遊びと学び,創造の基地・山のあしおと小学校

冒険,遊び,仕事,学習,生活全般を学ぶ、子ども達のための私設小学校

1年ぶり・最高の白銀アルプス

2016-02-18 13:43:02 | アルプス

 鹿島槍ヶ岳


 爺ヶ岳


 蓮華岳

一歩出ると 
いつでも見ることができるのに
山を見るゆとりもなく 1年が過ぎ
冬は折り返しを越えた

以前はこの山々を北窓から眺め
すぐに写真を撮っていたが‥



 五竜岳


 唐沢岳


 鳴沢岳?

そのあばら家は解体され
かつてリンゴ畑だった広大な農地は
メガソーラーに代わって

キジの声を聴くことも
夜中に徘徊するキツネを見ることも
今はない



針ノ木雪渓・雪上訓練

2015-06-03 22:57:35 | アルプス




 5月31日(日)、針ノ木雪渓で大町労山登山学校~雪上訓練を行った。
 この雪上訓練は、6月7日(日)の針ノ木・蓮華岳登山に向けてその参加条件となるもので、一般参加者(初心者)を含む4名が参加してツボ足による斜面の登り・下り・斜行技術からアイゼン歩行の基本、ピッケルワークと確保技術、ザイルを使った懸垂下降とロープワーク等の習得に汗を流した。



 山を想えば人恋し~/むせ返る緑




 8:17出発/樹林の中に花 









 雪渓末端




 晴れてきた/紺碧の空

 

 針ノ木雪渓は、この時期にしては珍しくデブリがまったく見られず、また大きな落石痕も土砂の崩落もなく至ってきれいで、雪上訓練には好条件だった。

 慎太郎祭を1週間後に控え、天気も上々と言うのに、ボードを担いで登る1組のカップルの他に登山者はなく、山は静まり返っていたが、大沢の奥の方に十数人の人影があり、そこでも雪上訓練が行われていた。
 針ノ木雪渓は雪上訓練に最適の場所である。

 続く


紺碧の空に聳える白峰~岩嵩山・スノーハイク

2015-01-21 11:50:08 | アルプス

 これぞ白馬岳~主稜の襞が美しい/新人トレーニング・スノーハイク


 1月18日(日) 大町労山・スキー&スノーハイクの日。新人トレーニングを兼ねて岩岳スキー場のある岩嵩山をめざす。
 スノーハイク組は長老他3名,うち1名は新人女性。スキー組は3人。




 10:10,どんぐり村リフト(休業中)起点に駐車/10:25,前夜から一転して青空が広がる


 長老をゴンドラ駅に送って、休業中のどんぐりリフト起点へ。駐車スペースがなく、入り口の道を除雪して2台縦列駐車。前夜の大雪から一転して晴れ渡り、ガスの中から白馬鑓ヶ岳が顔を出す。子の後、徐々にガスが晴れて最高のロケーションとなる。




 10:25,山頂まで1時間半か‥/10:28,八方尾根、唐松岳は風強し


 駐車スペースづくりに手間取って10:12の出発。50㎝近い新雪でトレースなく、ゲレンデまでの全コース膝上までのラッセルとなる。天真爛漫,『きれい~ッ!』『超楽しい~,気持ちいい~』を連発して興奮気味の新人さんにも容赦なく地獄のラッセル。『騙されたァ~,ハイキングじゃなかったのォ~』と喚きながらも楽しそうに頑張る。




 10:38,2本目の支柱前から見下ろす/10:58,直登を避けてジグザグにトラバって登る


 急登のリフト下を登る。急斜面は断然ワカンのものだが、新雪でスタンスが決まらず踏ん張っても足元は崩れ、ピッケルも効かない。スノーシューはさらに苦戦を強いられており、大幅に時間を食う。




 11:12,リフト終点が見えてきた/11:39,雪煙を上げる唐松嵩方面


 1時間かかってようやくリフトのほぼ中間点に到達。行く手に終点の小屋を見る。長老からは『まだか まだか』と矢の電話。もう1時間はかかりそう。
 唐松岳が』見えてきた。雪煙を上げるのは2554m峰か!?




