原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

ネット上の 「振り込め詐欺“海外版”」 に要注意!

2015年08月29日 | 時事論評
 人を騙す事はあっても(いえいえ単なる冗談で、至って品行方正な原左都子です。) 騙される側になるなど一生縁がないと思っていた私が、つい最近表題の被害に遭いそうになった。 (未だにその真相は不明のままなのだが…)


 この話題は後回しにして、私自身が現在までに遭遇したネット被害に関して思い出してみよう。
 と言うより、私自身はネット被害に遭ったことは一度も無いと言えよう。 ただ、過去に於いてネット上でお付き合いがあった人物がその被害に遭い、それの“助っ人”を依頼された経験があるのだ。

 既に7年程前の話だが、当時私は「原左都子エッセイ集」を開設した初期の頃であり、某ネット上のブログコミュニティに会員登録をしていた。
 これが何と“大盛況”と表現すればよいのか、コミュニティ上に我がブログを公開するなり、「読者登録」が日々ごまんと押し寄せるではないか!  これに驚くと同時に、ネットの“面白さ”とはこれにあるんだ!と味を占めた時期だった。
 ただ、それを“面白い”とはしゃいでいられる期間とはそう長く続くものではない。 「読者登録」が増大するに比例して「迷惑アクセス」も増大するのはネットの悲しき宿命だ。


 そんな頃、事件が発生した。 当時既に我がエッセイ集への「読者登録」が500人程に達していた時の事だ。
 中でも「原左都子エッセイ集」を毎日のように熱心にご訪問下さるファンの方々が数十名いらっしゃったのだが、その中で日々まめに個人的にメッセージを頂戴するA氏から、ある日、以下の依頼があった。

 「不覚にも、同ブログコミュニティ内の登録者より“フィッシング詐欺”に遭ってしまったようだ。 自分自身でコミュニティ本部に対し、何故悪質なブロガー登録を認めているのかに関して苦情を述べたが、掛け合ってもらえない。 ここは一番信頼出来る原さんに“助っ人”になってもらえないだろうか?」
 “フィッシング詐欺”の意味すら知らない私だったが、とにかく、いつも好意的なメッセージを頂くA氏が振り込め詐欺に遭い困惑されていると聞けば、“助っ人”としての役割を果たさずに済む訳がない。
 とりあえず私からもコミュニティ本部へ、「読者登録を頂いているA氏が、コミュニティ内の悪質会員からフィッシング詐欺の被害を受けたと聞いたが、本部でも善処願えないだろうか?」云々の依頼をした。

 そして、A氏が被害に遭ったと言う悪質ブロガーとやらのページを覗いて、私は愕然とした。 
 な、な、なんと、ブロガー本人と思しき女性の裸体写真満載のブログだったのだ!  何故A氏は、この種の危険性が高いブログに読者登録をしたのか? しかも、その女性にA氏はコミュニティ場面を離れ個人的にアクセスし何らかの自らの個人情報を女性に公開したからこそ、フィッシング詐欺に遭った事など私とて重々推測可能だ。
 参考のため、A氏は私よりも年齢が上だったと記憶している。 いい年した人間が自分が種を撒いた事により被害に遭遇した事実を泣きつかれても、もはや私の知ったことではない、と判断した私は、A氏と縁を切る覚悟でその旨を本人に告げた。
 その後、A氏とは徐々に疎遠となり、おそらくA氏はブログコミュニティを脱会したものと記憶している。 


 ネット初心者の頃に上記のような経験をしている私は、ネット上にて受ける被害とは自分こそがおびき寄せているものとの理解が強靭だ。  
 それ故に、その後私はいかなるネット上のサイト(と言っても、現在私がかかわっているのは当該gooとFacebookのみだが)であれ、こちらからの一切の「友達申請」を避けて通っている。 ただ、あちらから「友達申請」(あるいは「読者登録」等)が舞い込んでくることは否めない。
 その際の対応策としても、厳重なハードルを私なりに設けている。


