遊びと学び,創造の基地・山のあしおと小学校

冒険,遊び,仕事,学習,生活全般を学ぶ、子ども達のための私設小学校

ハモの骨切り・ウリボウ解体・ナメロウづくり~包丁な一日

2015-09-15 19:15:04 | 喰う寝る○太

 ハモの骨切り~割とうまく行った/イノシシ解体



 朝っぱらからイノシシの仔が持ち込まれて解体を任された。出来なければゴミとして廃棄する~と言うのでは死んだウリボウも浮かばれないだろうと思って初挑戦。
鹿の解体に一度参加した経験とアイガモ・鶏の体験しかなくイノシシは初めて。鹿の時と同じく皮に包丁を入れ、前肢の関節周りから始めて関節を切り離したが、アイガモのように手羽をもって剥ぎ取ると言う訳には行かず、筋肉のつき方がよく分からないので切り取るしかなく、無駄肉を出したがやむを得ない。同じ要領で四肢を全部外し、次に背骨に沿って長い肉を切り取る。これで主な肉は終わり。




 背ロース?と肋骨/ウリボウ君


 丸太になったところで全部の皮を剥がし、首の辺りから腹腔に包丁を入れて内臓を傷つけないようにそっくり引っ張り出す。特に消化器を破らないように細心の注意を払い、肛門周辺の筋肉を切り取って腹腔を空にする。うまく行ったが内臓の量がものすごい。子どもだけに標本にしたいようなきれいな内臓が解剖図の通りにきちんと詰まっていた。
肋骨は背骨とのつけ根を手で強く押して折り、包丁で切り放す。肋骨についている肉を削いで焼いてみたが美味しくなかった。
剥ぎ取った皮、頭、四肢の足先は指示通り穴を掘って埋める。




 包丁の管理悪い/


 午後、Kojiさんから『ハモの骨切りをするなら生簀に3尾いる』から好きに使えと言われて一挙に3尾捌く。
1尾目は内臓をそのままに目打ちして長いままで3枚に下ろす。80㎝くらいあるのでまな板からはみ出て扱いにくく、しかも切った後で内臓を取り除くのに苦労した。
2尾目は頭と内臓を先に処理し、長い体を4つに切って1つづつを3枚に下ろす。目打ちしないのでぬめりで滑るが、よくよくぬめりを拭き取って下ろせばこちらの方がやりやすいので3尾目も同じにする。
1つ分からないのは内臓に接している部分とあばら骨をどう取るかと言う点。普通の魚はあばらごと背骨から切り放した片身のあばらに沿って出来るだけ薄く削ぎ取るが、何しろ長いのと柔らかいので難しく、小刻みに骨を削いで行くしかない。
3枚に下ろす時にあばら骨の根っこを切るのでなく骨に沿って下ろして行く方法があるのだろうか‥? しかしこれは難しくて肉を無駄にしてしまいそうだ。一つの行程としてでなく、別々の行程として1つ1つ決まりをつけて行くのが本来であろう。
次に骨切り‥。前回は柳葉を持ってきていなかったので出刃で骨切りまでやったが、出刃は刃の肉が厚いので3mm間隔とはいかず、しかも重いので肉を潰してしまった。その点柳葉は刃が薄くてスッとよく通り、きれいに切れる。







皮のすぐ内側にある骨を切る時、重い出刃では力の加減が難しくて皮まで切ってしまうのを怖れるため、逆に骨が完全には切れないことがある。この点、細くて長く刃の薄い柳葉では軽く押して皮だけを残して切ることが出来る。
ハモは首に近い方は身が厚く、骨も少なくて切りやすいが、尻尾の方に行くと身が薄くて骨が多く難しい。その割に味が落ちる。
3尾のうちの小1尾の半分を湯ぶきして酢味噌で、半分はかば焼きにして食べる。どちらも美味。長いまま裂いたハモは骨切りがやや甘かった。









 夜は前夜釣ったアジ4尾の3枚下ろしをたたいてナメロウをつくる。下ろしたアジは大葉と一緒に細く切り刻み、味噌を加えて包丁で叩いてとろみを出す。これを大葉に乗せて上からも大葉で覆って挟む。うまく行った。絶品である。焼けばサンガ焼きである。