3・ピチットすると素材がおいしくなる
①水っぽくならない
魚や肉を冷凍する前に、ピチットで適度(通常、全重量の約3%)に脱水すると、脱水しないものに比べて凍結時による体積膨張が減少します。また、保管・解凍時での氷結晶の成長も少なく細胞組織を傷めません。そのため解凍時のドリツプが出ず、冷凍前の歯ごたえ、うまみ、色目を保ちます。
②生臭くならない
凍結する前にピチットで脱水すると、すでに発生していた生臭み成分を水といっしよにとり除きます。また、冷凍保存中(約-20℃)に発生する異臭(冷凍臭)も、脱水による酵素作用等の抑制効果により発生が少なくなります。
4・ピチットは健康によい。
①塩分控えめの食事が可能に
ピチットした素材は冷凍・解凍中に水っぽさと生臭みをとっているので、下ごしらえや下あじとしての塩・油・調味料を控えても充分おいしく、塩や油を控えたヘルシーな料理づくりが可能になります。
また、これまで高濃度の塩分を使用しないと保存できなかった「たらこ」などもピチットシートを使えば低塩で保存できるようになりました。
その上、ピチットの保存は塩を使っての保存よりも優れています(下表)。
うまみが流出しない・・・・・・・・・ピチット◎ 塩×
余分な塩分が浸透しない・・・・・・・ピチット◎ 塩×
生臭み、水っぽさが芯からとれる・・・ピチット◎ 塩△
蛋白質の変性による素材の変質がない・ピチット◎ 塩×
調味液の漬み込みが良くなる・・・・・ピチット◎ 塩△
②「過酸化脂質」の発生を抑える
過酸化脂質(脂肪の変質成分)は脂質の酸化によって生じ、人体の生体膜の機能を低下させる成分であると疑われています。
ピチットは食品にピチッと密着して余分な水分を脱水することにより酸化を抑制するので、これまでの(1)低温下に置く、(2)空気に触れさせない、(3)光にあてない、といった抑制方法に比べても優れた酸化抑制効果を発揮します。
※ピチットシートについて詳しくお知りになりたい方は本ブログのブックマーク『ピチット』にアクセスして見て下さい。