雪を溶かして水づくり/氷を割ってコマツナを洗う
信州に来て10年余りになるが、昨年,大町に移り住んで初めて寒い所だと思った。
その1
先ず,年内のうちに水道が凍結してお隣さんからもらい水したり雪を溶かして水を確保したりした。それだけでなく台所に置いてあったハクサイやダイコンが凍って、冷蔵庫は凍らせないための箱であることを認識させられた。
まあしかしそれは悪いことばかりではない。解体体験で持ち帰った鹿肉のあばら骨の部分があまりにも大量で冷蔵庫に入らないので、そのまま台所脇の土間に放置しておいたのが春まで何ともなかった。
冷蔵庫に入れなくても食材が傷まないのだ。
その2
信州に来て初めて日常生活でセーターを着た。それまでウールは冬山以外で着たことがなかったのにだ。
そして今年はとうとう,耐寒訓練のつもりで30代始めから続けてきた半袖生活(年内のみだが・・)をやめた。これにはちょっと事情がある
寒いどころか着れば暑いと感じて薄着していると咳が出るようになったのだ。薄着して咳をしていては格好がつかないのでやむなく長袖シャツを1枚着る。癪なことに着るとそれが収まるのだ。
我慢すれば零下5~6℃程度の室内でなら半袖でいられなくはないのだが、体の深部ではそれをダメージと受け止めているのかも知れないと思うようになった。
雪は決して多くはないがその方が寒い
半袖でウロウロしていると色々と周りがうるさい。中には『見ている方が寒くなるからやめてくれ』と言う者がいるが、見る方が寒いなんてことは断じてありえないことで大きなお世話と言うものだ。
それでも行く先々をそう言われると何だか悪いことをしているような気がしてくる。
半袖で過ごせるのはせいぜい12月いっぱいで、年が明けるともう1枚夏物の長そでシャツを着て、外出の時はヤッケを着ているのだが、『あいつは真冬でも半袖,裸足で歩き廻っている~』等と根も葉もないことを誰かが言い、いつの間にかそれが定着してしまった。
『そんなことはない』といくら否定しても人は事の真偽より面白い話題を肴にする。防寒着を着ていて怪訝な顔をされると何だか裏切っているような気にさせられる。迷惑な話しだ。
その3
寒い朝,それなりの格好をして明科の畑に向かう。よほどのことがない限り軽トラの暖房は入れないが、それでも10分走って池田町の近くまで来ると暑くなって1枚脱ぎたくなる。つまり大町が寒すぎるということ。
大町はそんな冷凍庫みたいな所だ。
その大町での2度目の冬。同じ轍を踏むまいと、水道の凍結防止策を講じるつもりでいたにもかかわず寒波に先を越されてしまい、今年も凍結・穴蔵生活だ。
いや,それどころではない事が起こった・・。
ヒューズは生きているのに電気が来ない/4線連結用コネクター
11月末のとある日,2Fの電燈や電気器具が突然消えた。慌ててブレーカーを見に行くと・・・,アレレ,ヒューズはちゃんと繋がっている。
考えられることはただ1つ,天井裏の配線がどこかで切(ら)れたのだ。そして、その原因はネズ公意外に考えられない。即ちチュー害と言うやつだ。
仕方なく、1Fたこ足配線のソケットの1つからテーブルタップを繋ぎつなぎ足して2Fに引っ張り、PCと電気スタンド,足元暖房だけで1ヶ月を過ごしてきた。
コタツもあるにはあるがうっかり点けるとヒューズが飛ぶのがこわくてひたすら寒さ我慢の日々。
天井から吊り下げた蛍光灯が使えなくてスタンドだけの薄暗い日々でもあった。何だか昭和20年代に戻ったような・・。
蛍光灯・・明るい!/PC周辺機器だけは確保してきた
意を決してブレーカーからの配線をやり直す。
ブレーカーはヒューズが左右とも15Aで、さらにその両方を15Aの遮断機がカバーしており、1F,2F共にそれぞれ15Aでヒューズが飛ぶが、全体としても15Aで遮断機が落ちるようになっている。
ブレーカーを新しいものに替えて容量を大きくすると料金が高くなるらしいのでこのまま行く。
ヒューズのある器具(2F)に15Aの1.6mmコード20mを繋いでそれを2Fに引っ張り、4線連結用のコネクターで3本に分けて、これを天井からつるした蛍光灯と2つのコンセントにつなぎ、やっと2Fのすべての電気器具が元通りに使えるようなった。
な訳で1ヶ月ぶりに蛍光灯とコタツをつけた次第。何んと明るく暖かいことか!