 11:39,ようやく現れた白馬鑓・杓子岳/11:46



 11:46,不帰ノ嶮~不帰Ⅰ峰,Ⅱ峰,Ⅲ峰/同,唐松岳



 同,八方尾根・八方山荘付近/同,唐松岳方面



 同 再び不帰ノ嶮

 小刻みにトップを交代しながら登る、11:39、ようやく白馬鑓と杓子が見えるも、本峰は未だ姿を見せず。
 11:46、北方尾根、唐松岳方面を見る。不帰Ⅰ峰~Ⅲ峰がカッコいい。




 11:57,間もなくリフト終点/12:13,白馬岳現る



 12:14,白馬三山/12:22,ゲレンデに着いた



 12:34,ゲレンデに入る

 中間点から1時間10分かかってようやくリフト終点に到達。目の前に白馬岳本峰と三山が揃い踏みする。
 山頂下のレストハウスまではまだ遠いが、ここからはスキーヤー・ボーダーがひしめくゲレンデを行く。

 


 改めて白馬岳/杓子岳・白馬鑓ヶ岳



 鹿島槍ヶ岳/五竜岳



 唐松岳/八方尾根越しの鹿島槍ヶ岳・五竜岳



 12:48,ゲレンデに着くと速い二人/12:57,お待たせの長老と合流


 ゲレンデに着くと若い人は速い。構わずゆっくり写真を撮る。




 

 



 

 
 紺碧の空をバックに聳え立つ白峰~今季一番の晴天となった。

 いくら見ても飽きない光景を繰り返し写す。




 14:01,ネズコの森からの白馬岳/k蓮華岳・小蓮華尾根



 14:31,東屋の屋根が‥


昼食後、ネズコの森周回コースを歩く。直近で見る白馬岳主稜の尾根襞が美しい。いつか登ってみたい小蓮華尾根。




 15:28,ここから一気にダウンヒル/16:25,帰り道から見上げる五竜・武田菱


 15:12、下山開始。ゲレンデ通り抜けてリフト終点から一気のダウンヒル。尻セードを繰り返してアッと言う間の下山。
 新人さんはここでも『超たのしい^』を連発。わずか30分あまりで駐車場に着く。

 帰路、麓の道から見上げる五竜岳東壁ににくっきりと武田菱。その後ろには早くも次の雪雲‥。

白銀アルプス~八坂・相川展望台から

2014-11-22 21:52:15 | アルプス

 11月22日12:26 快晴下の爺ヶ岳/同 鹿島槍ヶ岳/

 同 五竜岳 


11月22日(土) 快晴。
 北窓からのアルプスを見られなくなったのを機に、大町市内からのアルプスビューポイントを探す。

 高い山を見る場合、低い所から見た方が高度の差があって 高さを感じるかといえばさに非ず。
 奈良の大仏を下から見上げても、大きいことは分かるがどれくらい大きいかと言うことは分かりづらいし、
 下から見る20階建てのビルが10階建てのビルの2倍には見えないのと同じで
 自分が当事者として一方の端にいると、ものごとを客観視できないのだ。

 高い所から下界を隔てて望む方が低地を俯瞰し、かつ高所を仰望することになり、
 下から上までの全貌を客観視することになるので迫力がまるで違う。




 同 爺ヶ岳~五竜岳のやまなみ/同 鹿島槍ヶ岳~白馬三山のやまなみ

 相川展望台


 後立山連峰を見るのなら、大糸線沿いのR147や高瀬川の堤防道路、池田道を走るより、東山丘陵の大峰高原から
 唐花見湿原に繋がる林道を走ることをお勧めする。

 相川展望台は、その林道と、大町から八坂へ抜ける県道55号線が交差する相川トンネルの大町側にある広場である。
 旧宅より南にあるにも関わらず、その北窓から眺めていた時より五竜岳や白馬三山が大きくしっかり見えるのが新鮮だった。

 林道をさらに北進して唐花見湿原を越え、鷹狩山の展望台に立てば、鹿島槍ヶ岳にほぼ正対し、目と鼻の先に見ることが出来る。




 11月22日8:18 蓮華岳/同 鹿島槍ヶ岳

 同 白馬三山


 写真は、望遠でアップすればディティールはハッキリするが、高度感は得られないし、
 かと言って少し視角を広げれば高度感が出ると言うものでもなく、単なる風景写真になってしまう。
 高度感は臨場感の一つであって写真で表せるものではないなぁ~と思う。