 それではいよいよ、冒頭にて紹介した私自身が“振り込め詐欺”に遭いそうになったのかもしれない、との出来事に関して以下に紹介しよう。
 それは、(当該gooではない) 某SNS 上での話だ。

 7月上旬頃、欧州英語圏在住の某男性(以下B氏とする)から、私宛に「友達申請」が届いた。
 私の場合、とにかくネット上の友達付合いに関して慎重の上にも慎重を重ねているため、決してすぐさまそれに応じることはない。 「何故に友達申請を頂けたのか? 如何なるルートで我がページを見つけたのか? 私に友達申請することの目的は何か?」等々を必ずや本人宛に確認した上で友達申請に応じている。
 これらの我が質問に対し、B氏は(当然ながら英語にて)ご自身の自己紹介も一緒に十分な返答をくれた。 自身の旧友のページ上でたまたま私のサイトを発見したこと、私が掲載している写真が気に入ったこと等々。
 それに加え自身の生年月日、現在の家族構成、自身が歩んで来た背景、職業、そして、B氏は2年前に愛妻を癌で亡くし現在シングルだが、英語が通じる女性と英語にてコミュニケーションをしたいとの意向も語ってくれていた。

 その後B氏とのやり取りは、某SNS上のメッセージ欄 及び Eメールにて続いた。
 7月上旬頃より数日前に至るまで、B氏より私宛に届いた長文メールの数々はファイル1冊分にも及ぶ。 (パソコン画面上で把握不能な英単語等に対応するため、B氏よりのメールを逐一紙面に印刷して私は電子辞書を引きつつ返答をした故だ。)
 1カ月半に渡りこれだけのメールのやり取りをした両者間で、当然ながら“仲良し意識”や“信頼感”が育まれていたと、私もB氏も意識していたと信じたい。

 B氏の職業とは石油分野に於ける高度の専門職であるが故に、何処かの国にて石油プラントパイプラインを建設する等大規模プロジェクトに参加する目的で世界各国を訪問することが頻繁のようだ。 
 今回も某アジアの国のパイプライン建設に伴い、現地に出向いた直後に事件が起きた。

 8月下旬のつい最近、治安が悪い某アジア国に到着したB氏が私宛にメールを寄こして曰く、「銀行のトラブルによりキャッシュカードたまったく使用出来なくなった。 早急にお金(日本円にして6万円程の少額だが)を我が銀行口座まで送金して欲しい。」
 いやはや、愕然とさせられた。
 私にも海外経験はあるが、確かに治安が悪い国に於いてこのような事態が起こりうる事は私も理解可能だ。 それにしても旅慣れた人間であれば、いくばくかの自国通貨を現金として持参しているであろうし、あるいはクレジットカードで事が済ませられる場合もある。 
 それを私はB氏に伝えつつ、「もしかしたら、貴方が私と出会いたかった理由とは最初から“振り込め詐欺”目的だったのですか? そうだとすれば残念ですが私は今後あなたと付き合う訳にはいきません。」とのメール返答をした。
 即座にB氏よりメールにて返答があった。 「本気で私が困惑している時にあなたの回答に失望した。借りたお金は銀行トラブルが解消次第返すと書いたはずだ。 もうあなたを頼ることはない。 1か月半に及びメールにて楽しい時間を共有できたことには感謝したい。ありがとう。」
 そして即刻B氏は、某SNS上の私への「友達申請」を削除したようだ。 それに一応安堵している私であるが…。

 実際問題、当該事件が「詐欺」だったのか否かの判断が私には出来ずにいる。
 日本国内で多発する“振り込め詐欺”の現状を慮った場合、今回の私の判断は誤っていないと結論付けているものの…。
 ただ、B氏に対して背信行為をしたのかとの心の痛みも無きにしも非ずだ。 それ程に1か月半に及び日々B氏と交わしたメールやり取りの重みは私にも忘れ難きものがあり、後ろ髪をひかれる思いなのだ…。

 ここは、“Summer English reading and writing lectures" をB氏より無料にて賜ったものと心得るべきなのか。   

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