原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

教職員削減と並行し教員資格見直し及び準教員の採用を

2015年01月27日 | 時事論評
 本日(1月27日)昼過ぎに見た民放テレビ番組内で、3歳児(幼稚園に通っているとの事)を育てている女性タレント2名が出演し、育児談義を交わした。

 その番組内で、「幼稚園教員からママ達への要望 これだけは避けて欲しい」(正確ではないがそのような要旨の)3項目が取り上げられた。
 以下に紹介しよう。

   ①  園児間のいざこざを直ぐに「いじめ」と誤解して教員へ訴えるのは避けて欲しい。
   ②  お弁当に子供が嫌いな食べ物を入れないで欲しい。
   ③  母親達が幼稚園内で自分の友達を作ろうとするのは控えて欲しい。


 早速、原左都子の私論に入ろう。

 民放テレビ番組で取り上げられたのがあくまでも義務教育“前段階”の「幼稚園」であるため、幼き子供を大勢抱え日々悪戦苦闘を強いられている厳しい職場指導者(保育士)としては、やむを得ない要望なのかもしれない。

 ただこれが一旦義務教育現場ともなれば、教員側がこんな“泣き言”を言って済まされるはずがないのだ。


 上記3項目に関して、原左都子が母親の立場で過去に実際経験して来た私事及び私論を語ろう。 (その前提として、我が子の場合産まれながらに若干の不具合を抱えていた事をお断りしておく。)

 まずは、① 「園児間のいざこざを『いじめ』と誤解して保育士へ訴えるのは避けて欲しい」 との件。
 我が娘の場合、親の視点からはどう贔屓目に考察しても、残念ながら娘側から“いざこざ”を起こせる能力を備えずして生まれ出てしまっていた。 
 これに関して、義務教育である小学校入学前には十分に相談(地元教委が実施する“就学前相談”)に臨んだ後に入学させた。 さすがに公立小学校入学後は(“就学前相談”が功を奏したのか)1年生時の担任に恵まれた。 そのため、親側の私が娘の“異変”に気付き「いじめ」を「いじめ」としてすぐさま把握し学校へ訴えたところ、担任先生が早急に対応し善処してくれた事が後々娘成長の良き結果に繋がった。

 ② 「お弁当に子供が嫌いな食べ物を入れないで欲しい」 との件。
 我が娘の場合(私立小学校受験に失敗し)小学校は公立へ行く結果となり「給食」のお世話になった。
 ところが私立幼稚園(途中転園で2園を渡り歩いたが)に於いて、同様の苦悩を経験している。 特に転園後の私立幼稚園担任保育士が“お弁当指導”にこだわっていた。 親が持たせたお弁当を完食するまで遊ばせない方針を貫いている現場に私はちょうど居合わせた。 「我が子の場合、生まれ持った事情で食が細くお弁当を完食出来ないのは承知しておりますので、どうか残しても容赦願えますか?」なる我が願いに対し、その保育士は「ならば、子供さんが食べられる物だけ弁当に入れて下さい。」 (親の体裁としてそうはいかんよな~~ なる感想を抱きつつ)、当該私立幼稚園の“杓子定規”弁当指導の大いなる落ち度を指摘出来るべきすべもなかったものだ……

 
 ③ 「母親が幼稚園内で自分の友達を作ろうとするのを控えて欲しい」 との件。
 え~~??  これなど私にとっては好都合!! なる私感を真っ先に抱いた。 (原左都子自身の信条として人間関係には元々こだわりがあるし、特に“ママ友”連中との付き合いなど我が子幼少の頃より可能な限り避けたい人種だった。) 故に、これを教育者側から言ってもらえたならば“超ラッキー”の一言なのだが… 
 むしろ教員経験がある私に教員側の立場から言わせてもらえるならば、母親達の仲が良い方が教員としては教室運営がやり易いとすら感じるのだが、今の時代変遷を遂げているのだろうか……


 ここでやっと、表題テーマに掲げた本題に入らせて頂こう。

 朝日新聞1月10日付夕刊記事によれば、安倍政権は2015年新年度より「公立小中教職員定数削減」方針を固めたとのことだ。
 早速、以下にその記事の一部を要約して紹介する。
 2015年の公立小中学校教職員定数について、政府は少子化に伴い自然減少を上回る教職員削減を2年連続で決定した。 文科省は学校統廃合の支援を強化する方針で、その統廃合により教職員自然減よりさらに教職員が不要になるとみている。 そのため、定数が減ったとしても少人数教育が必要な授業方法を実現可能な見通しだ。 文科省の当初の予定では、今後10年間で3万人を増やす計画だったが、財政状況が厳しく断念。  財務省も、小1で導入されている35人学級を40人に戻す事で教員定数を削減するよう求めていたが、教育関係者からの強い反発もあり現実しなかった。


 最後に今一度、原左都子の私論を展開しよう。

 (幼稚園はひとまず度外視して)小中学校内で「いじめ」問題が繰り返され、「給食が(アレルギー等の問題で)食べられない児童に対する個別対応手遅れ」等の課題満載の公教育現場に於いて、更に教員数を減らそうなる国家の政策に、子供を持つ国民の立場としては異議を唱えざるを得ないのではなかろうか。

 そこで原左都子の私論だが、国の方針に従って教職員を削減するとの方針に沿った改善策を唱えよう。
 教員数を削減するとの国の改革案に、条件によっては同意してもよいのかと考察できそうな気もする。
 と言うのも、現在の我が国の教員免許制度とは“安易過ぎる”感覚があるのだ。  様々な免許資格(医学分野や税務分野等)を取得して来ている原左都子にして、「教員資格」程取得が“楽で簡単”だったものはないとも表現出来る故だ。

 もしも今後国政がどうしても公教育現場に於ける「教員削減」を主張し続けるとした場合、その他教育関連資格取得者を教育現場に「準教員」として採用する等の方策が打ち立てられるのではあるまいか。 その「準教員」の補助により「いじめ対策」や「アレルギー対策」等々個々の児童生徒が抱える諸問題の、より細やかな対応が可能となると考える。
 そうした場合、「準教員」の上部に位置する立場の「主たる教員」の“(資格取得をもっと厳格にするとの意味合いでの)格上げ措置”を実施しても遅くはなかろう。

 (繰り返すが)私自身が「高校・中学教員免許」を(我が他の資格取得に比較して)無試験で“簡単に”取得出来たとの感覚が否めない。 加えて、地元教委から大学を通しての“逆縁故”(恐らく私が学内で成績優秀だった??との理由)にて、過去に於いて実際問題簡単に教壇に立ててしまっている。

 そうであるとすれば、私レベルでも今後まだまだ再度教壇に立てるとの論理ではなかろうか? 
 ならば、今後の学校現場も“人材活力”を有効活用するのが得策と判断出来よう。

 公教育現場はいつまでも(コネや癒着及び形式的採用方針に依存していないで)世間に溢れている“有能人材”を主体的に掘り起こしては如何なのだろう?!? 
 それこそが今後の真の国家財源食い潰し削減に繋がるぞ!と言いたかったのが今回エッセイ趣旨だが…。