 単に居ながらにしてアルプスを撮れたと言うお手軽さに浸り切って、しばらくは美麻や小川村のビューポイントとも
 疎遠になっていたが、これを機に少し動き廻って見ようかと思う。




2度目の冠雪

2014-10-15 09:55:01 | アルプス

 10月15日8:35の五竜岳/9:05の五竜・白馬鑓ヶ岳

 昨夜冷え込んで 今朝の五竜岳冠雪
 30分後、五竜は雲に隠れ
 真っ白な白馬鑓が現れる


 更に20分後
 鹿島槍・五竜岳現るも‥ 
 雪は消えていた


 空は澄んでいるが
 刻々と変化するアルプス



 9:25の鹿島槍・五竜岳/8:35の蓮華岳



 空のすみゆき
        中野 重治

 空のすみゆき 鳥の飛び
 山の柿の実 野の垂り穂 
 それにもまして 朝あさの
 つめたき霧に 肌ふれよ
 ほほ むね せなか わきまでも

アッと言う間の薄化粧

2014-10-08 07:27:13 | アルプス




10月8日(水)

 雲一つなく快晴の大町アルプス~蓮華・爺・鹿島槍ヶ岳

 昨日 わずか数時間だけ冠雪を見せた後
 厚い雲を纏って貌を隠し
 再び姿を現した今朝は 雪化粧を落としていた







 日一日と冷え込みが進む大町は
 先月末から 連日のクマ騒動で
 今朝も早くから 目撃情報が流され 
 いささか慣れっこになった感がある







 山のみのりが 超貧作のようで
 クマにはクマの事情があるようだが
 里や街での共存はあり得ず
 人身被害が発生すれば
 クマも無事ではいられない

 
 ヒトとクマとの葛藤は どこまで続くのか‥




初冠雪か‥ 見納めの北窓アルプス

2014-10-07 07:19:28 | アルプス




 10月7日
 台風一過の 爽やかな秋空が戻った朝
 雪を頂き 幾分朝焼けした
 アルプスを見る

 去年は冠雪に気づいたのが 10月17日で
 それよりは10日早く‥







 昨夜 やけに寒かったのも頷ける
 夏ぶとんもそろそろお終いか‥

 引越しを余儀なくされ
 3年間見続けてきた 我が北窓アルプスは
 まもなく見納め
 冠雪のアルプスが見れてよかった




そりゅあ当たり前~のシルエット…ナノダ

2014-01-28 13:26:35 | アルプス


 2014年1月27日16:46蓮華岳/同爺ヶ岳



 同鹿島槍ヶ岳

 2014年1月17日16:46の北窓アルプス

 残照のアルプスを狙ってこの日を待っていたが
 我が北窓から見る夕刻の蓮華・爺・鹿島槍は
 南西の斜面のみわずかに光る シルエットだった 




 2014年1月27日17:00の蓮華岳/同爺ヶ岳

 同鹿島槍ヶ岳


 更に30分後の17:00 わずかな残照さえ消えて
 ゆっくりと 闇に飲み込まれるシルエット‥




 2014年1月13日16:39,明科ハクチョウ池からの蓮華岳/同爺ヶ岳



 2014年1月13日16:39,明科ハクチョウ池からの常念岳/2014年1月27日14:19の常念岳


 朝日に赤く染まるアルプスを
 心躍らせて眺めるその位置から
 夕陽を浴びるアルプスが見える筈がないのは
 ちょっと考えればわかることなのに
 何となく そんな光景を期待していたのは
 もっと南の松川辺りから見る
 夕日に輝く爺ヶ岳の残像が
 強く刻印されていたからか‥


 この次こそ 残照のアルプスをしっかり焼きつけたいものだ


註 三山の方角と斜面の向き
 我が北窓から見ると‥
 蓮華岳は真西より10度ほど北寄り(西10度北)
 爺ヶ岳は西45度北
 鹿島槍ヶ岳は西50度北になる。
 
 それなら北寄りの山の方が西日をよく反射しそうなものだが、それぞれの山の斜面の向きが違っており
 蓮華岳の主稜線はほぼ真東(東10~15℃北)を向いているので、南向きの斜面は西日を浴びようがなく殆ど陰になる
 爺ヶ岳は3つある稜線の中央稜が南東に突き出しており、その稜線の西(左)側が西日を反射するので残照が一番よく見える。
 鹿島槍ヶ岳は北峰と南峰を結ぶライン(弧)が南東を向いているので 西日を裏側から受けることになり シルエットしか見えないのだ。

