遊びと学び,創造の基地・山のあしおと小学校

冒険,遊び,仕事,学習,生活全般を学ぶ、子ども達のための私設小学校

ワカメを干す人々

2008-05-10 19:42:57 | たび・出会い
 
 ワカメを干す作業/稲ワラの灰
         
 広げて干す/灰をまぶしてアクを取る
 
 防波堤で海草を干す作業をしている人がいた。ワカメ漁が今日解禁になったばかりなのだそうだ。
 ワカメは長い棒の先に鍵の手がついた道具で絡めとり、堤防に広げて干しながら稲ワラを燃やした灰をまぶしてアクを取るそうで、その作業に追われているとのこと。灰を使うやり方は他所ではあまり好まれないのでこの地方独特のものだそうだ。
 ワカメを絡めとる道具       
         一家総出の作業 
 解禁にはなったが今年のワカメは育ちがよすぎてすでに盛りを過ぎ品質的にはよくないらしい。一家総出の作業だが市場に出すものではなく、自家用とのこと。
 『食べてみるか!』と少量を頂いた。メカブもあるので今夜が楽しみ!

 船を下ろす装置
    堤防の内側では野菜づくり 
 緩傾斜の護岸から船を下ろすには、写真のように斜面にレールを固定してその上を船を滑らせて下ろす。上げるときにはウインチでワイヤーを巻き取って引き上げる。港がない場所ではこんな工夫が見られ、それが許されているようだ。
 一方,堤防の内側ではわずかなスペースを耕しての野菜づくり。これもどこへ行っても見られる風景。
赤川河口
 延々と続くかに見える砂浜にもようやく終わりが来て、最後は護岸堤の上を歩き、9:15赤川と言う川の堤防に出る。 
 川にぶつかる度に橋がある所まで遡らなければならない。時にはそれが2kmにおよぶこともあるが、海岸線を踏破するためにはそれは避けられない。

 水面に浮かぶ白い花を見つけて岸まで下りてみた。バイカモの花だった。クレソンの大きな株もある。
 バイカモの花
        
           クレソン 

 川面は涼しげだがこの日は朝から天気がよくて夏日と思われる暑さになった。遡って県道60号の赤川橋を渡り、入善町の古黒部と言う集落に着く。ここからしばらく海岸線を離れて県道を歩いたが、木陰がまったくなく暑さを避けるところがないのに参ってしまった。          



朝日町大屋海岸

2008-05-10 17:25:09 | たび・出会い
 笹川付近
            大屋海岸  
 朝日町泊の大屋と言う地名に続いて浜草野,東草野という地名を冠した海岸は赤川と言う川の河口まで3km近くも続く。その全海岸線にクロマツが植えられ、すぐ内側は水田である。             
 大屋キャンプ場
             炊事場 
 松林の中には遊歩道が設けられ、所々にはベンチも置かれて浜の護岸の道と共に市民の散歩コースになっている。また大屋海岸にはキャンプ場があって数人のキャンパーがテントを張っていたが、小規模ながら水場と炊事場,トイレがあって駐車場もテントサイトも無料だと言う。浜では釣り人が竿を投げてのんびりとアタリを待っていたりして家族連れで海を楽しめる場所でもあり、こう言うキャンプ場は有り難い。
 ホタルイカを
            手で掬う 
 松本から来たという同年輩の夫婦連れが仲良く手網でホタルイカを掬っていたが、それは泳いでいるイカではなく死んで波間に漂っているものだった。宮崎海岸で生きたホタルイカを拾って食べた話しをすると目を丸くして驚いていた。
 
 この地域も侵食に対する緩傾斜護岸事業が行われ、健康海岸の名の案内板があった。
 護岸事業
           健康海岸図 

 松林の右手,海側を歩いている時、突然キジの鳴き声がした。こんな海岸に・・?,といぶかりながら水田のある方に行って見ると、何と田圃の畦道をキジが悠然と歩いていた。

           
 さらに歩いていると突然行く手の松林の中からオスのキジが猛スピードで突進してきた。よく見るとその3mばかり前をメスが飛んでいてオスはそれを追いかけていたのだった。1呼吸置いた次の瞬間,畦に居たオスが猛然と2羽に割り込み3羽はもつれ合って後方の林に消えた。その間,時間にしてわずか数秒の出来事だった。その後も行く先々でキジの鳴き声を聞いた。キジは里の鳥だとは言うが、海岸にまで進出していたのは驚きである。



