母が皮をむいたジャガイモを私に手渡し、南蛮煮を作って、と言った。
…皮むきからやらせると、晩御飯の時間が遅くなるからですね、わかります。
……26歳で、女で、しかも仮にも元パティシエなのに(仮って…)、こんなに手先が不器用なのはもう、世界中に絶対うちしかおらんな…。母は「もっと小さいころから手伝いをさせておけば良かった」とよく嘆いてるけど、…ほんと、こういうのって、本人よりも親がかわいそうやんな。「どういう教育をしてきたんだ」とか言われちゃったりね。……あ、うちのせいだった。ごめんお母様。
それはともかく。
母はあまり本とか見て料理することはないんですが、一冊だけバイブルと言うべき分厚い日本料理の本があります(さっき確認したら、発行が1982年…うちが生まれた年!)。そこに載ってるから、それ見て作って、とのこと。
「さやいんげんないけど、いいから。抜いて作って。」
「はーい。」
…なぜか我が家では軽視されまくりのさやいんげん。私がお菓子を作る時にはちみつを無視するくらいよく無視されます(ていうかはちみつ無視するなよ!)(嫌いなんです)(えー)。三色そぼろご飯でもいっつも無視されて、タマゴと肉との二色になってます。(我が家の人の言い訳:「ご飯の白を入れて三色だ」)
ていうか、これ「肉じゃが」やん。と思いつつ作る。
我が家で「肉じゃが」と言えばこれです。その名のとおり、肉とじゃがいもだけ。にんじんとか全く入ってません(さやいんげんは、まれに入ることもある。私がまれにきちんとはちみつを入れるように)(その例えいいかげんやめましょう…)。
先にじゃがいもを揚げるので、変にくずれたりもしなくて、食べやすい…と思う。
ふむふむ。150~160度位の油でゆっくり揚げるのか。
なんかこういうのって、パン粉…かなんかを落としてみて、温度を確かめるんだよねえ…。
パン粉パン粉…パン粉どこ?この、トースター周辺のパンくずでもいいのかなあ(えー)。
なんとなく、火をつけている油から離れるのはいやで、母に聞いてみた。
「ねえねえ、これって今何度くらいなのかな?」
母とか慣れてるし、泡の出具合とかでわかるかと思って。
「そういうのは……入れてみたらいいねん。」
「あ。」
母、じゃがいも投入!じゅわあああああ……
「……。」「……。」
うん、たぶん、これでよかったのかもやけど…わからんし!次回もまた迷うじゃん!!
感覚でやるっていうのが一番難しいっちゅうの!!
で、じゃがいも揚げてたら、母が「なすとピーマンも素揚げにして食べよう」と言い出した。
そしてすばやく、隣で材料を切り出した。「じゃがいもの後に、入れて。」「うん…」
ふむふむ。くしが通ったら、火を強くして、色をつけるようにする…。
えいっ。(ぐさっ)←ケーキテスターで刺した
通った通った。…でもこないだカレー作った時、通ったからいいかと思ってたらやや固めだったから…気持ちもうちょい揚げてみようかなあ。力任せに「通したら」ダメなんだね…。
よいしょ、じゃがいもを油からすくいあげてー…。
ええと、ピーマンとなす。この温度のまま入れていいのかな?
じゃあなすから…うわわ、めっちゃ油はねる!!どうしよ…!!
本当にすっごいはねて、さすがに怖かったので(多少は平気で続きを放り込むんですが)(おい…)、
すごい遠巻きに、菜箸使って入れてました…。
遠くからなすを見守る図……。
しばらくするとはねなくなったので、ピーマンも入れて…。
ていうか、これはどういう状態になったらあげればいいんだろう?
母はすでに二階にあがっていて、聞けなかったので、
まあ気持ち長めにしたら、食べれないということにはならないだろう…と思って揚げてました。
肉じゃが…じゃなくて、南蛮煮は、あとは肉を炒めてジャガイモとまぜて、調味料入れて炒め煮にするだけでした。計量は得意です!(……)
できた。
後ろのなすとピーマン、母が見た瞬間「なにこれ、汚い」と言いました…ううう。
てか、揚げたときよりしわしわで、縮んでる!
「こういうのはな、一瞬でいいねん」
先に言って下さい……頼みます。
揚げ物も難しいですよね。ていうか、単純に、…油が怖い。
家でも、揚げる系のお菓子…作ったことない。ドーナツとか。ベニエとか。
いつかはやってみなくちゃなあ……。