モルゲンロート~今朝の鹿島槍・爺・蓮華岳

2013-12-25 10:50:15 | アルプス

 モルゲンロート・鹿島槍ヶ岳&爺ヶ岳




 モルゲンロート蓮華岳&五竜岳


 今朝の北窓アルプス

 みかんの収穫に平郡島へ行き
 10日ぶりに大町に帰った次の朝
 7時半のアルプスはただ真っ白だった

 翌日は小雪混じりの生憎の天候で‥




 鹿島槍ヶ岳&爺ヶ岳


 

 蓮華岳&五竜岳


 大町に住んで2年余りの今朝
 やっと撮れた念願のモルゲンロート

 6時半では早過ぎて 7時でよかった‥




 10:30の鹿島槍ヶ岳&爺ヶ岳


 

 1::30の蓮華岳&五竜岳


 10:30 3時間後は白銀と化し




 14:30の鹿島槍ヶ岳&爺ヶ岳




 14:30の蓮華岳&五竜岳


 14:30 午後は蒼く深い影を宿す



 夕暮れの写真は未だない‥

アルプス冠雪

2013-10-29 14:00:07 | アルプス

 28日6:45・鹿島槍ヶ岳/27日9:31菅平


 久々快晴のアルプス,鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳

 今日の大町は朝から快晴で、蓮華・爺・鹿島槍・五竜,唐松岳,白馬鑓ケ岳と続く山々がスッキリと見えている。
 


 28日6:4・6爺ヶ岳/27日9:26・菅平


 昨日の朝は菅平にいたので我が北窓からアルプスが望めたかどうかは不明。でも5日ぶりに晴れたので、昨日の朝もこんな感じだったかも・・。

 菅平の紅葉は最高潮で、27日朝,山々はうっすらと雪がつもっていた。



 蓮華岳/五竜岳

アルプス冠雪

2013-10-17 09:04:42 | アルプス

 鹿島槍冠雪/蓮華岳も冠雪


 今朝見るとアルプスが真っ白!

 残念ながら‥‥
 250mmが手元になく125mmで撮影。
 EOS・20DはISO調整が出来なくなってこのところ露出オーバー気味
 EOS・Kissはオートが効かなくて手動でピント合わせ
 爺ヶ岳方向にある庭木が伸びて撮影の邪魔

 ‥‥と

 好事魔多しなれど
 陽だまりの恋しい季節に朝日で目覚め
 3日ぶりの抜けるような碧空に真っ白なアルプスで気分爽快



 爺ヶ岳冠雪~怪しの雲&邪魔な庭木が・・・




 このところ山を見る暇もなかったので
 自分にとっては初冠雪
※初冠雪は13日だったとか・・

 ?年ぶりの鹿島槍通信でした。



爺ヶ岳&白沢天狗の尾根

2013-02-26 11:13:23 | アルプス

 鹿島槍ヶ岳/蓮華岳


 2ヶ月ぶりに北窓からすっきりと晴れた鹿島槍ヶ岳,爺ヶ岳,蓮華岳を撮る

 1年前の2月18日,鹿島集落の登山口から入って1776mのピーク付近で幕営し、翌19日,東尾根を辿って中央稜から爺ヶ岳に登頂した。


 蓮華・赤沢・鳴沢岳方面と日向山付近/日向山~白沢天狗山間の尾根の下部,岩小屋沢岳


 この東尾根が2411mのピークで合流するのが白沢天狗尾根で、その尾根のはるか600m下方に白沢天狗山(2036m)がある。
 白沢天狗山から派生する何本かの尾根のうち、南々東に延びる尾根の末端がわっぱランドの向かいの日向山である。


 日向山~白沢天狗山間の尾根の上部/爺ヶ岳


 雪のあるうちに日向山から白沢天狗山に向けて少しづつ歩いて見ようと思い立ち、今朝はその尾根をしっかり撮っておいた。

鹿島槍の凄さ! ~ 黒沢尾根への誘い

2013-01-09 23:01:31 | アルプス

 鹿島槍ケ岳/爺ヶ岳


 毎年,定期的に行われる大町ぐるったネットワークのガイド講習会だが、自分は昨年秋に同会を退いてお役御免になったつもりでいたのにお誘いがかかり、有難く参加させてもらって久々に同会の面々と雪歩きを楽しんだ。