瀬戸の海から

2008-05-10 16:12:55 | 獲れたて瀬戸内・わし&岳じゃが情報
 アナゴ,カサゴ,メバル
 『こんなん どうや・・』と突然送られてくるアナゴとメバルの画像・・。『岩国基地の沖,胴付2本ハリ,餌はアオムシ・・,』と簡単な情報が添えられたメールの主は岳君の兄,桂君。
 続いて『赤ナマコがついてきた。ナマコの保存方法は?』と来た。さらに『アナゴの刺身は絶品だそうだが、イマイチ気が乗らんが・・』と言う。
 ナマコは『沢山あれば干しナマコと言う手もあるがすぐに食べきれる量なら食べれる状態にして3杯酢かポン酢に浸しておけば3日くらいはよかろう』と答える。 さらに『氷を忘れたもんで青ナマコが溶けてネバネバになった。湯通ししたらヨメさんはアクが抜けてこっちがええと言うがイマイチじゃ。ナマコの保管は難しい』と来た。
 アナゴの刺身は抜群だと答えると『3枚におろしたから刺身にして見よう。アナゴは捌くのが大変じゃ』と言う。アナゴを捌ければたいしたもんだ。
 次いで『ぶよぶよの養殖鯛の刺身より、天然カサゴ,メバルの刺身がクセになって病みつきじゃ,あれはたまらんうまさじゃの,息子(3才)も娘(1才)もよう食いよる。やたら頭がでかいけぇ 煮つけにしたら勿体無かろう・・。ほんで頭を味噌汁にしたらこれまたたまらん・・。』と、すこぶる機嫌がいい。
 『頭の骨まわりが一番うまいので骨までしゃぶらせて魚の食べ方をしっかり教えておけ』と言い置いて終わる。
 釣った魚に勝る鮮魚なし・・,羨ましいかぎりだ!

ホタルイカの浜・・・ヒスイ海岸にて

2008-05-10 14:49:18 | 山のあしおと小学校
 ヒスイ海岸・西を見る
         青く美しい海 
         散歩する人々 
 階段式護岸工事の図
大屋海浜公園

 5月4日・2日目
 4:30に起きて朝食をつくり、しっかり食べて6:00に出る。6:08の電車で宮崎駅へ移動するために10kg以下になった荷物を背負って小走りで市振駅に向かい、ギリギリのところでセーフ。6:15宮崎駅着,すぐに海岸に向かって歩き始める。
 越中宮崎の駅はヒスイ海岸と呼ばれる白砂青松のきれいな浜のすぐ内側にある。直線距離にして1kmに及ぶ長い海岸に沿って大きなオートキャンプ場があり、何十ものテントが林立している割には人影もまばらで、地元の人らしい散歩をする人達と数組の釣りを楽しむ人達が点在するだけの静かな海岸である。

 サクラマス・約50cm
           ホタルイカ 
 浜から上がって来た人に釣果を聞くと仲間が50cmくらいのサクラマスを上げたと言うので見に行く。
 釣り人の狙いはサクラマスの他にイナダやサワラなど様々だが、ホタルイカが押し寄せてきているので餌を追わないと言う人もいた。言われて波打ち際を見ると、ホタルイカがたくさん打ち上げられていて、それを拾っている人もいた。
 波が寄せたり引いたりしている辺りの砂は玉砂利状態で、拾ったホタルイカには砂がついていないので洗う必要がなく拾ってそのまま口に放りこめる。海水にぬれたままなのでしょっぱいが生きがよくて美味。思いがけず朝から富山湾の贅沢な幸をふんだんに食す。
 こんな風に打ち上げられている。

 足裏に大きな肉刺をつくってしまったので今日はあまり歩けそうにない。ペースも上がらずトロトロ,ヨタヨタと言う感じてある。なので距離を稼ぐことは考えず、ゆっくり歩いて足の回復を図る。
 今日中に黒部市まで到達できればよしとする・・,そんなつもりでしばらくは浜での収穫とゆったりした気分を楽しみ、6:50から歩き始める。
 10分ほどで宮崎漁港に到達。漁港が好きで漁船を見ると写真を撮りたくなるのは昔から・・,青い海に赤い旗が映えて力強い。
 宮崎漁港
               
               
 
