中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

「美しい布を織る‘15」展のお知らせ①

2015年05月10日 | 個展・展示会
――作品集『樹の滴――染め、織り、着る』出版を記念して――
{美しい布を織る‘15}展のお知らせです。


5月23日(土)~30日(土)まで目黒区自由が丘の大塚文庫で個展を開催いたします。
詳細、地図などはこちらをご覧下さい。

作品集『樹の滴』にも掲載されている作品も数点展示いたします。
旧作、新作合わせてご覧いただきたいと思います。

タイトル「美しい布を織る」は美しい布を織りたいという気持ちを込めています。

自然の素材の美しさ、特性を活かしながら人の叡智、技、感覚、時代性を加味していく。
人が身にまとって更に美しく、人のいのちを包み内面をも照らすことができる布。

人との関わりの中に生まれてくる、そんな「美しい布」を織りたいと思ってきました。
優しく自然体で、堅牢な布。
とても難しいことですが・・・。

さて、DMの表紙に使いました写真の作品はまだ機の上です。
あと1丈(約3.8m)残っています。

山桜で染めたピンク味のベージュ地です。

以前、カメラマンの立木三朗さんが「美しいキモノ」の取材でいらした折におっしゃられていましたが、草木染のピンク系の着物を撮影されて「この系統の色は写真に撮るのが一番難しい」とのことでした。

確かに今回のDM印刷も色校正してもうまくいかず、、すごいグレーになってしまいました。(>_<);
自然光で毎日見ていても時間帯などの光線の関係でかなり違った色に見えます。

柄は一見何気ないのですが、手結い絣が5寸ほどの間隔で入っているだけなのですが、経糸の中の絣糸のくくり際を見定め、少しずつ糸を引きずらしながら織るのに糸を凝視しなければならす、目と首がかなり辛いです。

手結絣は織り手の技と感覚がモロにでてしまいます。
でも模様が織りだされていく時の喜びは格別のものがあります。

40年前に訪れた吉野山の山桜の美しい光景を思い起こしながら織っています。

ぜひ実作をご覧いただきたいと思います。

またサブコーナーには竹かごバッグ(林まさみつ作)もこの季節にふさわしいものですので展示いたします。
後日、詳細をご紹介させていただきます。






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