 甲斐駒・北岳・仙丈ヶ岳/南八ヶ岳


 昨シーズンもこのコースを3~4回歩いたが今一つ天候に恵まれず、抜けるような碧空を背に屹立する鹿島槍の双耳峰を撮るまでに至らなかったので、チャンス到来と勇躍臨んだところ、最高とまでは言えないまでも好天に恵まれてまずまずの写真を撮ることが出来、満足している。



 雪庇を覗きこむ/カモシカの足跡


 黒沢尾根はスノーシューの初心者にうってつけのコースで、1ヶ所雪庇がある他は、天候さえよければ問題のないコースで、大展望と新雪のダウンヒルを楽しめ、運がよければカモシカにも逢える可能性があると言う。



 常念山脈/浅間山・根子岳・四阿山


 見通しのいい場所に出ると、南は常念山脈から南ア・八ヶ岳の遠望,徐々に東に転じて、高ボッチ,鉢伏山,美ヶ原,浅間,根子岳・四阿山と続き、黒姫・妙高・火打と連なる山々を眺望できる。
 圧巻は真下から見上げる鹿島槍ヶ岳,爺ヶ岳,五竜岳で、これはもう言葉では語れないので現地に行ってもらう他ない。

 鹿島槍の名を戴きながらもスキー場から見えているのは爺ヶ岳の北峰と中央峰で、これを鹿島槍ヶ岳と思い込んでしまうのも無理はないが、本当の鹿島槍ヶ岳はこの位置に来て初めて、超間近に見ることが出来る。



 雪庇脇を行く/1599m高地へ


 登りは時間を切り詰めるのとスキー客の邪魔にならないためにリフトを使うが、帰りは新雪の林間を自由に歩いて下るのがお奨め。
 ダウンヒルのコースは自由に選ぶことが出来るが、進路を西寄りにとりすぎると下りきってから厄介なことになるので、スキー場のゲレンデから離れないように下る。

 旧知の4会員に新たに加わった2会員を交えた6名+1名は、リフト2本を乗り継いで小ピーク(1546m)の尾根下,1510m地点でスノーシュー,ワカンを装着し、小尾根をめざす。
 小ピーク付近のブナ林で昨シーズンあれほど沢山見られた熊棚が、今年は1つもないことがまず話題になった。それなりの理由はあるのだろうが熊ならぬ身には分かりようがなく、たまたまだろうとしか言えない。



 オオカメノキの芽?/コブシの芽 


 1546mのピークの次にもう1つ1540m台の小ピークがあり、それはピークとは言えないほどの盛り上がりに過ぎないが、両者の間の東面にわずかながら雪庇が出来るのでそこだけ注意して進む。
 そのピークの手前でカラマツ林が切れるところがあって、そこで初めて鹿島槍ヶ岳を見ることが出来る。晴天と言っても鹿島槍周辺の天気は瞬時にして変わるので、撮れるならここで撮って置かないと後悔することになる。


 この場所からは南方から東ないし北東の山々が望まれ、ここを通り過ぎてピークまで進むと北信の山々が見えてくる。
 小ピークからカラマツ林の中を少し下ると、針葉樹の先端のはるか上に再び鹿島槍が見えてくる。目の前にこんもりした台地が1590mの丘で、そのすぐ先が目指す1599mの高地である。



 爺・鹿島/勢揃い


 台上に上がれば左手に爺ヶ岳,右手に五竜岳を従えて、真正面に鹿島槍が聳えるのを欲しいままにすることが出来る。
 爺と鹿島の間には明確に空気の流れの違いがあり、この日,爺ヶ岳には一度も雲がかかることはなかったが、鹿島槍・五竜岳周辺はめまぐるしく変化した。
 


 弾ける/影法師


 帰路は1546mのピークから南西ないし南南西に延びる尾根を1400m地点まで下降し、途中から南ないし南南東に進路を変えてネズコの森の中を1200mまで下って林道を越え、ゲレンデに出て終了となる。



