『 気象病の天敵、梅雨シーズン到来!
できるだけ楽に過ごすための予防方法とは? 』、
と題された見出しを見たりした。
講談社with
突然頭痛やめまいがし始めたり、急に気分が落ち込んできたり・・。
病院へ行っても、どこにも異常なし。
どう改善したらいいのか分からないままもがいていたら、
急にスーッとラクになってくることも。
かと思ったらまた不調に!
そんな好不調の波を繰り返して、苦しんでいる人は多いはず。
実はそれ、気象の影響によるものかも。
簡単チェックリスト付き!原因不明の頭痛やめまい…。アナタのその不調、もしかしたら気象病かも!?
昨今、頻繁に耳にするようになってきた“気象病”。
どんなときに起こりやすく、どんな対策を取るのが有効なのか?
そこで気象病の専門家として知られる、
せたがや内科・神経内科クリニックの久手堅司院長に取材。
気象病のいろいろを4回に渡って詳しくお届けします。
第2回は、気象病の不調を軽減させるために、
日頃からおこなうと良いメンテナンス法について教えていただきました。 ※(以下、「 」内、久手堅院長)
☆気象病の症状は天気が悪いときだけ出るわけではない
気象病の症状を軽減させるには、気象病が出る前・・・つまり日頃からのメンテナンスと、
気象病が出たときの対症療法の2つが大事になってきます。
なぜとくにツラくない日頃からのメンテナンスが大事かと言いますと・・・。
「気象病の仕組みは、天気の影響で自律神経が乱れ、そして不調を感じる、というものです。
ただ私が5000人以上の気象病患者を診てきて感じるのは、
天気の影響があるときだけ不調が出る人は少ない、ということ。
皆さん、日頃から頭痛や肩こりなどの不調を抱えていて、
その不調が天気の影響を受けたときに、特に目立つようになるのです。
つまり、気象病が出る理由は、天気が悪くなる前から存在している。
だから日頃からメンテナンスをおこなうことが必須になってくるのです。
そうすれば天気が悪くなったときでも悪化の度合いが低く抑えられますから」
☆気象病予防にオススメの耳・首ストレッチ
そこで久手堅先生がオススメしている、
日頃からのメンテナンス法を教えていただきました。
「多くの気象病患者の症状は頭痛ですが、
頭痛軽減には、首・肩のコリを軽減することが有効です。
耳をほぐしたり、首を伸ばしたりして、血行を良くしてあげましょう。
また、頭の位置が前に出れば出るほど、首や肩は頭を支えるのが大変になってコリます。
それが原因で頭痛が出ている人も多いので、頭の重みを減らしてあげることが大事。
アゴの下を持って頭を持ち上げるだけでも負担が軽くなり、首・肩こりを減らすことができます」
☆気象病予防にピッタリの簡単ストレッチ
(1)耳ストレッチ&ツボ押し 耳回し 耳をつまんで前後に大きく回し、耳のまわりの筋肉をほぐします。
左右両方おこなって。
耳引っ張りストレッチ 片耳の上側と反対の耳の下側(耳たぶ)をつまみ、
上下斜めに引っ張り5~10秒キープします。
左右を入れ替えて同様におこなって。
耳伸ばしストレッチ 両耳の耳たぶの少し上をつまみ、水平に引っ張り5~10秒キープします。
(2)タオルで首のばし 1.細くたたんだタオルの両端を持ち、後頭部と首の境目に引っかけます。
2.顔を斜め上に向け、タオルは斜め上に引っ張り、首は抵抗するよう斜め後ろへ引きます。
30秒ほどキープ。
3.今度は顔を斜め下に向け、タオルは斜め下に引っ張り、
首は抵抗するように後ろへと引き上げます。
こちらも30秒ほどキープ!
☆間もなく梅雨、気象病を患っている人は今から準備を!
1年の中で気象病がもっとも強く出やすいのが、梅雨入り前から梅雨時期。
まさに間もなくそのシーズンを迎えますが、
症状を最小限におさえるために今からやっておくといい対策についても教えてもらいました。
「とくに今年は、コロナによる行動制限がなかったので、GWを楽しんだ人が多い。
そのため自律神経は、大きく緩んだ後に急に仕事などで緊張状態に戻る、
という大きな負担がかかっています。
いつも以上に気象病が出やすいでしょう。
梅雨の気象病がやっかいなのは、梅雨の期間が長いことにあります。
そのためメインの頭痛に加えて、全身倦怠感や胃腸の不調など第二、第三の不調が出てくるのです。
さらに気温と湿度も上がって熱中症のリスクも高くなってくる。
そこで汗をかきやすい体にしておく、ということが大切になってきます」
気象病の人は自律神経が乱れているので、体温調節も上手くできない人が多いそう。
しかも昨今はマスクをつけていることが多いなど、熱中症になりやすい要因がいっぱい。
「だから今から運動を始めて軽く汗をかく、ということをしておきましょう。
暑熱順化といって、サラサラの汗をかいて拭く、ということをやっていると、
熱が逃げやすい体になり熱さに強くなるのです。
気象病を抱えている人に限らず、
軽い運動やストレッチは様々な体調不良を軽減してくれるので、是非オススメしたいと思います」
☆“軽い運動+アフターストレッチ”がオススメ
では暑熱順化のためには、具体的にどのような運動がオススメなのでしょう?
「自分が好きなもの、やっていて楽しいと感じるものでかまいません。
あと、ゆっくりとしたものでいい。
いきなりマラソンなどハードな運動をする必要はなくて、
ウォーキングやジョギング、またラジオ体操程度でも十分。
汗をかくことにこだわらなくていいんです。
毎日運動する必要もなくて、週に何回か、気が向いたときに30分ほどおこなってください。
そして仕事の合間などに、先ほどお伝えした耳や首のストレッチなどのメンテナンスをおこなえば、
より効果的でしょう」
ただし、運動後のアフターストレッチは、しっかりおこなってほしいと言います。
「軽いものといっても運動をすると、やはり体は疲れますので、
ストレッチなどをしっかりおこなって体をほぐしてあげてください。
気象病においては、ウォーミングアップより、むしろアフターストレッチのほうが大事。
運動前は軽く関節をほぐす程度で、その後運動し、
最後のストレッチをしっかりおこないましょう」
例年よりも梅雨入りが早くなると予想されている今年。
これらの事前対策をおこなうことで、梅雨の気象病を乗り切りましょう!
久手堅司先生 せたがや内科・神経内科クリニック院長。
気象病外来、頭痛外来、自律神経失調症外来など、複数の特殊外来を立ち上げ、
とくに天候と不調の関係について様々なメディアで発信している。
『面白いほどわかる自律神経の新常識』、『毎日がラクになる!自律神経が整う本』など著書も多数。
毎日の気象情報をわかりやすく解説している久手堅先生のTwitterもおすすめ。・・ 》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
今回、女性向けのアドバイスの記事であったが、高齢者の77歳の男性の私だって、
学びたく、精読して、多々学んだりした。
今回、気象病は初めて知り、掲載されている『気象病予防にピッタリの簡単ストレッチ』、
何かと不器用な私でも、こっそりとしたりした・・。
そして今回、『暑熱順化のためには、具体的にどのような運動』も学び、
明るく元気よく6月度を乗り切ろう・・と自身を鼓舞したりしている。