“ビッグバン”って何?
宇宙の始まりにあった大爆発のことを“ビッグバン”と言います。
本日の我がエッセイは、朝日新聞本日2021.08.24付「科学」コーナーの 東大カブリ数物連携宇宙研究機構特別教授 村山斉氏による「宇宙生んだ“ビッグバン"って?」を参照させていただく。
早速、当該記事の最終部分のみを引用しよう。
そもそもビッグバンはどうして起きたのか? それは宇宙物理学の究極の問題だ。
例えば英国の物理学者ホーキングは、こんな変なことを言っていた。
宇宙はある時に始まって、時間は一方向にしか進んでいないように見える。 でも、空間が右にも左にも行けるように、時間ももともとはどちらにも進めるものだったのではないか。 そう考えると、時間に「始まり」という概念はなくなる、と。
でも、ではなぜ時間が一方向にしか進めなくなったのかと問われると結局わからない。
ただ、生まれたばかりの宇宙は非常に小さかったので、その様子を知るには、ミクロの世界の物理を扱う量子力学で空間と時間を考える必要がある。
その一つが「超ひも理論」だ。 空間や時間はどんどん細かくしていくと、これ以上は切り刻めない、ブツブツした途切れ途切れの塊なのかもしれない。
そういうものが突然「できた」のではなくて、初めから「あった」のではないか。
そんな空間や時間をうまく扱える理論を作ろうとしている数学者もいる。 合体した時に、もしかしたらわかるかもしれない。
今はそんな時代だ。
(以上、朝日新聞本日の「科学」コーナー記事の一部を引用したもの。)
さてそれでは次に、上記引用文中にある「超ひも理論」に関して、ネット情報より引用しよう。
引用元が沢山存在するが、その中から日本大百科全書(ニッポニカ)の解説を以下に紹介しておこう。
超ひも理論(読み)ちょうひもりろん(英語表記)super string theory
日本大百科全書(ニッポニカ)「超ひも理論」の解説
素粒子に作用する基本的な四つの力を統一的に理解するため考え出された最新の理論。 素粒子には四つの力、すなわち強い力、電磁力、弱い力、重力が働く。 最近、これら性質の異なる力を統一的に理解しようとする試みが精力的に進められている。
すでに電磁力と弱い力は統一理論によって統一的に理解され、また大統一理論は強い力、電磁力、弱い力を一本化する可能性を示した。ところが、これらの理論はまだ重力を取り込んだ最終的な力の統一理論にはなっていない。 アインシュタインの一般相対性理論は、マクロの世界の重力に対しては実験的にも高い精度で検証された理論であるが、これをミクロの世界に適用しようとすると、理論が無限大に発散するという困難が現れる。 ところで、物質を構成する電子、陽子、中性子はフェルミ統計に従うが、力を媒介する光子(電磁力)、重力子(重力)などはボース統計に従う。 最近考え出された超対称性理論は、これらまったく性質の異なる2種類の粒子を、対称的に扱い統一的な理解を与えるものであるが、さらに、重力に付きまとう理論的な困難をも解決できることがわかってきた。この理論は、物質粒子としてのフェルミ粒子と力を媒介するボース粒子を統一的に記述するもので、物質と力を統一する理論である。
超ひも理論はこの超対称性を取り入れ、四つの力をすべて一本化する画期的な理論である。 理論が正しく成り立つためには超ひもの次元は10次元となるが、このうち6次元は非常に小さな領域に巻き込まれた結果、われわれが住む、時間一次元と空間三次元の世界が誕生したと考えられる。 この理論によれば、すべての素粒子は超ひもの振動として表される。 その大きさは10-33センチメートルという微小なもので、今日の技術では点にしかみえない。宇宙初期の高温・高圧の状態は超ひもによって支配されていたと考えられ、宇宙論にも大きなインパクトを与えている。
(以上、ネット情報より引用したもの。)
最後に、原左都子の感想に入ろう。
いやはや、物理学、特に量子力学は最近では超対称性を取り入れ画期的な理論にまで発展していると見聞し、感激ものである。
理論が正しく成り立つためには超ひもの次元は10次元となるが、このうち6次元は非常に小さな領域に巻き込まれた結果、われわれが住む時間一次元と空間三次元の世界が誕生したと考えられる。 と、そこまで実証研究が進んでいる事態も驚きだ。
私め原左都子が2度目の大学にて「量子力学的実在論」を哲学者A先生より学んで以降、既に30年以上の年月が経過している。
ますます地球規模で猛威を振るうコロナ禍が、世界人民にとってしばらくは大いなる脅威であることには間違いないが。
学問研究活動とは、そんな世紀的な大逆境にもめげず進化を遂げ続けている実態を垣間見て。
人類の限りのない能力の素晴らしさに、一時感動できた思いだ。