 歩くは楽し!/ネズコの巨木

室堂から黒部ダムに下る

2012-10-03 23:09:40 | アルプス

 朝の立山は雲の中/帰ろうよ・・


 9月19日(水)
 夜間,風雨は収まらず、明け方になって風は幾分弱くなったものの雨は上がらなかった。5時過ぎに目覚めたが動きがないので敢えて起こさず、そのままテントの中で時間の経過を待ち、6時すぎから湯を沸かしてアルファ米の五目飯に蒸らす。気配で他のメンバーも起き、隣のテントの女性も加わって朝食となる。
 雨は小降りになったが、すっぽりガスに覆われた立山に登りたいと言う声はなく、停滞も無理なのでおとなしくアルペンルートで帰ることになり、8:35,テン場を後にする。こういう時の室堂までの道,とりわけ雷鳥荘までの登りは気分が重いが、気分の重い理由は他にあった。



 この道歩きにくくて嫌い/回復の兆しなし~一乗越山荘からの雄山方面


 今回の山行は来年夏のアルプス冒険学校の下見であり、黒部ダムから立山まで歩いて登り、歩いて下るルートの偵察とデータを取ることが目的だった。なのでこのまま下山したのでは何のために登ってきたのかわからない。立山三山は改めて登る必要もないが、一乗越からのダムへの下りのデータだけは欲しい。それを果たさずに下山したら後悔するのは明白である。
 雷鳥荘まで登って体調が回復しているのを確認し、みくりが池の分岐点で先行する仲間に電話で了解を得て1人一乗越に向かう。



 ヤマナメクジの交尾~中心の青いのは生殖器/ゴゼンタチバナの実


 そうと決まれば改めて腹ごしらえを~と、途中のベンチで弁当のオニギリを食べ、10:48一乗越山荘着。同53,黒部側は晴れているかも~の期待空しく重い雲の中を東一乗越に向けて下山開始。11:34東一乗越通過,同44峠下の標識通過,12:16水のある小沢を通過,12:39,梯子のある沢で休憩して行動食をとり、12:57出発。以後、タンボ平の沢と灌木帯に四苦八苦しながら休まず下り、13:43黒部平分岐を通過,最後のネズコの森では階段の段差の大きさに悲鳴を上げながら14:32CP場に着く。この頃やっと晴れてきた。
 大休止して15:01発。15:35に駅に着くも、荷物券を買う間にバスが発車。30分待って16:05のバスで帰る。扇沢着16:20。下界は蒸し暑かった。



 ブナの森/やっと晴れ!


 当初の計画では一乗越から雄山に登り、三山を経由で真砂岳から雷鳥沢へ下って幕営する予定だったが、一乗越着が目標の13:00から大きく遅れて15:19となり断念。計画は大言壮語だけに終わった。
 原因は自分が負荷の大きさに耐えきれなかったことに尽きる。従ってこのルートで初期目標を達成するには、食料を行動食に絞り、食料,コンロ・ガス,調理具等を大幅に減らして徹底的に軽量化(15㎏程度)を図る必要がある。
 その上で、前夜中に御山谷のCP場で幕営し、早朝7時までに出発して5時間以内で一乗越に到達することができれば、三山経由で雷鳥沢に至ることは可能ではないかと思う。
 また、日帰りの軽装であれば、雄山(または三山)に登頂後,一乗越に引きかえして室堂に下り、アルペンルートで下山することも可能かもしれない。



 ヒメコマツの広場~雰囲気がいい/コメツガの大木


 これらは実際に行動してみて分かったことであるが、最初から可能性を否定して無難な計画を立てることを良しとしない。どこまでできるかやってみてこそ次の可能性が開けると考える。
 そうは言っても年には勝てそうもなく、現実と願望との狭間で揺れ動く昨今・・。



 巨木の森のネズコt

黒部ダムから立山へ

2012-09-27 21:00:38 | アルプス

 快晴の立山三山/ダム水面が異常に低下


 9月18日(火) 
 大町から立山三山に登るには扇沢から室堂まで立山黒部アルペンルートを利用するのが一般的であるが、扇沢からトロリーバス,ケーブルカー,ロープウエイ,トロリーバス~と乗り継いで室堂を往復するのは決して安くはなく(8800円)、そのすぐ足元にいながらいつしか立山は遠い存在になっていた。



