイ集」バックナンバーより一部を引用したもの。


 ついでに、当時の「インド旅行」にて撮影した写真群の一部を、以下に列挙しておこう。

         

         
 デリー各所にある観光名所をドライバーと案内人付きでドライブ中に、案内人のサキール氏が屋台のバナナを買って来てくれてご馳走してくれた。
 参考だが、デリーでの観光名所を巡るのも各名所間のトライブが5時間ほどかかるとのハードなドライブでした。
 (参考ですが、車はインド製のTATA自動車。 右側のサイドミラーが壊れていて、ドライバーが紐で結び直しつつの運転でした。)😱 

         
 これは、観光自転車。 客を後部座席に2,3人乗せて観光名所を案内してくれるようだ。
 私がインドへ行ったのは10月~11月で観光シーズンでは無かったため、客がいないようです。 (気候的には最高の季節でした!)

         
 何処かの観光名所で出会った「蛇使いの親子」。
 この写真を私が撮影した後、この子が急いで追いかけて来て、「チップ‼チップ!!」とせがまれた。 確かにただで写真を撮影しては失礼だったなあ、と反省…

         
 こちらは、世界遺産「ファティーブシークリー」内を観光中に出会った、あちらは課外学習中の現地私立小学校の子ども達。 上流階級の子どもたちは、それなりの装いをしているし、笑顔がはじけている!
 私が拙い英語で話しかけるとたちまち生徒達に大人気!!となって、遠足中ずっと私についてきて皆がニコニコと話しかけてくれた。
 最後尾にいるのは担任の先生のようだが、この女性までが喜んでくれて、何だかここでは人気タレントになった気分だった。😜 
 (この子たちは、ファティーブシークリーを見学しないで、ここでは日本人の私とコミュニケーションをとったのみだったかも!?!)😖 😷 

 この写真の子ども達、今ではすっかりエリートに成長して、インド経済を中心に支えている世代だろう!!



 2023.07.15付朝日新聞社説によれば。
 このインドの人口が14億人余りとなって、中国を抜いて世界一になったとのことだ。

 以下に、その社説の一部を引用しておこう。

 混沌と発展のエネルギーが同居する巨象。 そんな形容がふさわしいインドが今年、人口で中国を抜き世界一となった。 経済、軍事でも米中に就く大国にふさわしい責任も求められる。 (中略)
 インドの人口は14億2860万人。 平均年齢が28歳と若く今後も成長が見込まれる。 数年以内に日独を抜き3位になると予測される。
 経済発展に伴って軍事費も増え、米中ロに次ぐ第4位だ。 核兵器も保有する。 (中略)
 非同盟の伝統から、米欧と中ロいずれにも過度に偏らない外交姿勢を貫く。(途中大幅略)
 インドは「世界最大の民主主義国」とも言われる。 確かに戦後一貫して自由で民主的な選挙による政権交代を成し遂げ、軍事クーデターなどもない。

 (以下略すが、以上朝日新聞「社説」より一部を引用したもの。)



 インド旅行を経験して後、既に15年の年月が流れているが。

 今尚我が脳裏に刻まれているのは。
 インドの大地にて生を営む“底辺の人々の姿”だ。
 日がな一日、道路端にただただ座って時を過ごす人々。 
 観光客目当てに「チチ・チチ」と言いつつ赤ん坊を抱いてやってきて金品をねだる幼女たち。
 世界遺産観光地にて、粗悪品のボールペン等々の押し売りに躍起な青年たち。

 あれら底辺人民も、インドの急激な経済成長により少しは報われるのだろうか???
 そればかりが、気がかりだ…… 


 (写真の説明文を追加しておきました。  2023.07.19 ) 


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