 
 街中に入ると家々の玄関や窓脇に大きな行灯のようなものや赤い幟が飾られていた。

                
 
 宮崎港の町並みを抜けると海沿いの護岸のある道が1.5kmほど続く。北陸線が並走するこの区間では結構頻繁に特急列車や普通列車が通過する。その度に立ち止まって写真を撮ったりするのがいかにも楽しいが、電車の写真はなかなか難しい。
 シャッター早すぎ
          カメラ遠すぎ 

 7:50笹川と言う小川を渡って再び緩傾斜護岸と松並木のある長大な海岸線歩きとなる。

平地歩きは素人

2008-05-10 04:35:00 | たび・出会い

 初日の28kmは体に大きなダメージを残した。原因は平地の長距離を歩くことに対してあまりにも無知であったことにある。
 私の登山は縦走が基本である。日帰りであってもピストンが嫌いで出来れば向こうへ抜けたい・・,軽装備が嫌いでしっかり装備を整えて出来ることなら何日でも幕営したい・・,そのスタイルをそのまま平地の長距離歩行に持ち込んだことが失敗の元である。

 山中3泊以上の縦走登山の場合,20~25kgを担ぐのは普通のことで、パーティーによっては30kgにおよぶこともある。だから『生活しながら歩く』と言うことを重視する意味から20kgまでなら大丈夫だろうと軽い気持ちで大型ザックに、テント,シュラフ,コッフェル,コンロ,ガスカートリッジ等の生活用具を詰め込んだ。

 悪いことに集団で行動することが多いので1~2人用の用具を持っていない。あらゆるものが3~4人かそれ以上に対応できる大きさであるから、これに食料と衣類を加えればたちまち20kgになる。
 それが登山ならどうと言うことはない重さであるのは1歩1歩のペースが平地の3分の1以下だからなのだ。そのことが計算に入っていなかった。

 空身であれば人はおそらく時速5kmで歩くことが出来るだろう。軽いデイパックでも4kmで歩ける。そして20kg近い大型ザックの私は、計算では前半を時速3.5kmで歩いていた。
 20kmや30kmの距離を歩いたことは何度もあるが、重装備での長距離歩行はまったく経験のない初体験だった私には、荷物とペースの関係が全然分かっていなかった。つまり平地の歩きに関してはど素人だったのだ。

 そのツケが右足のふくらはぎに来た。肉離れのような痛さだった。それをかばううちに左足の足裏に肉刺が出来た。肉刺は『蹴り』の力が加わる足指のつけ根の広範囲に出来、我慢して歩いているうちに血豆となった。足指のつけ根をかばうことによって足裏の後ろ側にも肉刺が出来、左足が痛くなると右足に負担がかかり始めて右にも肉刺が出来た。ふくらはぎの痛さは消えたが足裏の痛さが歩きにくさが手伝って後半はガクンとペースが落ちた。
 早いペースは肩にも負担をかける。加重と締めつけだけでなく、こすれて肩の皮膚を破ってしまった。ゆっくり歩く時にはあり得ないことだがペースが速いとザックが揺れて肩の皮膚に摩擦が加わるのだ。

 2日目以降を歩き続けるなら荷物を減らして立て直すしかなかった。そこで電車に乗って糸魚川市役所に停めてある車に戻り、市振の関まで移動して荷をつくり直した。即ちテントと余分な衣類,予備のガスや必要以上の食料を除いて10kg以下にする。
 車を持って来たので幕営の必要がなくなり、結果的として初日に担いだ荷物は何の役にも立たなかったことになる。

 考えたら分かりそうなものだが,やって見たからこそ分かったことである。そこが素人たる所以だが、無駄になった大荷物には感謝している。

 コースタイム&里程
 明科4:30⇒6:20糸魚川市役所P・朝食7:20⇒(3.2)⇒8:10姫川東詰8:17⇒(5.5)⇒10:27第1トンネル出口⇒(4.1)⇒10:57駒返しトンネル出口11:10⇒(1.2)⇒11:30道駅親不知12:00⇒(3.7)⇒13:15天険パーク13:30⇒(3.9)⇒15:00市振漁港15:35⇒(6.3)⇒17:45越中宮崎駅18:49⇒19:50糸魚川市役所20:00⇒20:50市振の関・泊
 歩行距離27.8km 歩行時間7時間49分 平均時速約3.5km/h