 右岸側のウイングから白馬だけを望む/赤牛岳(赤岳)&水晶岳(黒岳)


 黒部湖畔遊歩道のガイド研修で再三ダムを訪れるようになり、湖畔から黒部平へとその範囲を広げて行く中で、ダムから室堂まで歩けばいいことに気づいて計画を立て実行した。

 9月18日(火)
 参加者5名は6:30に大町温泉郷に集合。2台の車で扇沢へ移動して7:30発のトロリーで黒部ダムへ。いつも11℃をさしている駅トンネル出口の温度計が18℃を指しており、異常に温かい。
 ダム堰堤に出ると正面の立山はすっきりと晴れており、ウイングから堰堤中央に進むと北に白馬岳,南に赤牛岳,水晶岳がくっきりと見えて一点の雲もない白-黒-赤・黒のラインを形成していた。



 異常な水位低下~ガルベが小さく見える/むき出しの部分が普段の倍


 がしかし、珍しいほど晴れ渡った周囲の景観を眺める前に、ダム湖面の異様さに目が釘づけになる。見慣れた管理用のボートが普段の位置より遥か下方にあって小さく見える。ダムの水位が異常に低いのだ。
 対岸のカンパ谷橋を見ると、白くむき出しになった部分が通常の倍ほどもあり、隣の遊覧船ガルベの乗り場の桟橋が信じられないほど下がっていて、普段は水中にある階段が露出している。湖面全体を見渡すとむき出しの白い斜面が目立ち、ダム全体が小さくなったように感じられる。
 首都圏の水甕である奥利根ダムの水位が低下して満水時の17%まで落ち込んだと言うニュースを聞いて、9月2日のツアーの時,黒部ダムの水位がずいぶん低かったことを改めて思い出してから2週間あまり・・,状況は更に進んでいたようだ。



 ツタウルシが紅葉/ヌメリツバタケモドキ・・?


 参加者5名中3名はガイド仲間で、黒部ダムが初めてに近い2女性に対してついつい湖畔遊歩道のガイド口調となってあれこれ知ったかぶりを披露しながら進んだため、ロッジから黒部平に向かう分岐点通過が予定より20分遅れの8:50となる。



 黒部平へ/奇怪な根上がりのネズコ


 黒部平までの1.4kmは前半が見どころのあるネズコとブナの森,後半は単調な笹交じりの灌木帯であるが、300mの登りなのでかなり勾配があってきつい。



 ネズコのネッコ/アカモノの実


 奇怪な形状のネズコの巨木に感嘆の声を上げ、また広がるブナ林を真横に見ながら段差の大きな階段を登り切ると笹の被った道となり、ネズコに代わってオオシラビソの木が現れるとまもなく黒部平の駅舎が現えて来る。9:53黒部平駅分岐着



 風呂部平分岐/東一乗越を望む


 10:06発。灌木帯の道はハッキリしてはいるが手入れされた形跡がなく、笹や小低木が被っている。タンボ平の一画に進むと左前方に東一乗越と隣の2512m峰が見え、進行方向には大観峰が望まれる。この時点では乗越まで3時間と踏んでいた。



 明るい笹っ原を行く/休憩


 頭上にロープウエイの太いロープと時折通過するゴンドラを見上げながら明るい笹道を20分あまり進むと『東一乗越←2.8km/→0.8km黒部平』の標識が現れる。10:29通過。タンボ沢の支沢を越え、10:59から15分の休憩。その前の休憩時に行動食を口にしたので何も食べなかったが、この時腹に何か入れて置くべきだったと後悔する羽目になる。



 張り出した木の枝が邪魔/1つ目の沢



 11:15発。道が左にカーブし始め、徐々にロープウエイを離れてタンボ平の上部にかかると、頭上を覆う灌木の枝にザックが絡む歩きにくい道となる。一帯はカール状の窪地の底部なので、そういう場所で難儀させられるかと思えば見通しのいい開けた場所もあり、タンボ沢の源頭部に近いので大きな沢もある。



