「パティシエになりたーい!」ブログ。

元パティシエ・オペラのお菓子の話やらオタクっぽい話やらのごちゃ混ぜブログ。

遊戯王文庫版感想 22巻(起)

2009-11-20 05:08:17 | 遊戯王☆感想文
遊戯王の文庫版、全22巻購入記念企画!
「全巻の感想書く!主に社長の行動とセリフに注目!
ちなみに書くまで次の巻開封禁止!」

☆古代編突入に伴い、注目の対象を「セト様」へとシフトしております。
☆この色は社長(セト様)のセリフ
☆社長(セト様)のことばっかりになるかもしれませんが許してください。社長大好きなんです。出てこなくたって大好きです。
☆アニメ(DM)はBC編まで視聴完了。ニコニコのエネコンMADでふつくしい社長に惚れて今に至る。
☆宝物はKCマグカップ。あと海馬ランドトートバックとKC名刺ケース。コスパ万歳!!
☆あっ、まだ欲しいものあった!高橋先生の画集だ!…集英社文庫のHPのQ&Aで、画集の話が…!…2010年中に出る…のか!?絶対買う絶対買う!だからお願いしますマジで!!あといつまでも待つので完全版も出してくださいお願いします…!



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とうとうこの遊戯王文庫版感想も最終巻。
最後の一冊を袋から出して、表紙を見た瞬間…取り落としそうになりました。
すばらしいです…。何度見ても、そのたびハッとしてしまうような…。

タロットは記憶の石盤。そして…あれっと思ったのが…しおり。
文庫版には、それぞれの巻の初版には特典として、表紙のイラストのしおりがついていたようです。…当然、発売からかなり経って購入した私の22冊はほとんどが2刷か3刷だったんですが、この最終巻は初版でした。でも、しおりのイラストは21巻のもの。
しばらく「???」だったんだけど…そうか、2冊ずつの刊行だったから「どっちかの表紙のイラスト」がしおりになってたんだな。今まで数冊あった「初版だった巻」は、偶然そのどっちかだったわけだ。ちなみに確認してみたら、21巻は2刷でした。…これはラッキー!セト様とキサラどちらもふつくしい…。



表紙、タロット、しおりを確認して。
ひとつ、深呼吸をして読み始めた、最終巻……。
…コミック読んでこんなに泣いたのは初めてってくらい、泣きました。
同じようなことを6巻の、モクバのセリフを読んだときにも書きましたが…その時の比ではなかったです。

泣きながら、すごく困ったのが…ページがめくれなくなってしまったことでした。
例えばアニメなら、見ながら泣いてても勝手に進んでいきます。
例えばゲームなら、濡れた手でボタン押すぐらいなら大丈夫です。
でも…コミックって、自分でページをめくらなきゃいけない。しかも涙でぐちゃぐちゃになった手で。…無理。だからなかなか進まなかったし、進めないからこそそこでずっと泣いてしまって大変でした。
コミックを手に、声を出して泣きながら、頭の隅ではそんな自分に途方にくれてる…はたから見たらなんともシュールな光景であったことでしょう。でもそんなことを気にする余裕はありませんでした。

「どうしてセト様にそんなひどいことするの…!」

最初の印象は奇しくもあの、社長と遊戯の準決勝を最初にアニメで見た時のものと酷似していて…後でそれに気づいて呆然。
社長が、セト様が、…そして自分が、何を一番恐れているのか。
それを考えていたら…感想を越えて、もっと深く突き詰めたくなった。

自分の思考を整理するために書き出したメモは手帳の何ページにもなり…、
最終巻だけじゃなく、今までの22冊全部を手元に置いて、何度も何度も読み返して確認しながら少しずつ書いていったら、…また、ものすごいボリュームになってしまった。
でも、「最後なんだから、やれるだけやってみちゃおう!」…と思ってがんばりました。長くなると思いますが、お時間のあるときにでもお付き合いいただければ幸いです。


今回、感想文を「起」「承」「転」「結」の4つに分けておりますが、一般的な「起承転結」の意味には全然対応しておりません(おい…)(18巻の序破急と同じかよ)。
一応、「起」で導入を。(←イマココ)
「承」でいつものような本編感想を、
「転」で「本来の歴史」の妄想を(……)、
「結」で、自分なりの遊戯王総論…を書いていきたいと思います。
じゃあ感想だけでいいやって方は「承」だけ読めばいいのかもしれませんが、残念ながら「承」では最後まで書いてません!続きは「結」にありますが、「結」は「転」での話を元にしていろいろ書いているので… って、結局全部読むしかないんじゃん!!まあ、書いたからには読んでもらいたいって思うのはブログ持ちとしては当然の感情ですよね!!たとえ需要がなくってもこの記事はうちが死ぬほど読み返すからいいんです!エヘッ☆(←…………)


…ハジケてる場合じゃないんだった。


それではまず、…この最終巻、初見で自分がどうしてあんなにも(本当に大変でした)泣いたのか、そこから。

何度も書いてる気がしますが、アニメの遊戯王DMの134話…あれも初見でわんわん泣きました。バトルシティ準決勝、闇遊戯vs社長の決着がつく話です。
最初、どうしてあんなひどいことを闇様が社長に向かって言うのかわからなかった。
あの言葉の数々に対して社長は真剣に怒る。…そこで、一番触れられたくないところに触れられているということだけがわかった。

最終巻…セト様にとって衝撃の事実が、立て続けに明らかになる。アクナディンの告白という…「言葉」によって。
裏切ったのは、信頼していた師であったという事。
…しかも実は、父親だった。
その父が、ファラオを倒せと言う。
息子である自分が次の王となるために…。そして、キサラを……

父からの息子への言葉として…負の感情でセト様を揺さぶるアクナディン。
一歩間違えばセト様を壊しかねない行動。信念も、希望も、根本から揺さぶる行為。
やめて!…と叫びだしそうになった。
セト様にひどいことしないで、と……。


「社長にひどいことしないで」と思って泣きまくった準決勝。
信念を、まるごと揺さぶる外からの力が…怖かった。

でも、あの時と、今回のものは状況が全然!違う。
闇様はあくまで、社長のためにああいう厳しい言葉をぶつけ、決闘で打ち負かした。友として、社長を救うために。

アクナディンは…違う。確かにセト様のためであったかもしれない。
でもマイナスの感情で、セト様を思い通りに動かそうとするなんて…それはたとえ父親であったとしても、やっていいことではない。
しかも、その目的は…自分の願いを、復讐として叶えるという側面もあった。
…やっぱり違う。あの時とは全然違う。闇様のあの行動には、自分自身の得になることは1ミリも含まれていなかった。むしろ、自分が憎まれるというリスクがあったかもしれないのに…そこは恐れなかった。

今回とあの時の状況は全然違う。
そして、セト様への救いの手は、別の場所から伸ばされる。
何度目かの読み返しで、ようやく脳にそれが届いて…それでやっと涙が止まって、冷静に考え出すことができるようになった。


それでは、…遊戯王文庫版最終巻感想、はじまりはじまり。


(「承」へつづく)