今回は、日本で一番有名なスーパーパティシエ、「モンサンクレール」の辻口シェフの本です!
「ちゃんと作れるスイーツ」
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ちゃんと作れるスイーツ 辻口 博啓 マガジンハウス このアイテムの詳細を見る |
…ていうか、厳密には、この本私、持ってません。
これのムックバージョンを持ってます。(ムックとは…雑誌と書籍の中間的存在。…としか説明できない…)
そもそも、雑誌である「Hanako」に辻口さんが連載していたレシピをまとめたのが、私の所持しているもので、さらにそれを書籍化したのが上記のものです。書籍化したときに中身を見たのですが…レシピが何点か増えているとはいえ、大まかなレシピは同じもののようだったので、購入は見送りました…。
そう、このムック、発売した時には…「絶対買わない」って思ってた。
新刊雑誌のコーナーに山積みされてました。すごく目立ってました。
でも表紙のアオリが……
「誰にでもできる モンサンクレールの味」
……誰にでもできてたまるかよ!!
製菓学校時代の友達と一緒に、思わず失笑してしまいました。
…だって、うちらめっちゃ大変な思いして、勉強してるのにさあ……!!
みたいな。
そのやりとり、めっちゃ覚えてるんですけど
…なんでそこまで言った本を買ってるんでしょうか、私は。
…ていうか、あんまり買った記憶がない…表紙の端っこ折れてるし(私は案外、本はめちゃ大事にします)。
あ、古本市かも!京都の、下鴨の!そうだそうだ…。カフェスイーツとかもまとめ買いしたような…。
まあ、そんな…ゲットに紆余曲折のある本なのですが。
これ、まず気おされそうになるのが…最初の方に書いてある、ケーキを作る時に…みたいな注意事項。
一番に書いてあるのが
「材料は1グラム単位まできちんと量る。」
えー……。(←めんどくさがり)
はかりも、「できれば0.1グラム単位で量れるものが望ましい」とか書いてあるし!
家にそんなんないよ……。
でも、こういう点をきちんとしていくのが、そしてそれを毎日こなすのが…プロなのですね。
当たり前のことが一番難しい、と言っていたのは…イデミスギノさんだっけ?
そういう注意事項にビビらずに読み進めていくと…
メニューはどれもこれも華やかで細かそうで、一見「こんなんできないよ!」って思うんだけど。
やってみると、案外作業は少なかったりするんですよね。
難しそうに見えるのは、写真につけられた解説がめっちゃ細かいから。字もちっちゃいし(書籍版では判型が大きくなっているので、この辺は改善されている気がする)。
たまに、材料見てるだけで泣きそうになるのもあるけど…。
特にうちが泣いたのはイチジクのパウンドケーキ…。パウンドケーキなんて、普通材料は単純明快と決まってるのに…ずらっと並んだ材料。しかもそれ、よく見ると前日につけこむドライイチジクのとこやった。次ページにまた材料がずらずらと……しかもマジパン!メープルシュガー!トレモリン!!そんなん家にないわああああああ!!!
…まあ、こういうのもあるけど、ほとんどは、その見た目に反して材料も作業も少ないです。
そしてトップクラスに材料も作業が少ないのを、今回作りました。
「オレンジのジュレ」(ジュレ=ゼリーです)
オレンジの果汁を絞って、ゼラチンで固めるレシピはもういろーんな本に載ってますが、
ガチガチになるものが多くてそれがちょっと不満でした…。
でもこれは…辻口さんのレシピは違う!めっちゃふるふるに仕上がります!
食べて、「やっぱり、せっかく家で作るならこうでなきゃ!」と思った!
プリンはあんまやらかいのは嫌だけど、ゼリーは限界までやらかいのが好きです!
写真では非常にわかりにくいですが、表面後ろ側にはクラッシュしたゼリーが飾ってあるのです。
型に流し、固める際に少し別に取っておいて、それをナイフで刻んで、飾るんですが…それだけのことなのに、なんだかすごくオシャレでうれしくなりました!
この本は、ほんと全部そう。家庭用だから、と楽に逃げずに、美しいケーキを作らせてくれる…。
でも家庭だからこそ、無理なところもあるんですが…(「そんなにたくさんのフルーツ揃えられません」とか「バニラビーンズのさやを飾りに使うなんてもったいなすぎてできません」とか…)
最初、あのアオリを見たときは、鼻で笑ってしまいましたが、
…この本は間違いなくスーパーパティシエからの贈り物ですね。
きちんとすれば、こういうお菓子が、ちゃんと作れるんですよ、という…。
少し気合を入れたいお菓子作りには、めっちゃ使えますよ。
そして、下手に逆らわず、書いている通りにやってみてください。…きっと、ちゃんと作れます。
…私もやっぱり、書籍版も買って、もっとじゃんじゃん作ってみようかなあ…。
再現率
ゼリー自体の再現率はなかなかなのですが、この本は全体的にあまりまだ挑戦できていないので今のとこは星二つ。
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