 ハンガーノック~おにぎりを頬ばる/降りて来た夫婦


 雷電直下のその1つ目の大きな沢(2070m)を越える辺りで全く突然にハンガーノックに見舞われる。急に空腹感に襲われ、腹に力が入らなくなってフラフラになる。たまらず座り込んで先行するCLに10分遅れて行くと伝えてオニギリ1個を貪り喰う。
 食べれば何の問題もなく歩けるようになったが、ここから先行隊との間に一定の距離が生じ、荷物が他の人より重いことを言い訳に十数分遅れで追うと言うマイパターンになる。




 対岸で待ってくれていた/不安定な梯子


 この時、先行する仲間達は2つ目の大きな沢(2120‐2150m)に差しかかっていた。10分後にその沢に到達。対岸で待ってくれている一行が見えたが、沢を越えるにはそこから30mあまり直上してから梯子で河原に降りなければならない。その登りで上から降りてくる男女に会い、黒部平までの距離を聞かれたのでロッジと黒部平の通過時刻を教えて河原を渡り、先行隊に合流する。



 針ノ木岳・赤沢岳&黒部ダム/五竜岳


 その場所からは眼前に針ノ木岳,赤沢岳が、また北に五竜岳が見えた。その景観を楽しみ、来し方を振り返りながら30分休んでして昼食を摂る。
 12:28発。黒部平から2時間20分,13時までに東一乗越に到達すると言う目標は難しくなった。



 わずかながら水滴・・,見逃してはいけない/雄山直下の稜線方向


 12:37,3つ目の沢を通過。沢の一画に小さな水滴がポツンポツンと落ちているのを発見。誰も気づいていなかったが、5~6分で500㏄くらいは集められるかもしれないと思った。こういうのを見逃してはいけない。



 トリカブト/ダムから一直線


 そこから東一乗越までは300m余の登り。草地で見通しがよくなるとダムからそこまでの経路がよく分かる。紆余曲折していてもそれは一直線に近い。



 針ノ木岳・赤沢岳/見えた!


 カール状の窪地の底から縁に向かって等高線が詰まり、道が立ち上がってきつくなる。
 先行する仲間の姿を視野に入れながら、なかなか距離が縮まらないまま進むうちに右の大腿部に痙攣が来た。一瞬,8月8日の燕岳での悪夢がよぎる。ここは深刻な事態にならないよう休憩を取りながらゆっくり登る。



 峠へ0.4km/着いた!

 
 13:38,残り0.4kmの漂識にホッとしてさらに20分歩き、13:58,目標より1時間遅れて東一乗越に到達。
 ここまで来れば一乗越までの距離1.6km,標高差300mは恐れるに足らず、1時間余りで行ける筈である。ただ竜王岳にガスが降りてきて冷たい風が吹き始めたのが気になった。



 あの斜面を廻れば・・/小屋だ!



 オンタデ・・?/シラタマノキ


 15分休んで14:13発。乗越から真北の方向に雄山に至るゴツゴツの稜線が連なるが、道はその西裏をトラバース気味に高度を上げてまっすぐ一乗越に至る。5分弱で視界を遮る斜面を越えると一乗越山荘が見えてきた。



 一乗越山荘/寒かった


 峠に近づくにつれて風が強くカメラの作動もおかしくなるほど寒くなり、上空がガスに覆われて急速に天候が悪化してきた。15:19一乗越着。半袖1枚では寒い程の風で気温も低下している。



 雷鳥沢へ・・,/雄山はガス


 15:36発,雄山から真砂岳経由で雷鳥沢に下るコースのリミットを13:00と考えていたので当然ながらこの日の立山周回は無くなり、雷鳥沢に向かう。
 コンクリートで固められた固い道に辟易しながら歩いていると不意に『覚えていますか』と声をかけられて振り返るも見覚えなく、怪訝な顔をしていると『さっきすれ違いました』と言われ、2つ目の沢ですれ違った男女連れを思い出したが顔までは覚えていなかった。聞けば3時間あまりでダムまで下り、乗り物で室堂に戻ってきたとのこと。すれ違ったのが12時前後だったから順当なところかも知れない。



 秋色~立山連峰/小雨模様のテン場・地ならし



 楽しく夕餉/アナゴチラシにサラダetc・・


 痙攣は収まったが脚に若干のダメージがあり、1時間半かかって17:00CP場着。待っていたように雨が降り始める中、強風に逆らって大急ぎでテントを張る。
 夕食は定番のアナゴチラシ寿司に9品目野菜サラダ。